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難民

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エディルネからのトルコ人難民、1913年

難民(なんみん、英: refugee)は、対外戦争、民族、紛争、人種差別、宗教的迫害、思想的弾圧、政治的迫害、経済的困窮、自然災害、飢餓、伝染病などの理由によって、国境を越えて庇護を求めて外国へ逃避した人々。母国を自分の意志で離れた、又は強制的に追われた人々を指す[1][2][3][4][5][6][7][注釈 1]。

その多くは陸路、海路、河路で国外に脱出し、他国の庇護と援助を求める。統計上、先進国等の母国より経済的に豊かな国に難民認定された場合は母国が停戦又は復興が開始されても母国への帰国は希望しない傾向が示されている。短期間の滞在許可のみを求め、母国の復興開始時に帰宅を希望する避難民(ひなんみん、英: evacuees)と異なる[11]。日本でも第二次世界大戦後の国境警備が完全回復するまでの1960年頃まで、朝鮮半島から日本への密入国・自由意志で来日した者らの帰国拒否・送還拒否が問題になった[11][12][13][14][15]。

現在の国際法では、狭義の「政治難民 (せいじなんみん、英:political refugee)」を一般に難民と呼び、弾圧や迫害を受けて難民化した者に対する救済・支援が国際社会に義務付けられている。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は2022年5月23日、「難民申請者や国内避難民を含めた総数が、2022年ロシアのウクライナ侵攻などによる増加で初めて1億人を超えた」と発表した[16]。2024年末時点で故郷を追われた人の数は約1億2,320万人。世界人口81.4億人の約1.5%にあたり、全人類の約1.5%が紛争や迫害、そして暴力等により、避難を余儀なくされたことになっている[17]。

語源

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Refugee(難民) ラテン語 "refugium"=

re : 戻る 
fugere : 逃げる 
ium : のための場所

1685年、ナント勅令終結後に移住した、フランス・ユグノーを指し示す語として古フランス語 の refugié を使用。「亡命者」などの意[18]。

日本では「本国の保護を受けることが出来ない、あるいはそれを望まないために外国での生活を求める人」を「難民」「亡命者」と表現する。そのため、難民と亡命者を同一の意味で使用されることがあるが、国外逃亡理由で政治的理由が比較的稀薄な人々は難民、政治的理由で庇護を求める人々は亡命者と呼ばれる傾向にある[19]。

難民の地位に関する条約と難民の定義

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1951年7月28日、スイスのジュネーヴで行われた「難民及び無国籍者に関する国際連合全権会議」において「難民の地位に関する条約(難民条約)」(Convention Relating to the Status of Refugees)[注釈 2]が採択された。

難民の定義、難民保護のための行政措置、ノン・ルフールマン原則 (Principle of Non-refoulement)[注釈 3]を定めた同条約は、難民法の「マグナ・カルタ」と称され尊ばれる。

「難民の地位に関する条約」の制定に先立つ1950年12月に難民支援活動の監督団体として国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)[注釈 4]が設立された。

しかし、同条約の対象地域はヨーロッパに限定しており、さらに対象となる人々もUNHCRが活動を開始した1951年1月1日以前に発生した難民に限定されていたため、