
遊星さん|子どもを持つ理由・持たない理由インタビュー
子どもを持つこと、家族を作ること、人間の生殖、社会に対する考えなどについて、色々な人の意見を聞くインタビューです。

吉岡:こんばんは。よろしくお願いいたします。
遊星:お願いします。
吉岡:お願いします。あ、ちょっと待ってください。すいません。ちょうど同じ空間に子供がいるんですけど、すぐ別の部屋に連れてあがりますので、申し訳ないです。ではちょうど八時ですので、早速始めていければと思います。
遊星:はい。
吉岡:初めまして。会社員をしながら社会学研究を行っている吉岡詩織と申します。この度は社会学インタビュー「子供を持つ理由・持たない理由」にご協力いただき誠にありがとうございます。インタビューの内容に入る前に、冒頭留意事項をお伝えいたします。
まず、本インタビューは文字起こしと分析のため、すでにズームの設定でレコーディングが回っております。こちらもし途中でレコーディングを止めてほしい時がございましたら、いつでもお伝えください。次にお名前につきましては、遊星さんと本日はお呼びする形でよろしいでしょうか?
遊星:大丈夫です。
吉岡:ありがとうございます。本日のインタビューでは、遊星さんの子供を持つことと持たないことに関するご経験や普段から感じられていることを中心にお伺いできればと思います。伺った内容を論文や書籍などに掲載する際には、すでにニックネームでいただいておりますが、お名前をAさんBさんといった仮名にして、発表前に原稿のチェック依頼をさせていただければと思います。
途中インタビューのテーマ上、どうしてもプライベートな内容やセンシティブな内容が含まれてきます。答えづらい質問がございましたら、遠慮なく答えづらいとお伝えください。また、もし万が一途中でご気分を害されるなどがございましたら、インタビューをいつでも終了できますのでおっしゃってください。ではここから具体的な質問に入ってまいりますが、ここまでのところで不明な点などございませんでしょうか。
遊星:特に大丈夫です。
吉岡:ありがとうございます。では最初のパートを始めていければと思います。まず、生い立ち、家族観・人生観というところで、これまでの遊星さんの生い立ちで子供を持つ持たないという考え方に影響したご経験があればいくつでも教えてください。
遊星:そうですね。やっぱり影響をしてるなと思うのは母親との関係かなと思います。
吉岡:どういったご関係だったかってお話しできますか?
遊星:結構抽象的にはなるんですけど。性格だとか価値観だとかがかみ合わないことが多かったですね。真逆というか。
吉岡:ありがとうございます。例えば、どんな話題の時に噛み合わないものみたいなエピソード的なのってありますか?大丈夫ですか?あ、今って聞こえていますか?
遊星:ちょっとだけ。ごめんなさい。ちょっともしかしたらブチブチするかもしれないんですけど。大丈夫です。すいません。
吉岡:全然とんでもないです。こちらこそ、私の音声の方が逆に悪くなったりしたらお伝えくださいね。では、先ほどのお話で、確かに途切れますね。ちょっと。今聞こえてますかね?
遊星:すみません。今大丈夫です。
吉岡:大丈夫そうですか。先程お母様との価値観が真逆であったり、噛み合わないという話がありましたが、具体的なエピソード的な部分でこれが噛み合わなかったとかありますでしょうか?
遊星:具体的なエピソードで言うと、同世代あるあるかなって感じはするんですけど、理解されなかったっていうのがすごくあって。あとは茶化されるっていうのかな?自分の行動とか目的、自分なりに目的を持ってやった行動とかを茶化されるというか、笑われるというか、そういう。ちょっと具体的にどういうことがあったっていうのがあれで、ちょっと今ふわっとした言い方になるんですけど。
吉岡:全然大丈夫ですよ。待ってちょっと実は五秒ほど、途中途切れてまして。同世代あるあるやと思われたところなんですけれども、ごめんなさい。なんとおっしゃったのか。
遊星:好きなものを否定されることがよくあったなっていう感じで。結構友達とかの話聞くと、割と普通やなと何となく思ってて、そういうもんやんなみたいな感じでは思ってたんですけど、結構学生時代とか、それこそ母親と同居してるときはそういうもんだなっていう風に思ってたんですけど。って感じですね。
吉岡:ありがとうございます。その中で子供を持つ持たないみたいなところに、好きなものを否定してくるとか、茶化してくるっていうのが何か影響があったりっていうのはありますか。
遊星:今はそういうふうに思ってはないんですけど。結構本当に数年前ぐらいまではしんどくて。子供云々の前に生きているの自体結構しんどい時期があって。そういうのを紐解いていった時に結構子供の頃の母親とのやり取りって、自分の中には大きく占めてたんだなってすごい認識するタイミングがあって。それで、質問ってどんな質問でしたっけ?
