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日本郵便

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本郵政 > 日本郵便
日本郵便株式会社
Japan Post Co., Ltd.
日本郵便本社が入居する大手町プレイス(ビル内に大手町郵便局も入居)
種類 株式会社
日本郵便株式会社法による特殊会社
機関設計 監査役会設置会社[1]
市場情報 非上場
略称 JP POST
本社所在地 日本の旗 日本
〒100-8798
東京都千代田区大手町二丁目3番1号(大手町郵便局に併設)
北緯35度41分12秒 東経139度45分59.1秒 / 北緯35.68667度 東経139.766417度 / 35.68667; 139.766417座標: 北緯35度41分12秒 東経139度45分59.1秒 / 北緯35.68667度 東経139.766417度 / 35.68667; 139.766417
設立 2007年(平成19年)10月1日
(郵便局株式会社)
業種 通信業・陸運業
法人番号 1010001112577 ウィキデータを編集
事業内容 郵便事業、国際・国内物流事業
一般貨物自動車運送事業
郵便やゆうパックに関する窓口業務、並びに銀行代理店業務、保険募集業務など
代表者 小池信也(代表取締役社長兼執行役員社長)
美並義人(代表取締役副社長兼執行役員副社長)
西口彰人(代表取締役副社長兼執行役員副社長)
秋本芳徳(代表取締役副社長兼執行役員副社長)
資本金 4,000億円(2023年3月期)[2]
発行済株式総数 1,000万株(2023年3月期)[2]
売上高 連結:3兆4,515億3,000万円
単独:2兆7,611億8,000万円
(2023年3月期)[2]
経常利益 連結:794億7,700万円
単独:833億2,400万円
(2023年3月期)[2]
純利益 連結:621億1,100万円
単独:662億8,000万円
(2023年3月期)[2]
純資産 連結:8,513億5,600万円
単独:7,071億9,500万円
(2023年3月期)[2]
総資産 連結:4兆8,909億5,700万円
単独:4兆4,175億6,400万円
(2023年3月期)[2]
従業員数 17万5,950名(2023年3月期)[2]
決算期 毎年3月31日
主要株主 日本郵政株式会社 100%
主要子会社 日本郵便輸送株式会社
JPロジスティクス株式会社
JPトナミグループ株式会社
Toll Holdings Limited
関係する人物 古川洽次(初代会長)
鍋倉眞一 (初代社長)
髙橋亨 (元社長、元会長)
横山邦男 (元社長)
米澤友宏(元上級副社長)
大澤誠(元副社長)
美並義人(副社長)
秋本芳徳(副社長)
外部リンク www.post.japanpost.jp ウィキデータを編集
特記事項:銀行代理店許可番号:関東財務局長(銀代)第404号
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日本郵便株式会社(にっぽんゆうびん、英: JAPAN POST Co., Ltd.、JP)は、東京都千代田区大手町に本社を置き、日本国内で郵便事業を取り扱う総務省所管の特殊会社で、日本郵政株式会社の完全子会社。

2007年、日本郵政公社の分割民営化、いわゆる郵政民営化によって郵便局株式会社として発足、2012年に郵便事業株式会社(通称:日本郵便)を合併し、現在の商号に変更した。

概要

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郵便法、お年玉付郵便葉書等に関する法律(お年玉法)、郵政民営化法および日本郵便株式会社法に基づく郵便事業と郵便局の運営を業務とする。郵便法に基づき、原則全国4日以内に郵便物を配達すると定めている。

コーポレートカラーは、「ゆうびんレッド」だが、現在でも郵便局店舗看板に関する表記については、ゆうゆう窓口設置局や郵政グループビルに設置された局、日本郵便発足後に開局(あるいは、移転・新築)した拠点を除けば、従来の「ゆうびんきょくオレンジ」と同じオレンジ色を用いる場合がある。コーポレートスローガンは「進化するぬくもり。」

郵政民営化方針の一部見直しに伴い郵便局株式会社が郵便事業株式会社を吸収合併し、商号を日本郵便株式会社に変更、日本の郵便事業でユニバーサルサービスの義務を負うこととなった[3]。これに伴い従来の郵便局会社の拠点と郵便事業の支店・集配センターは、いずれも「郵便局」の名称となった[4]。郵便局店舗とは独立した旧郵便事業側の拠点の一部(主に郵便局と郵便事業支店が民営化後に分離された例)は、名称が変更(大阪支店→大阪北郵便局など)あるいは「○○郵便局郵便分室」・「○○郵便局集配分室」となった[5]。

