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#009 退院が見送りになる

    退院できると思っていたのが見送りになった数日間の記録です。

    医療麻薬を使い始めても、痛む場所は増えていくばかり。余裕をなくし、朝から息子と喧嘩になってしまったことも書いています。

    2月18日(木)

    今日は、朝から息子と喧嘩になった。

    「あれが食べたい」と言われたので作ってあげた朝食を、全く食べず「いらない」とか言い出すし・・・。

    昨日の夜は台風のような強風が吹いており、強風で倒れてしまった庭木を元に戻したり、倒れないように補強したりと、朝からやることが多くて、時間的に余裕がなくてイライラしていた。

    でも息子は頑張ってくれているんだよな。

    妻のがんが分かってから、幼稚園が終わった後、預かり保育に行くことが多くなった。

    最初は預かり保育が大嫌いで、朝になると毎日泣いて「行きたくない」と言っていた。

    だけど、最近は、朝元気に幼稚園に行ってくれるし、迎えに行くと笑顔で出迎えてくれる。

    最近は私に余裕がないせいで怒ってばかりだ。

    息子は全然悪くない。

    ほんとダメな父親だと思う。

    私が病気になった方が良かったよ、ほんと・・・


    妻は、今日も38.8度の高熱が出ているみたいだ。

    だけど、体調というか痛みに関しては調子が良いらしい。

    薬の調整がうまくいっているのかな?

    なら良かった。

    今週退院できるかもしれないな。


    2月19日(金)

    朝の回診で先生から「がんの組織をとった骨盤の傷については問題ない」と言われたらしい。

    ただ「今の状態で家に帰っても、痛みとか熱とかで不安になっちゃうだろうから、もう少し薬の調整をしてから退院しよう」と言われたとのことだ。

    妻も「今は起き上がるのがやっとの状態で、家で生活する自信はない」とのこと。

    今日は放射線治療のためのCTも撮ったらしいのだが「放射線治療で痛みがとれるのかも不安だ」と言っていた。

    さらに「今日は今まで感じなかった背骨にも痛みも感じる」とのこと。

    痛みが酷くなるだけでなく、痛くなる部分も増えている。

    さらに、やれることがどんどん減っていることで、かなり不安を感じているみたいだ。


    悪い話ばかりが続いているけど、今日は良いニュースもあった。

    医療麻薬をスタート

    今日から医療麻薬をスタートしたらしく「痛いときに飲むと効いてくれる」とのこと。

    「熱は相変わらず39.4度くらい出ているけど、足の痛みに比べたら全然楽」らしい。

    もう苦しさの基準が麻痺してるよね・・・

    幼稚園に息子を迎えに行った後は、アイスを差し入れて、洗濯物を受け取り、そのまま息子のリクエストで温泉へ。

    二人で少しストレスを発散した。

    寝る前に、病院にいる妻とビデオ通話もした。

    日中の痛みが落ち着いたせいか、表情がだいぶ良くなっていた。

    昨日よりも楽になっている感じがするので良かった。

    あとは早く退院日が確定すればいいな。


    2月20日(土)

    今日は息子が6時に起床。

    今週は発表会を頑張ったし、ママが入院しても元気に幼稚園に行けたので、ご褒美として安いドローンを買ってあげた。

    早くやりたくて6時に起きてしまったらしい。

    しかたないので朝からドローンで遊んだ。

    ちょっと問題もあった。

    このドローン、90分の充電時間で飛行時間が6分と、インターバルがとても長い笑

    なので、インターバル中に公園に遊びに行ったり、病院に差入れを持っていき、洗濯物を受け取ったり・・・

    相変わらず面会はできないのだが、病院のラウンジで息子とアイスを食べて、その様子を動画や写真に収めて送ってあげた。

    息子はラウンジにいるのが楽しいみたいで、妻と同じ空間にいることで少し満足するみたいだ。

    妻からは「さっき看護師さんがラウンジにいるって教えてくれたよ笑」と返信があった。

    妻の方は、日中、痛み止めの調子が良かったみたいで、室内で歩行練習をしたらしい。

    筋力も落ちているみたいで、壁伝いでよたよた歩きだそうだ。

    「これだと退院しても歩行器とかがないと厳しそうな感じがする」とのこと。

    早く放射線治療の効果がでて、動けるようになってくれればいいんだけどな。

    午後は調子良いついでに、お風呂にも入れてもらったらしい。

    「久しぶりにスッキリできた」とのこと。

    よかったよかった・・・

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    37歳でがんと診断された妻を、43歳の私が息子と看取るまでの約1年半の記録です。いま、がんの配偶者を看ている方に向けて、診断・入院から在宅介護・看取りまでに実際にやったこと、調べたことを残しています。整理しきれていない感情も、削らずに置いています。

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