吉岡:止めちゃってどうしようかな。めっちゃ良い話の時に。ごめんなさいね。
遊星:いつもはテザリングとかして、うちのワイファイでテザリングしたりするんですけど、今できなくって。それがもうちょっとましなはずなんですね。
吉岡:差し支えなければライン通話とかにします?むしろ。ライン通話やったら私パソコンで、行けますよ。もし会ったことない人に、ライン交換するの抵抗があれば、あれなんですけど。
遊星:それは大丈夫なんですけど、私が携帯の方でズーム入る形ですか?
吉岡:それがやっぱりいいかもですね。ちょっとやってみてください。お手数をおかけします。
遊星:ありがとうございます。ちょっと一旦抜けますね。
(中略:接続のやり取り)
吉岡:こんばんは。どうでしょう?聞こえますでしょうか?
遊星:こんばんは。私の名前どうなってます?私も大丈夫です。すいません。ありがとうございます。
吉岡:カタカナで(遊星)さんって出てるんですけど、遊星さんでいきましょうかね。とんでもないです。こちらこそお手数をおかけしました。じゃあ再開していきますね。数年前まで生きるのもしんどくてっていうお話があって。で、質問なんでしたっけ?っていうのに対して、子供を持つ持たないっていう考え方だとか将来的な家族形成に対して、お母様とのご関係とか価値観の違いが何か影響したことみたいな質問ですね。
遊星:家族形成に対して母親との関係がどう影響してるか。今30になったところなんですけど、28とか29、ほんま最近ぐらいまで。母親を悪く言いたいとかそういうわけじゃないんですけど、やっぱり全然違う生き物として生きてた感じやって。母親に育てられた自分として生きてたなっていうのが、やっと最近この数年ぐらいで分かってきて。本来の自分は何かみたいなのをすごいやってる。新卒社会人になってからはずっとそんな事を延々とやってたんですけど、最近三年間ぐらいで、特に強く自覚して。
本当にもうこの一年とかぐらいで、すっごい生きているのが楽になったんですよね。楽しくなってきたし、人生楽しくなってきたなっていうのが、正直最近思ったって感じがあって。自分らしくというか、本来の自分で生きるのに約30年ぐらいかかったっていうのが、個人的にそういうのを実感したというか。私の場合、ちょっとネガティブな方向に傾いてたなっていう感じではあって。それが今いいか悪いかっていうところでジャッジはしてないんですけど。
それを他人にというか、私は、子供だとしても、他人というか、別の生き物だっていう風に認識してるので。自分だけではないけど、自分だけの判断で、それを他人に負わすのってすごい責任感が多いなっていうのはすごい思いまして。っていう感じですね。
吉岡:ありがとうございます。お母様のお話が出てきましたが、お父様とかもしいらっしゃればご兄弟とかそのあたりのご関係はどういった感じでしたか?