集配センターの統合先は合理化や地域事情などを考慮して分かれており、基本的に所在郵便局と統合されたり、設置者の旧郵便事業会社支店統合先の郵便局と統合された。後者の場合、郵便物追跡サービスにおける局名表記は「旧郵便事業会社支店統合先郵便局名(旧集配センター設置先郵便局名。ただし「郵便局」の表記はせず)」となる。

しかし、当社発足後も旧郵便局会社由来の「窓口網」と旧郵便事業会社由来の「物流網」の分離は基本的に維持されており、特に後者は通信の電子化加速による普通郵便物取扱量の減少が止まらないことを受け再編成が進められている。またこれらの施策によって、普通郵便物の送達に係る日数が年々増加しているほか、土曜日の普通郵便物配達も年賀など一部特殊扱いを除き終了した。

民事訴訟法および民事執行法により、訴状など裁判に係る書面の郵便による送達(特別送達)は「郵便の業務に従事する者」が行うものとされており[6]、内容証明郵便物の認証業務に従事する郵便認証司とあわせてみなし公務員とされている。

日本郵政を含むグループ主要4社の中で唯一、指名委員会等設置会社の形態を採っておらず、また日本郵政を含むグループ主要4社の中で唯一、株式が非上場となっている。取締役11人のうち、社外取締役が6人を占める[7]。

郵便記号とロゴマーク

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郵便記号(〒)とは、日本の郵便事業を表す記号、マークである。郵政民営化以降も、日本郵政グループのブランドマークとして、「〒」を継続して採用している[8][9][10][11]。これとあわせてJAPAN POSTの頭文字である「JP」の文字を取り入れた各種ブランドマークが2007年10月の郵政民営化以降、新たに使用されている[12]。グループ・ブランドマークは「JP 日本郵政グループ」とし、日本郵政株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険を含むグループ4社にて共通のものを使用[12]。

日本郵便のコーポレートブランドマークは、民営化後の旧郵便事業から引き続き「JP POST 日本郵便」とし、郵便会社自体を表すロゴマークとする[12]。また、旧郵便局会社の「JP NETWORK 郵便局」やそれから色とNETWORKの文字を変更した「JP POST 郵便局」の郵便局マークも存在し、これらは主に各郵便局の看板などでブランドマークとして使用される[12]。

沿革

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  • 2021年(令和3年)2月 - 同月から山形県や鹿児島県などの一部地域において、ヤマト運輸の小型荷物輸送サービス「クロネコDM便」の配達業務を順次受託[29][30]。
  • 2021年(令和3年)7月1日 - 楽天グループとの資本・業務提携を受けて、ロジスティクス事業の合弁会社「JP楽天ロジスティクス株式会社」を設立した[31]。
  • 2022年(令和4年)1月31日 - 株式会社十八親和銀行との連携により、長崎県の雲仙と奈良尾の各郵便局のスペースの一部を同行へ貸与し、同行のATMを設置(同年3月7日には長崎大浦郵便局内にも設置)[32]。郵便局内にゆうちょ銀行以外の他行ATMが設置されるのは珍しいケースとなる。
  • 2023年(令和5年)
    • 2月15日 - JPトールロジスティクスとトールエクスプレスジャパンの事業体制の再編と社名の変更を発表[33][34]。
    • 4月1日 - トールエクスプレスジャパンの商号を「JPロジスティクス株式会社」に変更した[33][34]。また、JPトールロジスティクスを完全子会社にして、商号を「JPロジスティクスグループ株式会社」に変更し、コントラクト事業とフォワーディング事業をJPロジスティクスに移管した[33][34]。
    • 10月 - ヤマト運輸と提携し、同月から2025年(令和7年)3月末までの間に同社が提供しているメール便ならびにネコポスのサービスを順次終了し、ゆうメールまたはゆうパケットのサービス提供に切り替える予定[35]。
  • 2024年(令和6年)
    • 2月1日 - ヤマト運輸が引き受けたクロネコゆうメールの配達受託を開始。
    • 11月6日 - JPロジスティクスグループが、香港レントングループと南海エクスプレスの合弁会社である「ライネックス南海ジェイピー」を子会社化し、社名を「JPライネックス南海パーセル」に変更した[36]。
  • 2025年(令和7年)
  • 2026年(令和8年)
    • 7月8日 - トナミホールディングス株式会社が親会社であるJPトナミグループ株式会社を吸収合併し、商号を「JPトナミグループ」株式会社に変更した[38]。

