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燕尟服

出兞: フリヌ癟科事兞『りィキペディアWikipedia』
ホワむトハりスに斌ける゚リザベス女王倫劻を迎えおの公匏晩逐䌚。ドレスコヌドはホワむトタむであり、ブッシュ元倧統領ず゚ディンバラ公は燕尟服を着甚しおいる。

燕尟服えんびふく、英: Tailcoatは、男性の倜間の瀌服。裟が燕の尟のようなのでそう呌ばれる。英語では、18䞖玀末から19䞖玀初頭のフロックFrockも含めお“Tailcoat”ず呌ばれるため、19䞖玀䞭半以降の正装である燕尟服のみを指す堎合は“Evening”が付けられ、“Evening Tailcoat”ずも呌ばれる。

燕尟服を䞭心に構成される服装ドレスコヌドは癜い蝶ネクタむを甚いるこずから、ホワむトタむWhite tieず呌ばれ、珟圚では最䞊玚の瀌服ずされおいる。なお、女性の瀌服で燕尟服に察応するのはロングむブニングドレスである。

戊前日本の服制に぀いお定めた「明治5幎倪政官垃告第339号」 (倧瀌服及通垞瀌服ヲ定メ衣冠ヲ祭服ト為ス等ノ件)ではこの服装が「通垞瀌服」ずされおおり、この時代の蚘述に斌ける「文官等の通垞瀌服」は燕尟服を指す。たた、男子通垞瀌服は小瀌服ずも呌ばれ、倧瀌服が制定されおいない䞋玚官吏や民間人の最䞊玚正装ずされおいた。

宮䞭では朝芋の儀などの昌間に行われる行事でも着甚される。

来歎

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“排萜者”で知られ、今日に通ずるテヌルコヌトの着こなしを考案し、それを流行させたず蚀われおいる、ボヌ・ブランメル。1805幎頃の肖像で、黒のフロックを着おいる。
1938幎、結婚匏で燕尟服を着る日本の華族

18䞖玀、革呜前倜のフランスでは自然䞻矩の圱響でむギリスの乗銬服が流行しおいた。その䞀぀に長いコヌトの前裟が盎角に切り取られ、埌裟だけが長い䞊着があった。裟が割れおいるのは、乗銬の際に鞍の䞊でもた぀かないためであり、今日でも銬堎銬術の䞊玚競技では、燕尟服ずトップハットシルクハットの着甚が芏定づけられおいる。

この䞊着は“䞊っ匵り”を意味するフロック英frock、仏fracず呌ばれた。フロックず呌ばれる衣服には様々なものがあり、䞭䞖の蟲民や修道士の䞊着もそう呌ばれるが、別物である。たた今日では、ドむツの軍服に由来する前裟がカットされおいない䞊着がフロックコヌトず呌ばれおいるため、圓時の蚘述が誀っお解釈されるケヌスが芋られる。䟋えば、ニコラス・ボむルが著曞Goethe: The Poet and the Age: Volume I: The Poetry of Desireにおいお、ゲヌテの小説「若きりェルテルの悩み」の䞻人公りェルテルの服装ず、その圱響を受けお圓時流行したファッションの䞊着を“フロックコヌト”ずしおいるが、フロックテヌルコヌトの誀りであるず指摘されおいる[1]。乗銬服のフロックはペヌロッパ各囜にも広がり、むギリスでも普段着ずしお着られるようになり、テヌルコヌトTailcoatずも呌ばれるようになった。この頃のテヌルコヌトはダブルブレストで前が閉じられるようになっおいたが、やがお閉じられないような仕立おになっおいった。珟圚の燕尟服の䞡胞郚分にあるボタン配列はその名残である[2]。

19䞖玀のむギリスでは、玳士服には黒が流行しおいた。これには、産業革呜によっお工堎が増え、その煀煙が服にかかるため、それが目立たない黒が奜たれたずいう面もある[3]。そしお、19䞖玀䞭頃たでは様々な色のテヌルコヌトが倜䌚服ずしお認められおいたが、黒が男性甚の正匏な服装ずされるようになった。

第二次䞖界倧戊埌はペヌロッパの宮廷でも、最䞊玚正装であったコヌトナニフォヌム日本の倧瀌服に盞圓する宮廷服が着甚されるこずは少なくなり、ホワむトタむが最䞊玚の瀌装ずしお、公匏の晩逐䌚、王族等の栌匏高い結婚匏や披露宎、或いはそれに準じる舞螏䌚、音楜䌚、着垭型のパヌティヌなどで䜿われおいる。たた、オヌケストラ等の指揮者、挔奏者が着甚するほか、瀟亀ダンス倧䌚などで䜿われるこずも倚い。しかし、近幎ではタキシヌドに掻躍の堎を奪われ぀぀ある。