遊星:父とは、幼少期あんまり覚えてないんですよ。でも悪いイメージはほとんどなくて。週末に本屋さん連れてってくれて、一緒に好きなのを買ってくれるみたいな感じなんで、いい方のイメージとして残ってるし。今現在も趣味とか考え方とかは父の方が近いなってすごい思うので、関係性としてはいいのかなって思います。姉も同じ感じで、姉の方はもっと関わりが深いというか。小学生とかはちょっとよく喧嘩はしてましたけど、中学ぐらいで同じ部活やってたので、共通項ができてからはすごく仲良くなって。姉も今自分と趣味が合うので。遠くに住んでるので、あんまり会うことはないんですけど、結構しょっちゅうメッセージとかラインとかでやり取りはしてて、こまめに連絡は取ってるっていう感じで。
あとは亡くなったんですけど、母方の祖父母と同居はしてたので、幼少期小学生ぐらいは祖父がいて。祖母は確か大学生ぐらいの時に亡くなったので。そんな感じでしたね。
吉岡:ありがとうございます。その他、ご家族関係以外で価値観や将来感が変わった経験があれば教えてください。子供に関してでも、人生全般の方でも。
遊星:価値観が変わった全体的なところで言うと、仕事を通しては結構ありますかね?子供のことに関して言うと、いとこですね。母方の叔母の息子さんが知的障害かな、おばがずっと隠してて、私も、詳細に何て診断されてるかわかんないんですけど。全然会話もできるし、年相応ではないんですけど、大人だけど小学生ぐらいみたいな感じで。一応社会生活も全然いけてるし、一人暮らしで福祉のサービスは入ってるんですけど、基本的に家事全般自分でできるような感じで全然生活能力はあるんですけど。
いわゆる障害を持ったような子が生まれてきたらどうなるのかなあっていうふうに考えないことはないなあというか。その人は今の社会システム的には割と生きやすいタイプの障害を持ってる人ではあると思うんですけど。そこに対してすごい悲観的なイメージがあるわけじゃないんですけど、漠然と障害を持った子供さんとかを持ってる人の情報とかは自然と目に入るなっていう感じがあります。
吉岡:ありがとうございます。そのお母様の息子さんを育てられる時にすごい苦労をされてたか、そういうのを目にしたり聞いたりってことは直接は?
遊星:特になくって。健常者に近い感じのタイプではあるので。多分叔母もかなり長い間そういう風に見てたと思うんですよ。いとこ自体も普通に社会人として就労してたりとかもあったんですけど、かなり大人に年齢がいってから、ちょっとうまくいかなくなってきて、どっかのタイミングで診断を受けたみたいなんですけど。その辺で叔母が受け入れられなかったみたいな感じはありましたね。子供の頃とかは全然苦労してる感じは全く感じてなくて、大人になってからの方が精神的にしんどかった感じは見てて思いました。
吉岡:ありがとうございます。ではちょっと次のパートに移っていきまして、現在の生活のご状況についてお伺いします。看護師さんでいらっしゃるのかな?お仕事のお話も少し出ましたが、お仕事や経済状況、その他仕事以外の生活、居住地や人間関係や趣味などで今感じていることがあれば教えてください。
遊星:今看護師をしてて、一年前まではフルで働いてたんですけど、今は週三で非常勤で働いてるっていう形です。フルで働いてる時もかなり転職しがちなタイプで、慣れてくると嫌になっちゃうタイプだったので、一年か一年半とかしたら転職するという感じのタイプで。あんまりきっちり決まった時間に働くみたいなのは、向いてないなって正直思ってて。プラス、なんで週五働かへんとあかんのやろなあっていうのがすごいあるので。
看護師で働く環境、人間関係とか業務内容が向いてないとは思われないんですけど、総合的になんかちょっと今はもういいですってなったんですよ。それで、あたしはすごい今いい感じではあるんですけど、やっぱそうすると収入はその分減ってるんで。そこはどうしよっかなというか、ちょっとやりたいことはあるんで、そっちをもっとやっていきたいなあって思ってるみたいな感じではあります。
吉岡:なるほどですね。ありがとうございます。その差し支えなければやりたいことっていうのはどんなことされたいとお考えなんですか?
遊星:ちょっとふわっとしてますが、創作系の分野のことをやりたいことがあって。そんな感じです。
吉岡:ありがとうございます。お仕事や今の生活の構成要素で、子供を持つ持たないという考え方に影響を及ぼすものはありますか?