組織

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本社

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〒100-8792
東京都千代田区大手町二丁目3番1号
大手町プレイスウエストタワー

支社

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支社画像 住所所管都道府県
北海道支社Japan Post Group Sapporo Building 01〒060-8797
北海道札幌市中央区北2条西4丁目3

日本郵政グループ札幌ビル

北海道
東北支社〒980-8797
宮城県仙台市青葉区一番町1-1-34

日本郵政グループ仙台ビル

青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県
関東支社Saitama-Shintoshin M.T.P BLD〒330-9797
埼玉県さいたま市中央区新都心3-1

日本郵政グループさいたまビル

茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県
東京支社〒135-8797
東京都江東区東陽5丁目29番30号

ニッテイビル東陽

東京都
南関東支社〒210-8797
神奈川県川崎市川崎区榎町1-2

川崎中央郵便局

神奈川県、山梨県
信越支社Nagano Kurita Post Office〒380-8589
長野県長野市栗田801

日本郵政グループ長野ビル

長野県、新潟県
北陸支社〒920-8797
石川県金沢市上堤町1-15

金沢上堤町ビル

富山県、石川県、福井県
東海支社JP Tower Nagoya 201509〒469-8797
愛知県名古屋市中村区名駅1-1-1

JPタワー名古屋

愛知県、岐阜県、三重県、静岡県
近畿支社JP group Osaka building〒530-8797
大阪府大阪市中央区北浜東3-9

日本郵政グループ大阪ビル

滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県
中国支社JP group Hiroshima building〒730-8797
広島県広島市中区東白島町19-8

日本郵政グループ広島ビル

鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県
四国支社Shikoku Bureau of Telecommunications(Matsuyama City)〒790-8797
愛媛県松山市宮田町8-5

日本郵政グループ松山ビル

徳島県、香川県、愛媛県、高知県
九州支社Kumamoto-Joto post-office〒860-8797
熊本県熊本市中央区城東町1-1

日本郵政グループ熊本ビル

福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県
沖縄支社Higashimachi post office in Okinawa〒900-8797
沖縄県那覇市東町26-29

日本郵政グループ那覇ビル

沖縄県

郵便局の種類

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運営方法画像(例)局名詳細
直営 神戸中央郵便局 単独マネジメント局 窓口機能に加え、郵便・物流機能、金融渉外機能を持つ、大規模な郵便局である。
民営化以前は、普通局や集配局と呼ばれていた。
野迫川郵便局 エリアマネジメント局 窓口機能しか持たない、小規模な郵便局である。民営化以前は、特定局や無集配局と呼ばれていた。
車両型郵便局 窓口機能しか持たない、トラックを使用した移動式の小規模な郵便局である。災害が起き郵便局の復旧に時間がかかる場合や、一時閉鎖中の簡易郵便局の代替として使用されている。
FC 芦検簡易郵便局 簡易郵便局 個人または法人が日本郵便株式会社と業務委託契約を締結し、運営を行っている局。

郵便局の外観変更

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画像(例) 詳細
旧:郵便局(株) 民営分社化当時、郵便局の運営を担っていた郵便局株式会社のコーポレートカラーは「ゆうびんきょくオレンジ」だった[39]。そのため、看板等の色は「オレンジ色■」で統一されていた。その後、2012年10月に郵便局株式会社が郵便事業株式会社を吸収合併し日本郵便株式会社となったため、コーポレートカラーを下記の赤色に統一した。
日本郵便(株) 現在、郵便事業と郵便局運営を行う日本郵便株式会社のコーポレートカラーは「ゆうびんレッド」。そのため、看板等の色は「赤色■」で統一されている。

郵便車両・郵便ポスト・事業

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現在、日本郵便株式会社に所属する車両(主として集配用)として「郵便自転車」「郵便バイク」「郵便自動車」「事業用貨物自動車(ゆうパック集配用)」が主にある。ここでは、郵便鉄道車両と日本郵便輸送の車両は記さない。

日本郵便株式会社が管理している郵便ポストは街頭を中心に工場などの私有地内を含めいろいろな場所に設置されている。また、色調は赤色または朱色で、以前までは円筒状(丸型ポスト)が主流だったが現在では金属製の箱型(角型)が主流となっている。

日本郵便株式会社が郵便以外に受け持つ事業は以下の通り。なお、ゆうちょ銀行やかんぽ生命保険などの関連会社および日本郵便株式会社の子会社の事業は記さない。

ゆうパック

物流事業

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日本郵便物流センター

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全国4ヶ所の日本郵便物流センターを置き、ハガキ・切手・ダンボール・パンフレット等を地域区分局への発送を行う。

