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休日に仕事の専門知識の相談をされたとき、どうしてる?

    仕事外の時間で仕事の専門知識にまつわることを聞かれること、途端に「めんどくせぇ」と思ってしまうことがある。
    けれどこれ、気付くと自分にも前科はいくつもあった。


    「そろそろメガネがいるんかなぁ」
    車の定期点検でディーラーに持ち込んだときに、待ち時間で担当者の人と話しているとそんな相談をされた。
    相談といっても、きっとこれは半分は雑談。
    会話のネタを探して、僕の職業から引っ張ってきた話題だろう。これも大人の社交場における交流の一場面。

    その人とは僕が初めて車を買ったときから一緒に飲みに行ったりダーツをしていた仲なので、年が違えど他のお客さんがいないときはお互いにタメ口。他のお客さんがいるとお互いに敬語。この使い分けもなかなか面白い。

    けれどそんな仲でも休日に仕事にまつわることを聞かれると、その場でわかる範囲のことは回答しながらも心の中では仕事中のような熱量が湧かない。
    適当な返事をしてしまっていることがなんだか申し訳なかった。


    ただこれ、人の心理としては当たり前の反応らしい。

    人の脳は仕事日と休日とで強制的にスイッチが切り替わっていて、休日に仕事のことを聞かれると一瞬で責任感やリスク回避などの思考に切り替えないといけなくなり、エネルギーがいるらしい。
    そこに無料の労働をさせられているという感覚も加わり、さらには曖昧なことを答えられないというプレッシャーもある。
    一言で表すと、「疲れる」のだ。

    でも不思議なのは、SNSではなぜか疲れない。やってるのは同じ休日だとしても。

    これも調べてみたら、返答や発信のタイミングを自分で決めれていたり、自分の資産となる活動であったり、ターゲットを絞っているかららしい。
    つまりは、主導権が自分にあると休日でも疲れない。
    リアルな会話で聞かれるのは不意打ちなので、タイミングは相手が握っている。だから疲れてしまうようだ。


    しかし思い返してみると、僕はいつも被害者の立場ばかりではない。

    そのディーラーの担当者の人が休日の時間に車のことを聞いたこともある。
    飲み屋で隣の席に座った整体師さんに自分の身体の歪みを相談したことがもある。
    メガネ屋の仕事中にもお客さんの仕事にまつわる話をしたこともある。メガネ関係なく雑談として。

    きっと知らないうちに加害者に何度もなっている。休日に仕事の気分にさせて疲れさせた罪。
    『仕事気分強要罪』といったところだろうか。


    じゃあ休日に仕事にまつわることを聞くのはマナー違反かというと、そうでもない。

    人と人との交流の場で何か話題を探そうと思ったとき、相手の職業から話を引っ張ってくるのは誰でもできる簡単な方法だ。
    それに目的は悩みの解決ではなく、本当はコミュニケーションそのもの。

    相手が自分と話そうとしてくれているのだと、その行為自体に視点を変えるのが、これまた大人の社交場のマナーなのかもしれない。

    誰しも経験があるかもしれない休日に仕事にまつわることを聞かれる「めんどくせぇ」も、そう考え方を変えるとにっこり笑って対応できる気がする。


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