遊星:自分が今やりたいなあって思ってることって、それが収入を得る仕事として成り立つとしたら多分家で完結できるなっていう感じがあって。しかも活動時間、仕事をする時間を朝九時から五時とか一直線にしなくても、細切れにしたり好きなタイミングで時間を取ってやったりっていうのが出来そうだなって。今の看護師で普通に九時五時とか現場に行って働く働き方と比べたらかなり柔軟性があるなっていうのが思ってて。
そっちの生活してる時の方が逆に現実味があるんだって思ってますね。今はその仕事自体やってないんでおかしな話なんですけど。今の職場とか、看護師できっちり決められた時間働きながら週五でとかは、できるできないっていうとできるとは思うんですけど、やりたくないなっていう感じです。
吉岡:ありがとうございます。もし差し支えなければ今ご友人の関係だとか、パートナーさんがいらっしゃる・いらっしゃらないとか、一緒に住んでる・住んでないとかってご状況はどんな感じなんですか?
遊星:一応結婚はしてて。二年前ぐらいに結婚して。夫はいるんですけど子供がいないっていう状態で。友人、よく遊ぶ友人は趣味の、同じ趣味持ってる子とか好みが一緒の子が多いですね。
吉岡:なるほどですね。子供持つ持たないとかの話ってされますか?ご友人と。
遊星:しますね。私の周りは結構、今で言う所謂推し活みたいなことをしてる子の方がすごい多いんですよ。だから子供を育てるっていうよりは自分のやりたいことやりたいみたいな感じの子が多くて、子供もいないっていうのが多いんかな?どっちかっていうとそっちの方が多いですね。年齢的には結婚したり子供もったりみたいな年齢ではあるんで、そういう話は大体出ますね。会った時に。でもあんまりいい印象を持ってない子が、子供とか考えられへん絶対大変やしお金ないしとか。そういうネガティブな印象とか、あとは少数なんですけど不妊治療をやっててとかもいるのはいるんで。
吉岡:ありがとうございます。次のパートで子供を持つ持たないことに関するお考えを正面から聞いていくんですけれども、これまで子供を持つことについてどう考えてきましたか?考えの変化があれば教えてください。
遊星:最初の方に言ってた感じで、母親との関係でしんどいっていう印象が強かったんで、数年前ぐらい、結婚するぐらいの時までは全く考えてなかったし。そもそも結婚するとかも考えてなくって。私、結婚もしーへんし子供も持たへんよっていうのは母親にも何回も言ってた感じで。母親は孫の顔見たいみたいなのをめっちゃ言ってたんで前までは。結婚する前とか結婚しそうとか関係なく言ってて。うちの姉妹が私と姉の二人なんで、二人ともにそういう話してて、結婚してやとか、どっちか子供見せてやみたいなのを言うような母親だったんですけど。言われてても「いや私結婚せえへんし」みたいな感じのことをずっと言ってはいたんですけど。
夫と結婚して、その辺あたりから何がきっかけであったかっていうとちょっと分かんないんですけど、漠然と子どもいるかもなあみたいなのは考えだして。夫は結構子供が好きやったりするタイプなので、何となくいるんだろうな、今後いることもあるかなあみたいな感じで思いだした気がします。
吉岡:現時点では「持ちたい」「持ちたくない」「まだわからない」どれに当てはまりますか?近いところで。
遊星:「まだわからない」になるのかなと。
吉岡:改めて理由はなんですか?
遊星:理由。なんかすごい、ふわっとした感じになるんですけど。必要があればそうなるんだろうなって思ってるっていうか。あんまりコントロールしようって思ってなくって、正直。今の社会で言うと計画的にみたいなのだと思うんですけど、年齢のこととか会社とか働き方の関係でそういうのが今強いなって思うんですけど、私そういうところでしんどい気がしてて。いつまでに産まないといけないとか、こうしないとこうならないんじゃないかみたいな考え方をしてるの自体ちょっと不健全だなって。それは子育てに限らず人生全体とかもっと大きい範囲での話も含まれるんですけど。そういう風に考える上で子供のこととか考えると、変に意図してやろうって思われへんと。個人的には流れに身を任せていたいんですよね。
吉岡:ありがとうございます。その流れに身を任せるという考えには、どのような人であったり経験が影響していると思いますか?