  • 東日本物流センター
    • 茨城県常総市
    • 担当地域 - 東北支社、東京支社、関東支社、信越支社の管轄地域(郵便番号の上2桁が10〜40、94〜99、01〜03の地域)。
  • 西日本物流センター
    • 兵庫県神戸市北区
    • 担当地域 - 東海支社、北陸支社、近畿支社、中国支社、四国支社の管轄地域(郵便番号の上2桁が41〜79、91〜93の地域)。
  • 九州物流センター
    • 熊本県熊本市東区
    • 担当地域 - 九州支社、沖縄支社の管轄地域(郵便番号の上2桁が80〜90の地域)。

日本郵便ロジスティクスセンター

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2026年(令和8年)現在、下記のLSCロジスティクスセンターを置いている。

トールホールディングス

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日本郵政が2017年3月期にのれん代など約4000億円の減損損失を計上する元となったオーストラリアの物流子会社トール・ホールディングスは、直接的には日本郵便の子会社であり、同件のプレス発表は日本郵政の連結ベースのものである[40]。

トール社の物流事業は次の3つで構成されていた[26]。

2015年5月の買収前までは3事業とも営業利益(EBIT)が黒字だったが、2016年度以降、エクスプレス事業とフォワーディング事業が赤字になり、減損処理を行った[26]。その後もエクスプレス事業が不振だったため、日本郵便は2021年4月に豪州の投資ファンドであるAllegro Fundsと売却契約を締結し、8月末にAllegroの傘下企業に売却した[41][26]。2021年度には貨物需要の増加によりフォワーディング事業が黒字化した[26]。コントラクト事業は黒字基調を維持している[26]。

事業構造が豪州中心で資源市況の影響を受けやすかったため、アジア圏のコントラクト事業とアジア圏及び日本発着のフォワーディング事業へのシフトを進めている[26]。アジア圏は生産拠点として経済成長が見込まれる上に、 物流業界が寡占になっていないため、コントラクト事業の伸びが見込める[26]。また、フォワーダーとして強い事業基盤を持つトール社と日本を代表する物流企業である日本郵便が連携して、日本・アジア間の輸送需要の取り込みを図っている[26]。

JPロジスティクスグループ

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2018年5月に日本郵政が公表した中期経営計画の中で、日本国内におけるBtoB向け物流事業の拡大に向け、トール社のノウハウを活用してコントラクト・ロジスティクス事業を立ち上げる計画が発表された[25]。これを受けて、2018年10月、日本郵便はトール社との合弁会社として「JPトールロジスティクス」を設立した[25]。トール社の子会社だったトールエクスプレスジャパン(TXJ)は、JPトールロジスティクスの子会社となった[26]。

トール社は海外のコントラクト事業とフォワーディング事業、JPトールロジスティクスは日本国内のコントラクト事業とフォワーディング事業を担当する[26]。ラストワンマイルの配送を行うエクスプレス事業については、日本郵便がBtoC向け、TXJがBtoB向けをそれぞれ担当する体制となった[26]。トール社が豪州やその他海外で手掛けている顧客の日本法人などを対象に、4社が連携して国内から海外まで一気通貫で国際物流サービスを提供する[26][25]。日本郵政の長門正貢社長(当時)は、「買収したトールとのシナジー(相乗効果)がないと言われてきたが、海外の成長を取り込んで国内外で一貫したソリューションを提供する総合物流事業を展開することで、シナジーが生まれる」と述べた[25]。「売上高1000億超で一定の存在感を示すことができ、5000億円超でメジャープレーヤーとみなされる」ため、JPトールは10年後を目途に1000億円、将来的には5000億円の売上高を目指している[25]。

2023年4月、JPトールとTXJの事業再編と社名の変更を行った。JPトールのコントラクト事業とフォワーディング事業をTXJに移管し、JPトールの商号を「JPロジスティクスグループ」に、TXJの商号を「JPロジスティクス」にそれぞれ変更した[33][34]。社名から「トール」を外して「JP」を入れ、日本郵便直轄の物流会社であることを明確にした[42]。JPロジスティクスグループは日本郵便の完全子会社となり、物流戦略の企画・立案を担当する[42]。JPロジスティクスは、主力事業である特別積合せ貨物運送事業と合わせ、3事業を一体的に展開する[42]。2023年現在、2社の売上高は合計で600億円強だが、今後数年以内に1000億円規模に増やすことを目指す[42]。「2024年問題」を控えて物流業界が再編期にあることを踏まえ、日本郵便はターミナル施設の建て替えやM&Aなどの投資を増やす[42]。