欧米では、昌ず倜の瀌服が区別されおいる。欧米では晩逐䌚、倜䌚、舞螏䌚、挔奏䌚、挔劇、オペラ、バレ゚、ミュヌゞカルの倜の時間が日本に比べお遅く、平日でも勀務先から垰宅しお軜く食事を枈たせおシャワヌを济びお着替え、倜を楜しめる職䜏接近が出来おいる郜垂空間であるが、日本の倧郜垂のように通勀時間に時間以䞊もかかり勀務先から盎行する郜垂空間では、昌ず倜を着替えお出垭する事は垰宅の心配が䞍芁の宮䞭晩逐䌚など芪善・倖亀に出垭する堎合以倖は難しい、ずする芋解もある[4][5]。

以䞊のように特別な意味を持぀瀌服であるため、フィクションであるように執事や䜿甚人が垞に身にたずっおいるずいうこずは無い。䞀方、ディズニヌランドでゲストを歓迎するミッキヌマりスが普段着おいる衣装は燕尟服である。

構成

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ブラスボタンの燕尟服。

女王陛䞋の仕立屋ハヌディ・゚むミス[6]は、燕尟服は前閉じ以倖200幎間殆ど倉わっおおらず、「その血統は非の打ち所のないもの」であるから、その着こなしはむやみに倉えるべきではないずし、その正統ずすべき構成に぀いお以䞋のように述べおいる[7]。

  • ゞャケット
    • 色は原則ずしお黒だが、ミッドナむトブルヌにするず倜の光ではより黒く芋え、よく映える。襟は拝絹地付きのピヌクドラペルで、うねりのあるシルクよりサテンの方がよく映える。前あわせはり゚スト郚分でほが氎平にカットされ、埌郚は腰を芆い燕の尟状にテヌルが䌞びる。前ボタンはかけずに着甚する。ブラス・ボタンは宮廷の埓僕ず間違えられるので、䞀般人は慎むべし。
  • シャツ
    • 癜無地でむカ胞シャツのりィングカラヌ。カラヌは糊を効かせるこず。前立おはスタッドボタンで留める。袖口は䞡穎テニスカフス。銖の埌ろにタむを通すルヌプを付けるこずが掚奚される。
  • カラヌステむ
    • ワむシャツの襟の埌偎の穎に入れる。プラスチック補ず金属補がある。
  • りェストコヌト
  • ã‚¿ã‚€
    • 癜以倖は邪道である。
  • ポケットチヌフ
    • 色ものが奜たしい。「癜は人生に癜旗を揚げおいるようなもの」ずあるが、各囜の公匏行事の写真等で色物のチヌフを甚いおいる䟋などほが確認できない
  • 革靎
    • 黒の゚ナメルにするべき。真鍮のバックル付きはよくない。
  • 靮例
    • ふくらはぎを芆う長さの黒のシルクにするべき。これはボトムスがブリヌチ半ズボンだった頃の名残である。赀や玫を履く蛮勇は尊敬に倀する。
  • マフラヌ
    • 癜の絹。セレブは寒くおも付けない。
  • 垜子
  • 時蚈
    • 懐䞭時蚈にすべき。腕時蚈ぱレガントではない。瀌装甚の懐䞭時蚈を持っおいない男が腕時蚈をりェストコヌトに入れおいた䟋も玹介されおいるが、゚むミスはこのこずに぀いお可ずも䞍可ずも述べおいない。

通䟋

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たた、䞊蚘の゚むミスの抂説ずは別に、今日の着甚䟋[8]に、正装・瀌装の芳点から補筆を加えた構成を以䞋に瀺す[9][10]。燕尟服は、䞊着だけで「燕尟服」ずなるのではなく、ルヌルに則った物や色で構成されお、はじめお燕尟服、即ちテむルコヌト、ホワむトタむのドレスコヌドで呌ばれる。゚むミスが瀺した䟋ずは䞀郚競合するが、基本的には黒・癜・銀を基調ずし、勲章その他の装食品でなければ、色ものは甚いないのが原則である。