遊星:多分言えるとするなら、自分、自己分析ですね。
吉岡:ご自身の性格とか向き不向きみたいなところですか。
遊星:母親の関係性とかもあるんですけど、人生全体的に見たときに結構しんどいなって思うことがすごい多かったんで、今まで。なんでしんどいのかみたいなのを掘り下げていったんですけど、20代はずっとそんな事をずっとしてて。自分が何を好きだと感じて嫌だと感じるのか、なんでそれを嫌だと感じるのかみたいなのを延々とやってて。
社会的にはこういう風に言われててこれがいいとされてるけど、自分にとってそれが本当にいいのか?みたいなのは思って。自分の一番フラットな、ど真ん中にいる時の自分として何を採用するのが一番自分にとって過不足がないのかって思った時に、流れに身を任せてるというか、物事なるようにしかならへんっていうふうに思ってるのが一番しっくりきたんで、それを採用してる。だから子供のこともそういうふうに見てるって感じです。
吉岡:ありがとうございます。友人や周囲の人々、他者の妊娠・出産・子育て経験から影響を受けることはありますか?
遊星:いや、そんな感じかな。でもなんとなくやっぱりまだ、女性がほぼ育ててるなっていう風に思ってて。私の周囲にいる友達も子供持ってる子の話を聞くにそんな感じなんで。それは社会的な話なのか旦那さんの問題なのかあれですけど、漠然と自分に子供が生まれたら、ほぼ自分が育てなあかんのやろなとは思ってますね。
吉岡:ありがとうございます。遊星さんの流れに身を任せるスタンスとは相容れない質問かもしれないんですが。今子供を一応旦那様とは持つっていう方向でお話しされたり妊活されたりってする状況であってますか。
遊星:そこまで積極的にしてないっていうのが、あんまり認識を合わせてないなっていうのは思ってますね。
吉岡:子供を持つにしろ持たないにしろ、判断が今後の人生で後悔につながる可能性について考えることはありますか?
遊星:昔は思ったことはありましたけど、今は全然思ってないですね。どっちでもいいんじゃね?って。
吉岡:ありがとうございます。次のパート、人間の生殖・繁殖や動物としての側面に関する質問です。答えづらい質問がございましたら、遠慮なくおっしゃってください。最初の質問が、人間の子供を作る仕組み、性行為を知ったのは何歳頃ですか?どのような経緯で知りましたか?
遊星:いつかなあ。最初の方、子供の頃、小学生ぐらいの頃は多分一致してなかったです、行為自体とその結果。行為自体だけは多分小学生ぐらいには認識して。そういうものだと思ってなかったのが、なんとなくこれ高校生ぐらいだと思いますよ。本当に私そういうのに疎くて。思い出しました。高校生ぐらいの時に、友達からそういう話を聞いて。友達が中学生ぐらいの時にそういうのをしたことがあるみたいな話を聞いた時にすっごい衝撃を受けたのを今思いだしたんですけど。小学生ぐらいの時ってフィクションの中でしか見たことがなかったイメージなんですよね。実際の事として認識したのが高校生ぐらいな気がします。「ほんとにあるんだ」みたいな。で、認識が良くなかったです、あんまりいいイメージを持ってなかったです。
吉岡:知った時に感じたことを覚えていれば教えてください。より深掘ったり具体的にはどんなこと感じてましたか?
遊星:なんていうかな、消費する感じなんですかね。女の人が消費されるっていうイメージやったかな。行為だけだと、ただ女の人が。特に高校生とか大学生ぐらいの時って男の子がガツガツしてるというか、そういうイメージが強かったし。私はそん時全然そういうのがなかったんで人の話聞くしかなかったんですけど、相手誰でもいいんじゃない?みたいなイメージがすごい強かったですね。
吉岡:女性が消費されることだという第一印象を抱いて、相手誰でもいいんじゃないっていうのは、当時の男性に対してっていうことですか?