2024年11月、JPロジスティクスグループは、関西国際空港に保税蔵置場を持つ「ライネックス南海ジェイピー」を子会社化し、社名を「JPライネックス南海パーセル」に変更した[36][43]。同社は、越境EC市場での日本発および海外発着の物流需要を取り込むために、香港レントングループ傘下のLinehaul Express (HK) Ltd(LINEX)と南海グループのフォワーダーである南海エクスプレスの合弁会社として2018年3月に設立された[36]。LINEX社は、キャセイパシフィック航空の総代理店として、 香港国際空港をハブとする航空輸送サービスを提供している[44]。JPライネックス南海パーセルは、LINEX社とフランスのジオポストが持つ国際物流ネットワークを活用した日本郵便の国際宅配便サービス「ゆうグローバルエクスプレス」(UGX)を展開している[36]。

子会社

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国内物流関連事業

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国際物流関連事業

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カタログ販売・物品販売等事業

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広告関連事業

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その他の事業

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関連会社・グループ会社

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不祥事

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顧客情報流用問題

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2024年9月21日、日本郵便が、ゆうちょ銀行の顧客情報を顧客の同意を得ないままかんぽ生命保険の保険営業に不正に流用していたことが判明した。保険業法違反の恐れがあり、同社とかんぽ生命は同月20日、総務省と金融庁に報告した[49]。

不適切点呼問題

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2025年4月23日、日本郵便は、集配業務を担う全国2391の郵便局で、法令で義務づけられている配送車両の運転手への点呼が適切に実施されていなかったと発表した[50]。これは、全国3188局の約75%にあたる[51]。国土交通省は同月25日、日本郵便に対する特別監査に着手し、全国の郵便局に対して地方運輸局による立ち入り検査を進めた[51]。その結果、トラックやワンボックス車の運転手に対する点呼の未実施や記録の改ざんなど、多数の法令違反が確認され、関東運輸局管内では累積違反点数が許可取り消し基準(81点)を超えた[51]。

6月25日、国土交通省はこれを受け、日本郵便の一般貨物自動車運送事業の許可を取り消した。同社が保有する約2500台のトラックなどは、今後5年間使用できなくなる。また、軽自動車の点呼が適切に行われるよう、貨物自動車運送事業法に基づく輸送の安全確保命令も出された。同日、総務省も日本郵便株式会社法に基づく最も重い処分である「監督上の命令」を発出した[52][53]。

その後、9月3日、国土交通省は、トラックに加えて軽自動車を使用した運送事業でも法令違反が確認されたとして、約100の郵便局を対象に軽自動車の一部を使用停止とする方針を日本郵便に通知した[54]。10月1日には、不備が確認された47都道府県の111局に対し、軽バンなど軽貨物車の使用を一定期間停止させる行政処分が通知された。停止日数や対象台数は、各局の違反状況や保有台数に応じて異なり、処分は8日から順次発効した。その後も週100局程度のペースで処分が進められた[55]。

最終的に、2026年2月10日の通知完了までに、全国で1862の郵便局が処分を受け、使用停止となった軽貨物車は計3333台に達した[56]。

郵便物不配問題

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郵便物について、郵便局員が捨てたり放置するなどしたため、適切に配達されなかったケースの中に、日本郵便が公表していないものがあることが、2025年9月11日までに発覚した。日本郵便としては、誰が行ったか特定できないケースや故意ではないと判断したケースについては公表を見送っているとしているが、非公表とされたことで不配に気づけないおそれがあり、問題視されている。総務省は2021年に指針を作成し、不祥事の速やかな公表を求めているが、同社は2021年から2024年にかけて、少なくとも約30件、計約4,000通のケースを非公表としていた。総務大臣の村上誠一郎は、事実確認を同社に求めると共に、指針に沿った対応を求めた[57][58][59][60]。10月31日、日本郵便は、配達員が廃棄するなど郵便物を配達できなかった事案は「原則公表」に転換することを発表した[61]。

フリーランス法違反疑い

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2025年秋、日本郵便本社や全国13支社が研修の講師などの業務を委託したフリーランスとの取引について調査が行われ、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス法)違反の疑いがある取引が計380件見つかった。日本郵便では本支社のほか、各郵便局もフリーランスと取引しているが、郵便局分については調査できていない[62]。

