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高校生と歩く島の1時間〜僕らの放課後おすそわけ〜

    夜光虫を、耳につけたり、口に入れたりする。
    10月3日、海士町の高校生2人と島を1時間歩いたときに聞いた、放課後の話のひとつです。

    参加したのは「海士町で高校生と歩く島の1時間」という体験です。隠岐島前高校の生徒が、自分たちの学校生活や島の暮らしを話しながら案内してくれます。
    高校生の企画ですが、同意書が用意されるなど、ビジネスとしての枠組みができていました。これはすごいと思いました。

    案内してくれたのは、2年生と1年生の2人です。1年生は、この日が初めての案内でした。

    海は遊び場

    夜光虫の話のほかにも、海の話はたくさん出ました。

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    高校生が案内してくれたレインボービーチ


    海に潜って、イカを捌くこともある。海に入るときは学校のジャージを着ていく。泳ぐなら、福井海水プールやひまわりプール。
    島の高校生にとって、海は放課後の遊び場なのだと思います。

    お金を使わない島、自転車しかない島

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    足元のマンホールにも、しゃもじを手に踊る人が描かれている

    島では普段あまりお金を使わず、本土に戻ると使っている、という話もありました。
    遊びはバレーやサッカー。島に1か所だけある、スナックではないカラオケに行くこともあります。

    お金の話でいえば、海士町には、しゃもじを手に踊る民謡キンニャモニャがあります。名前の由来には諸説あり、そのひとつは「金も女もない」だと2人が教えてくれました。

    困るのは移動です。出かけるときの足は自転車しかなく、きついと言っていました。電動自転車を貸してほしいけれど、高校生が借りられるものはないそうです。

    去年の冬から海士町観光協会でアルバイトをしている、という話も聞きました。

    違う価値観とぶつかり、受け入れる

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    高校生と歩いた島の通り

    島前高校には、島の外から入学する島留学の生徒がいます。育った場所が違えば、価値観も違います。
    島留学の生徒たちは、その多様な価値観とぶつかりながら、受け入れていくそうです。
    入学の枠は、島外から来る生徒の枠が足りない一方で、島内の生徒の枠は余っていると聞きました。

    ちなみに島では、デートをすると、すぐに噂になるらしい。

    その島前高校は、映画『どこよりも遠い場所にいる君へ』の高校のモデルにもなったそうです。詳しくは、海士町の公式noteをどうぞ。

    公営塾と、ハンバーガーの自販機

    町には公営塾の「隠岐國学習センター」があります。2人の話では、勉強というより、いろいろな大人から話を聞ける場所です。
    その近くにはハンバーガーの自動販売機があって、休み時間には猛ダッシュで買いに行くとか。
    環境教育の話も出ました。

    八雲が泊まった宿の跡

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    八雲広場の小泉八雲とセツの像

    菱浦港の近くにある小さな公園に、小泉八雲とセツの像が並んで座っています。2人の解説によると、ここは八雲が泊まった宿の跡だそうです。
    八雲は1892年(明治25年)に隠岐を訪れ、菱浦湾のほとりの岡崎旅館に滞在しました。いまは八雲広場になっていて、セツの像があるのは世界でここだけだそうです。
    話は、セツをモデルにしたNHKの朝ドラ「ばけばけ」にも広がりました。撮影隊が島に来なくてがっかりしたこと。放送の時間は登校中で、見られなかったこと。
    すぐ目の前の菱浦湾を、八雲が水面の穏やかさから「鏡ヶ浦」と名付けたことも教えてくれました。

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    「八雲来島百年 愛蘭土大使友好碑」。1993年7月7日付で、アイルランド大使から海士町の人たちへのメッセージが刻まれている

    授業から始まり、観光協会が支える

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    授業の中で何かできないか、から始まった高校生の案内を、海士町観光協会が同意書などの仕組みで支えている。参加の条件は2026年10月7日時点の隠岐の観光公式サイトによる
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    海沿いに立つ鳥居

    この観光案内は、学校の授業の中で何かできないか、というところから始まった企画です。
    ただ、高校生だけで観光案内をするとなると、いろいろな課題が出てきます。そこで、海士町観光協会がサポートに入りました。冒頭の同意書も、その枠組みのひとつです。

    この手の企画は、「まずはやってみよう」で走り出しがちです。勢いで動くと、法律に限らず、守るべきルールを破ってしまうことがあります。大人でもよくやります。
    この企画では、高校生もその点をしっかり教わっていました。

    以前、海士町の祭りで若い4人に出店を任せた話を書きました。そのとき僕は、安全や衛生、法令、信用のように失敗してはいけない範囲には、経験者が口を出すべきだと書いています。今回の観光協会は、その役回りを引き受けているように見えました。

    海士町観光協会は、大人の島留学生からも評判がいいと、別の方から聞いています。今回の体験でも、コンプライアンスと仕組みがしっかりしていると感じました。

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    港に入ってくる船

    高校生が自分の暮らしを話す1時間を、授業と観光協会がつくった仕組みが支えています。土日祝に海士町へ来るなら、高校生と歩いてみてください。

    参加するには

    隠岐の観光公式サイトに載っている内容です(2026年10月7日時点)。

    • 主催:隠岐島前高校2年地域共創科 高校生ガイドプロジェクト

    • 集合場所:海士町観光協会前

    • 所要時間:約60分

    • 料金:1人1,500円(1人で参加する場合は2人分の3,000円)。現地で現金払い

    • 催行日:土日祝のみ。開始は10時〜12時か13時〜16時の間で選べます

    • 人数:2〜5人(1人でも2人分の料金で参加できます)。雨の日は中止

    • 予約:7日前の17時まで

    詳細
    https://www.e-oki.net/experience/17629/

    申し込みフォーム
    https://forms.gle/L79ZGqSNqPNQzxuZ9

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    港から見た島の景色
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    #海士町 #隠岐 #離島 #島留学 #高校生ガイド #小泉八雲 #関係人口

     
     
    官と民の翻訳者、渥美洋行です。中央省庁で24年、民間企業を経て独立。自治体DX・生成AI、地域の仕事、公務員からの転職について、実体験から書いています。AA WAVE合同会社代表。Amazonのアソシエイト、楽天・Klookのアフィリエイトとして収入を得ています。

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