遊星:そうです、そうです。男性の考えてることが。男性が女性を消費してるんじゃないかっていうのがあって。中学生ぐらいからあんまり男性に対するイメージが良くなくって、クラスの中の男子がいてめんどくさいなっていうそんぐらいなんですけど。そこから苦手だなって意識が強くて。その上で高校生、大学生ぐらいのガツガツしてる感じが、サークルとかで友達としては仲良くしてたんですけど、中で付き合ってる子同士の話を聞いてると「そんなんできたら相手誰でもいいんかい」みたいな感じの印象が乗っかってさらにって感じでしたね。
吉岡:当時感じた性行為への違和感というか消費される感じというのは、今も続いてたりするんですか?
遊星:今は全然持ってないですね。
吉岡:変わったきっかけっていうのはお話しできたりしますか?
遊星:明確に何かあってぱっと変わったわけじゃないんですけど、夫と結婚する前からの関係の中で。夫と付き合うのも私は初めてだったんですよ。相手がいなくて今まで。一人目でそういう経験とか特になくって。でもそん時はあんまりそういう嫌なイメージがなくって、夫に対しては。その時点で、あ、大丈夫かなあみたいなのはあって。そん時でもずっと抵抗がなかった。なんでか分からんけど。
吉岡:ありがとうございます。街で妊婦さんを見たり、妊娠や出産についてセックスしたことがバレるとか可視化されるみたいな感覚は感じたことありますか?
遊星:そういう印象はないですね。
吉岡:不妊治療や顕微授精など、いろんな生殖技術が出てきていると思うんですけど、そういった技術にはどんなこと感じますか。
遊星:科学が進歩してすごいなあみたいな認識があるし、それをすることに対して是非とかは別に何も思われないんですけど、不妊治療してる人に限らずなのかもしれないですけど、大体ハッピーじゃないんで、みんな。追われて追われた結果すごいそれに。追い込まれてるっていう認識で。治療すること自体がいい悪いは思ってないんですけど、それを取り巻く人を見てるとしんどいなあって思うことはよくあります。
個人的な感覚としては、授からへんかったらもうそういうもんじゃないっていう気はあるんで、そこをそこまで医療で介入しないといけないっていうのは結構いびつだなって正直思ってるし。不妊っていうのも何かしらやっぱり意味があって不妊だと思ってるんで。基本的に人間の女性ってそういう能力を持ってる。種として。そう思うと不妊であるっていうのは、それなりに何か理由がある。食生活なり精神的なことだったり、可能性をあげたら言い切れないんですけど。向き合うべきところはもっと他に色々ありそうだなっていうのは個人的に勝手に思ってますね。
吉岡:ありがとうございます。卵子提供だとか他者の遺伝子が入ってくるような技術についても同じようなスタンスですか。
遊星:別にそれをどう使うかは人の勝手だと思うし、好きなのを選べばいいと思うんですけど。って感じですね。
吉岡:出生前診断だとか、後の子供を分析するような生殖技術についてはどう思いますか。
遊星:基本的に一緒かなあとは思います。
吉岡:ありがとうございます。ご自身は利用せーへんかなって感じですか。
遊星:自分はやらないと、どれもやらないと思います。
吉岡:人間を動物種と捉えれば、繁殖することは自然な行動だとの考え方もあると思いますが、これについてはどう思いますか。
遊星:自然だとは思いますね。逆に最近思ってたんですけど、社会システムで生殖するしないっていうのが、コントロールしてるつもりはないと思うんですけど、それが誘導されてるのがすごく興味深いなというか面白いなと思います。種の、って考えた時に繁殖するとかっていうのが自然な流れかなと思うんですけど、それは自分達の手によって若干せき止められてるというか、ブレーキがかかってるっていうのは自業自得じゃないですけど面白い。まあそれによっていつの間にか絶滅してもそういうもんなんだろうなって思いきりって感じです。
吉岡:身体的特徴の多様性や、障害の有無も含めて、遺伝子は多様であるほど種として強いという考え方がありますが、これについてはどう思いますか。
遊星:その通りだと思います。それもさっきのと同じかもしれないです。社会的な枠組みだけで見ると今は良しとされてる見た目だったりとかあると思うんですけど、それも面白いなと思いますね。自業自得というか自分の首を絞めてるみたいな。そんな感じはします。
吉岡:妊娠して出産するとなった時に、それに伴う肉体的苦痛への不安や、胎児が自分の体の中で育つことに対するエイリアン的な恐怖は感じたことありますか?
