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#010 退院に近づいているのか、遠のいているのか

    入院中も、がんの痛みがうまくコントロールできなかった数日の記録です。

    夜間に強い痛みが出て点滴が必要になるたび、家に帰ってから同じ対応ができるのか不安になります。それでも退院に向けて妻が始めた買い物(ミールキットなど)も書いています。


    2月21日(日)

    今日は、朝から息子と一緒に病院に差入れにいって、洗濯物を受け取った。

    洗濯物をコインランドリーにぶち込んで、そのまま公園で遊んだ。

    公園の帰りに、コインランドリーの洗濯物を回収し病院に届ける。

    あとは病院のラウンジでいつものようにおやつ休憩。


    妻の方は、昨日の夕方から痛み止めが効かないみたいで、少し気持ちも悪くなってしまったらしい・・・

    「点滴の痛み止めとかも使ったが効いていない」とのこと。

    「夜にさらに強い痛み止めと睡眠薬をもらってやっと眠れた」そうだ。

    今朝は痛みも少なく「久しぶりに良く眠れた」とのことだった。

    「今日は朝から薬が効いていて、歯みがきをしながら室内を歩いたり、荷物整理したりした」らしい。

    「痛みさえなければ、家に戻っても杖2本使ってなんとか移動はできそう」と喜んでいた。

    自由に動けるのはとても嬉しいみたいだ。

    退院に向けて、ネットで少し買い物もしたとのこと。

    「楽に寝られるようにトゥルースリーパーを注文して、オイシックスのお試しミールキットを注文した」と連絡があった。

    「ミールキットなら一人でも料理できるかもしれないから」と。

    痛み止めも効いてきたし、これでとりあえず自宅に戻ることができるといいんだけどな。


    2月22日(月)

    また朝から息子を怒ってしまった。

    朝ご飯のサンドイッチを食べている途中、息子が急に「おえっ、おえっ」と、わざと吐こうとしていた。

    どうやらレタスが苦かったから、レタスだけでなく全部を吐き出そうとしたみたい。

    昨日スーパーで買ったサンドイッチなのだが、私は野菜が入っているから「やめておけ」と息子に言っていた。

    だけど、息子が「これが良い」と言って聞かないから買ったのに、わざと吐かれたわけだ・・・

    さらに「サンドイッチはいらない。卵かけご飯が食べたい」と言われて、カチーンとなり・・・。

    思いっきり怒った。

    もちろん絶対に手は出さないが、今までで一番怒ったかもしれない。

    食べ物を粗末にされるのは嫌なんだよな・・・

    息子が悪いのだが、私もかなり怒りすぎたので反省。

    幼稚園に送るときに「今日は預かり保育を休んで二人で公園で遊ぼう」と約束をして、仲直りした。


    夜中の痛み

    妻の方は、夜中痛みが出たらしい。

    「粉の痛み止めでは効かなくて点滴してもらった」とのことだ。

    どうも夜中は、耐えられないくらいの痛みが出やすいらしい。

    家では点滴できないし、臨機応変に強い薬をもらうなんてできないので、退院したらどうなるのか心配だ。

    また「今日から放射線治療を開始した」とのこと。

    とりあえずは治療が始まって一安心だ。

    初日なので特に変化はないらしいが。


    夜はビデオ通話をした。

    通話中も薬が効かずに「痛い」と言っていたが、どんどん痛みが増していき「我慢できないからゴメン」と通話を切られた・・・

    その後「看護師さんを呼んで薬をもらって、気づいたら夜中だった」らしい。

    なんか退院に近づいているのか、遠のいているのか、分からなくなってきたな・・・

    大丈夫かな。


    2月23日(火)

    今日は祝日で幼稚園がお休みのため、息子とボウリングに行った。

    結局、途中で飽きてしまい1ゲームもできず・・・。

    その後は、病院に洗濯物をとりに行って、病院のラウンジでお菓子を食べてから家に帰った。

    お昼を食べた後、息子が「温泉に行きたい」と言い出す。

    たまには「明るいうちの温泉もいいだろう」ということで、お風呂の準備をしていると・・・

    息子が寝室で何やらゴソゴソやっていた。

    「何してるのー?」と言って寝室へ向かうと、息子が慌てて寝室から出てきた。

    何やらクネクネして、すねているような、がっかりしているような。

    「どうしたの?」と聞くけど黙ったまま・・・

    しつこく聞いてみると「電気毛布の電源を入れてきた」とのことだ。

    我が家では冬になると電気毛布を使っている。

    いつも妻が電源を入れてくれていたので、妻がいない最近は私がいつも電源を入れ忘れてしまっていた。

    息子に「何でつけないんだよっ」といつも怒られていて、「あ、ごめーん」って謝っていたのだが・・・

    今日は、息子がサプライズで電源を入れておいて、寝る時に暖かくて喜んでいるのを見たかったみたいだ。

    だから、見つかってしまってショックだったようだ。

    ありがとう、その気持ちだけで十分だよ。

    思わずその場で抱きしめたよ。

    ほんと最高の息子だよ。

    でも、まだ昼間だったので、MAXだった温度をこっそり最弱にしておいた笑


    妻の方は、ベッドで洗髪してもらったらしい。

    あまりジャバジャバお湯を使うわけではないけど、ちゃんと洗えたみたい。

    妻はお風呂つきの個室に入院しているのだが、今では自分一人でお風呂にも入れないそうだ。

    ベッド上で洗髪してもらわなければならない現実を考えると、本当に退院できるのか、かなり不安になってきた。

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    37歳でがんと診断された妻を、43歳の私が息子と看取るまでの約1年半の記録です。いま、がんの配偶者を看ている方に向けて、診断・入院から在宅介護・看取りまでに実際にやったこと、調べたことを残しています。整理しきれていない感情も、削らずに置いています。

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