  • ゞャケット
    • 色は濃い黒で、襟は光沢のあるピヌクドラペル。濃玺のものも䜿甚䟋は少ないが存圚し、正匏なものず認められる。
  • スラックス
    • ゞャケットず同じ色のスラックスで、偎章の぀いたもの。偎章は基本的には2本だが1本(本来はタキシヌド甚)の物でもよい。裟はシングルで埌ろを長めにカットしたモヌニングカット。むギリスでは短いりェストコヌトに察応したハむりェストのズボンを甚いる䟋もある。
  • シャツ
    • 癜無地でむカ胞シャツのりィングカラヌでスタッドボタンで留める。銖の埌ろにタむを通すルヌプのあるもの。ヒダのあるシャツはタキシヌド甚であっお燕尟服には基本的には甚いない。むカ胞なのは、䞊着に付ける勲章の重みに耐えうるシャツだからである。通垞の生地でも代甚はできる。
  • りェストコヌト
    •  襟付きで、胞元が広く開いたダブルもしくはシングルの癜のピケ織り。ボタンは党おかける。近幎では瀟亀ダンス甚の簡易的なもの甚いられおいる。正匏ではないが、オヌケストラの指揮者、挔奏家の䞭にはカマヌバンドを甚いおいる者も芋られる。
  • ã‚¿ã‚€
    • 癜の蝶ネクタむ。りェストコヌトず共生地が望たしいが、シルク等でもよい。「ホワむトタむ」の名が瀺す通り、癜以倖の蝶タむは絶察に甚いない。
  • カフリンクス
    • 癜真珠たたは癜蝶貝で、台座はシルバヌかグレヌ。台座が金の物や、チェヌン匏、玐匏、ゎム・垃・プラスチック補は甚いない。
  • スタッドボタン
    • カフスに準ずる。
  • ドレスグロヌブ
    • 癜の綿たたは革の手袋で、甲の郚分に䞉぀山のピンタックがあるものがよい。手に持っおいるだけでよい。
  • サスペンダヌ
    • 癜無地のものを甚いる。ベルトを䜿うこずは蚱されない。クリップ匏(金具匏)ず释止め匏があるが、释留め匏の方が若干フォヌマルである。X型背䞭で亀差したものずY型䞀本が背䞭途䞭から枝分かれしおいるものがあるが、型はどちらでも良い。
  • ポケットチヌフ
    • 癜の絹たたは綿や麻のチヌフをスリヌピヌクスで甚いる。折り方を倉えたり、色物でも問題はないが、正匏ではない。
  • 革靎
    • 黒゚ナメルのパンプス、もしくは内矜根匏のプレヌントり。本来は甚いないが、オペラパンプスでも代甚できる。
  • 靮例
    • 黒のもの。短すぎるもの、透けるほど薄手のものは避けるのが望たしい。
  • 時蚈
    • 銀やプラチナのチェヌンの぀いた懐䞭時蚈を甚いる。金でも良いずする資料もある[10]。腕時蚈は絶察に぀けない。
  • 杖
    • 黒檀等の黒系統の棒に玔銀や象牙の握りの぀いたもの。

通䟋2

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文化出版局の服食蟞兞のスワロヌテヌルドコヌト{swallow tailed coat}の説明による。

脚泚

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  1. ↑ ゚むミス p 18
  2. ↑ ゚むミス p 114
  3. ↑ ペむン p378
  4. ↑ 音楜之友瀟 國土最䞀著「これがオペラだ 䞊手な楜しみ方ずその知識」
    枡蟺和著「気軜に行こうクラシック・コンサヌト チケットから服装たで」
  5. ↑ ミュヌゞカル・挔劇京劇、雑技を含むの開挔時間に぀いおはJTBパブリッシングのタビトモの「ニュヌペヌク」「ロンドン」「北京」「䞊海」「゜りル」、角川ONEテヌマ21新曞 枡蟺誠著「もしも宮䞭晩逐䌚に招かれたら 至高のマナヌ孊」
  6. ↑ 蟻元 p 31
  7. ↑ ゚むミス第8ç« 
  8. ↑ 珟圚のノヌベル賞授賞匏や瀟亀ダンス、オヌケストラ等における燕尟服の䜿甚䟋の䞀䟋である。
  9. ↑ 日本フォヌマル協䌚
  10. 1 2 The Black Tie Guide

参考文献

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  • 蟻元よしふみ、蟻元玲子『スヌツ=軍服!?―スヌツ・ファッションはミリタリヌ・ファッションの末裔だった!!』圩流瀟、2008幎3月。ISBN 978-4-7791-1305-5。 
  • 䜐々井啓、氎谷由矎子ほか 著、䜐々井啓 線『ファッションの歎史―西掋服食史』朝倉曞店〈シリヌズ「生掻科孊」〉、2003幎4月。ISBN 978-4-254-60598-3。 
  • ハヌディ・゚むミス 著、森秀暹 蚳『ハヌディ・゚むミスのむギリスの玳士服』倧修通曞店、1997幎3月。ISBN 978-4-469-24399-4。 
  • ブランシュ・ペむン 著、叀賀敬子 蚳『ファッションの歎史 : 西掋䞭䞖から19䞖玀たで』八坂曞房、2006幎10月。ISBN 978-4-89694-880-6。 

関連項目

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