遊星:恐怖はない。全体的に私、興味の方が強いと思います。お腹の中で大きくなっていったら臓器ってどういうふうに移動してるんだろうなとか、体内の動きってどう制限されるんだろうなとか。妊娠してない時としてる時とで、どういう変化があるんだろうなみたいなのは思うかなって感じですね。
吉岡:つわりとか陣痛とか、その辺への不安はどうですか。
遊星:人から聞いた限り、切開の時とか麻酔が効いてない気がしてないのか分かんないんですけど、とりあえずバツンって切られてわあみたいな事を聞いてて。痛み、陣痛とかもそうだと思うんですけど、陣痛の痛みよりハサミで切られてるのを完全に認識してるの、の方が怖いかもしれない。私は陣痛を経験したことがないからそう思うと思うんですけど「え?麻酔効いてないところの皮膚切られるん?」みたいな。わあってなったのと、あと裂傷がすごすぎて肛門とほぼ繋がったぐらいの話を聞いた時は、おおっ!?と思いました。あんな小さいところから出てくるからそれもあるかみたいな。
吉岡:養子縁組という選択肢については過去考えたことはありますか?
遊星:自分のこととして考えたことはないかもしれないですけど、テレビとかでそういうの見て「ありだよな」とは思ったりはしますね。
吉岡:子供を持つにあたり、社会の将来が不安だとか、こんな社会に子供を産むのは申し訳ないと感じたことはありますか?
遊星:子供いらないなと思ってる時は思ってた気がしますけど、今は別にそういうのはないですね。社会のシステムとか情勢よりは、今はスマホとかどうなんねやろうって思ってます。自分が持ち出したタイミングと世界の状況が違う。すごく身近に生活の中にあるもので、子供に影響するんだろうなあというか。幼少期どんな関わり方するかであるんだろうなあっていうのは。
吉岡:最近AIとかどうですか。
遊星:それもそうだと思います。スマホもAIもどっちも言えることって、使うこと自体全然問題ないと思うんですけど、自分の軸、考え方とか価値観、倫理観全部を形成する前に持つと良くないなって。自分の脳を外部化しちゃうような感じがして。自分の脳が第一にあって、補助的に使うっていう認識なら全然問題ないと思うんですけど、それがないと生きていけないみたいになるとよろしくはないかなっていうのは私の価値観なんですけど。もし子供がいたら自立した人にしたいなっていうのはあります。
吉岡:遊星さんが子供だった時代と比較して、社会はどう変化してきたように感じますか。
遊星:変化はありますけれど、それが社会全体の話というか、自分の認識が変わったからそういうふうに見えるようになったんかなっていうのもある。客観的事実かっていうと微妙なんですけど、生きやすくなった反面、生きにくくなったなっていうところもある。制限されるのがすごい多そうだなっていうのは思ってて。多様化、細分化してる、できることとか価値観みたいなところがすごく思想とかバリエーションが増えたなっていうのは思ってて、それに関してはいいなと思うんですけど。コンプライアンスがどうのこうのとかで、前よりシビアになってる気がして。本当に人の一側面しか見ないような感じも。
まとまってないんですけど、いろんな考え方を持ってていいようになってるのと同時に、それに対する制限とか枠組みも強くなってる。いい半分半分って感じですかね。どっちを見るかっていうのも人によると思うので。もし子供がいたとして、その子がすごい悲観的になるかっていうとそうでもないんだろうな。
あ、一個ありました。子供の頃は地域柄はあるんか分かんないですけど、すごい横の繋がりがあったなぁと思って。全然知らんおじさんとか祭りに来てて喋るみたいな。全然知らんおじさんから大根育ててやとか、友達もみんな全然知らんお兄さんついてってごはん食べてるとか、そういう緩さはあったなって。あの人名前知らんけど顔だけ知ってんなみたいな人いっぱいいたなと思って。今って祖父母の人と一緒に暮らすみたいなのもなくなってきてるし、地域的な横のつながりもあんまりない。大人になった自分としてはそこまで困ってないけど、子供にとってはそういう関係性がある方がより豊かになってたんだろうなって思ったりするというか。