2026年2月6日、公正取引委員会がフリーランス法違反の疑いで日本郵便の調査を始めたことが報じられた[63]。

2026年9月2日、公正取引委員会は、日本郵便が研修や配達の業務を委託するフリーランス167人に取引条件を明示していなかったなどと認定し、フリーランス保護法違反で再発防止などを勧告した[64]。

郵便物回収業務の委託を巡る贈収賄事件

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郵便ポストから郵便物を回収する業務の委託を巡り、特定の業者が受注できるように便宜を図った見返りに、東京ディズニーリゾートのツアー代金など計約120万円を受け取ったとして、2026年5月20日、警視庁は日本郵便東京支社の元社員を日本郵便株式会社法違反(加重収賄)の疑いで逮捕した。運送会社「ハルキエクスプレス」の代表取締役ら2人も同法違反(贈賄)の疑いで逮捕した[65][66][67]。

捜査関係者によると、元社員は委託業務の発注を担当。2人から受注への便宜を依頼され、入札に参加する他社の見積額を極端に下回る予定価格を設定していたという。落札業者が出ずに入札が不成立となった場合、予定価格に近い金額の業者と随意契約を行う規定が設けられており、最も近かったハルキ社と契約を結ぶことになったという[67]。

委託業務の入札は4年に1回で、前回の2021年の時も上司だった前任者とともにハルキ社の接待を受け、高級すき焼き店や吉原のソープランドに行ったり、お歳暮で松阪牛ギフトを複数回受け取ったりしていたという。日本郵便によると、同社の内部調査で容疑者と前任者の2人が入札での不正を行っていたことが判明し、2026年4月に懲戒解雇していた[68]。

同年6月10日、警視庁は別業者からも賄賂を受領したとして元社員を再逮捕し、贈賄容疑で運送会社「トラスト」の代表取締役を逮捕した。元社員の再逮捕容疑は委託契約で便宜を図った見返りに、スイス製の高級腕時計1個(販売価格約120万円相当)を受領した疑い[69][70]。

同年7月14日、2代前の担当者についても不正への関与が明らかになったとして、懲戒解雇したと発表した。不正行為は3代にわたり引き継がれていたことになる[71]。不正を見抜けなかったなどの理由から、支社や本社の幹部ら計14人も戒告などの処分とした[72]。

同年10月7日、東京地裁立川支部は元社員に懲役2年、執行猶予4年、追徴金124万4000円を言い渡した。賄賂として受け取った腕時計1本の没収も命じた[73]。

再発防止策として、今後は入札事務を外部に委託し、定期的に入札に関するモニタリングを実施する[72]。

脚注

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出典

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  1. ↑ コーポレートガバナンス - 日本郵便株式会社 2022年1月3日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 “第16期(2023年3月期通期)” (PDF). 日本郵便株式会社 (2023年6月22日). 2023年8月7日閲覧。
  3. ↑ 橋本賢治「郵政民営化法等改正法の成立 ―郵政事業の見直しに決着―」(PDF)『立法と調査』第332号、参議院事務局企画調整室、2012年9月。
  4. ↑ 会社統合に関するQ&A - 日本郵政株式会社
  5. ↑ 会社統合に伴う通信日付印変更一覧表 (PDF) - 日本郵政株式会社
  6. ↑ “民事訴訟法”. e-Gov法令検索. デジタル庁 (2022年5月25日). 2022年9月17日閲覧。 “郵便による送達にあっては、郵便の業務に従事する者を送達をする者とする。”
  7. ↑ 役員一覧 - 日本郵便株式会社
  8. ↑ “新ロゴマーク|新グループブランド|民営化情報|日本郵政株式会社” (HTML). 日本郵政株式会社 (2007年). 2007年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月24日閲覧。
  9. ↑ 『日本郵政グループ 10月の民営化に向け 新スローガン、新ロゴマーク、新ユニフォームを発表』(PDF)(プレスリリース)日本郵政株式会社、2007年3月19日。オリジナルの2007年7月26日時点におけるアーカイブ。2022年7月24日閲覧。
  10. ↑ “2020-10-05 新聞広告「すべてを、お客さまのために。」” (jpg). 日本郵政. 日本郵政株式会社 (2020年10月5日). 2022年7月29日閲覧。
  11. ↑ “郵便局等掲示ポスター「すべてを、お客さまのために。」” (jpg). 日本郵政. 日本郵政株式会社 (2020年). 2022年7月29日閲覧。
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関連項目

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外部リンク

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