吉岡:ありがとうございます。お聞きしたかったことは以上です。最後に運営サイドにお伝えになりたいことございますか。
遊星:聞きたいことが一個あって。アンケート、内容が私的にすごくネガティブなイメージがあって。いい悪いって話じゃないんですけど、社会的にそういう傾向が強いんかなあって。そこだけ気になったんですけど。
吉岡:実は、私自身が子供を持って、逆に自分も悩んでたはずなんですけど、なんで持たへんとかなんで悩んでたんやったっけ?というのを見失ってしまって。逆に子供を持たないって決めてる人とか、持つことにすごく葛藤を感じる人をターゲットにして最初はインタビューをしようと思ってたんですね。なのでちょっと消極的な、打ち消す感じの設問があったかもしれません。
遊星:なるほど。
吉岡:回答を見てると、結構世間的には自由記述で暗めの気持ちをお答えいただいたりとか多いですね。六割ぐらいの人が自信がないとか、お金足りないっていうのを選んでたりとかします。
遊星:ありがとうございます。
吉岡:今日は長時間にわたってインタビューにご協力ありがとうございました。
遊星:ありがとうございます。

吉岡:お互い関西弁ちょっと出てるんで。
遊星:私も大阪なんですけれど、もともとは滋賀に。社会人一年目ぐらいまでは滋賀で住んでましたね。今は大阪府です。
吉岡:私も大阪ですね。鶴見区が実家です。去年子供生まれたんで、大阪帰ってきたって感じですね。
遊星:そうなんですね。
吉岡:私、双極性障害を発症してしまって。落ち着いてきたタイミングで大阪に荷物引き上げてきました。もしご妊娠とかされたら、看護師さんやから知識あられると思うんですけど、低血圧で気失ったり誰も教えてくれへんかったことがあって。何かあればお気軽に連絡いただければ。
遊星:ありがとうございます。何人ぐらいインタビュー計画されてるんですか。
吉岡:男性十人女性十人で20ぐらい行けたらいいなあと。2月末に日本社会学会の論文の提出締め切りがあって。仮説としては、専門家が言ってるような少子化とは違うロジックが働いてるんじゃないかと思っていて。
遊星:社会的に言われてる少子化の理由ってどういうあれなんですか。
吉岡:一番言われているのは、婚姻率が下がって離婚率が上がっているところ。結婚してる夫婦は二人ぐらいは産むんです。一方で生涯未婚の女性が増えている。効果ないのに少子化支援の名目で保育園増やしたり子供手当を出したりみたいなことになっているというのは、よく言われてますね。
遊星:なるほど。ありがとうございます。
吉岡:創作系って絵とか物語ですか。
遊星:そっちです。絵とか物語作ってと思ってます。
吉岡:素敵ですね!私自身も、論文ではなく、別の表現の才能があったらよかったなって思うときはありますね。
遊星:表現するっていうのって、同じだなと思うんですけど。ベクトルの話なんだろうなと思って。アウトプットがある程度できてる人っていうのは何でもできるんだろうなって思います。
吉岡:ありがとうございます。脱線しすぎてすみません! では。
遊星:ありがとうございます。
吉岡:またいつでも連絡ください。おやすみなさい。
遊星:おやすみなさい。
(おわり)
吉岡 詩織 | tapi 野良研究者(社会学・会社員で子育て中)
野良猫のような研究者。専門は社会学だが社会学者は苦手。気候変動、福祉国家、会社、ヴィーガニズム、「産む/産まない」「飼う/飼わない」「食べる/食べない」「働く/働かない」などの葛藤を、日常と研究のあいだで考えている。とにかく色んなことに興味がある。
tapiの由来は、中高の友達Kくんが作った「学年一の秀才よしおか、その手には天王寺のたぴおか」というラップ。
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