豆腐渣工程
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豆腐渣工程(ドウフージャー・ゴンチョン、とうふかすこうてい、中国語: 豆腐渣工程)またはおから工事(こうじ)は、工期の短縮や汚職などを原因とする、強度が不足した材料を使用した、建物やインフラの手抜き工事を指す中国の言葉[1]。建物が崩壊したり事故が発生したりした場合、オンライン上の議論やメディアの報道はしばしば検閲の対象となる[2][3]。
この用語が近年使用された事例としては、2008年の四川大地震で崩壊した建物や[4][5][6][7][8][9]、1000km以上離れた2025年3月のミャンマー地震の余震をきっかけに崩壊したバンコク会計検査院の超高層ビル(劣悪な建設技術と材料で建設されていた)などがある[2][3]。2024年7月および8月には、道路や橋の崩壊により100人以上が死亡しており、これもインフラの豆腐渣工程が原因とされている[10]。
由来と定義
[編集]この言葉は、1998年に当時の国務院総理であった朱鎔基が、江西省九江市を視察した際、長江の堤防が脆弱な作りであることを指して造語したものである[11]。
中国において「おから(豆腐渣)」という言葉は、おからが脆くて壊れやすいことから、手抜き工事の比喩として広く使われている。そのため、「豆腐渣工程」は質の低いプロジェクトを意味する[2][3]。中国の建築家である李虎は、豆腐渣工程は耐用年数の短縮や漏水の増加を招くものの、崩壊のリスクは誇張されていると主張している[12]。
2008年5月15日、グローブ・アンド・メール紙のジェフリー・ヨークは、質の低い建物が「豆腐建築」と呼ばれていると報じた。そこでは、設計者がコンクリート補強用の鉄筋を細い鉄線に置き換えたり、不良セメントを使用したり、必要な数より少ないレンガを使用したりしていた。ある市民は「監督機関が国家基準を満たしているかチェックしていなかった」と語っている[13]。
事例
[編集]2008年四川大地震
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2008年の四川大地震では、多くの校舎が崩壊し、児童・生徒が死亡した。これらの建物は豆腐渣工程の典型例として挙げられている。崩壊の原因は、四川地震校舎倒壊問題と関連付けられている。
| ……学校の建設が最もひどい。まず資金が足りない。貧困地域の学校は予算が少なく、都市部の学校のように多額の費用を徴収できないため、資金繰りに窮している。建設にあたっては、政府関係者、教育関係者、学校経営者などによる搾取が加わり、実際の校舎建設にどれだけ残るか想像がつくだろう。地震対策の基準が引き上げられれば、政府機関や大手企業などは自らの建物を評価・補強する。しかし、70年代に建てられたこれらの学校には誰も注意を払わない。このため、古い校舎は保護が不十分なまま放置され、新しい校舎は手抜き工事で建てられている。 | ||
—「書剣子」(书剑子)という筆名を使用した建設エンジニア[14] | ||
国営メディアは、宣伝局の指示により、豆腐渣の校舎に関する問題をほとんど無視してきた。当局に疑問を呈した保護者、ボランティア、ジャーナリストは、脅迫されたり逮捕されたりしている[15][16][17][18]。この問題を鎮静化させるため、公安警察が保護者による抗議活動を解散させ、問題の学校の周囲に非常線が張られ、報道は完全に停止した[19]。
脚註
[編集]- ↑ 福島香織 (2023年10月4日). “なぜ中国のビルはすぐ倒壊するのか…習近平の目玉政策の裏で進む「利権化」と「おから工事」の実態”. JBPress. 2023年10月4日閲覧。
- 1 2 3 Lu, Alan (1 April 2025). “China muzzles online debate on construction standards after Bangkok building collapse”. ラジオ・フリー・アジア. 2025年4月3日閲覧.
- 1 2 3 Colville, Alex (2025年4月2日). “Deadly Blunders in Bangkok” (英語). China Media Project. 2025年4月3日閲覧。
- ↑ Shuk-ting, Kinnia Yau (5 December 2013) (英語). Natural Disaster and Reconstruction in Asian Economies: A Global Synthesis of Shared Experiences. Springer. ISBN 978-1-137-36416-6
- ↑ “墨西哥地震學校倒塌 豆腐渣工程核准人判208年 | 國際 | 中央社 CNA” (中国語). www.cna.com (2021年7月16日). 2022年1月18日閲覧。
- ↑ “糗!正恩建設是「豆腐渣工程」 強風一來屋頂直接被吹翻 | ETtoday國際新聞 | ETtoday新聞雲” (中国語). www.ettoday.net (2021年12月30日). 2022年1月18日閲覧。
- ↑ “20秒害死502人:26年前的豆腐渣工程,成为韩国人永远的痛_湃客_澎湃新闻-The Paper”. www.thepaper.cn. 2022年1月18日閲覧。
- ↑ “新加坡惊现建筑"豆腐渣"工程”. 南洋视界. 2022年1月18日閲覧。
- ↑ 新加坡眼 (2016年6月19日). “新加坡也有豆腐渣工程,倒下的瞬间,太吓人了!” (中国語). 新加坡眼. 2022年1月18日閲覧。
- ↑ https://thediplomat.com/2025/11/hongqi-bridge-collapse-is-a-warning-chinas-leaders-should-listen/
- ↑ Cary, Eve. “China's Dangerous Tofu Projects” (英語). thediplomat.com. 2021年11月20日閲覧。
- ↑ Rizzardi, Pier Alessio; Hankun, Zhang (2018) (英語). The Condition of Chinese Architecture. TCA Think Tank. ISBN 978-1-137-36416-6
- ↑ York, Geoffrey (15 May 2008). “Why China's buildings crumbled Survivors blame corruption, shoddy construction and cost cutting for the collapse of so many 'tofu buildings' – and even state media outlets are asking questions”. The Globe and Mail. 2008年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2009年2月26日閲覧.
- ↑ “A Construction Engineer's Thoughts on the Sichuan Earthquake”. China Digital Times (2008年5月22日). 2008年12月31日閲覧。
- ↑ Cara Anna, Sensitive China quake photo removed, Associated Press via USA Today, 6/14/08. Retrieved 6/29/12
- ↑ Lee, Diana and agencies (February 10, 2010), Archived 4 June 2011 at the Wayback Machine., The Standard
- ↑ “Press Release: Family Visits Still Denied to Sichuan School Teacher Punished after Quake-Zone Visit”. Human Rights in China (2008年7月29日). 2009年1月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月17日閲覧。
- ↑ “Sichuan Teacher, Liu Shaokun, was Released to Serve his Reeducation-Through-Labor Sentence Outside of Labor Camp”. Human Rights in China (2008年9月29日). 2023年5月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月20日閲覧。
- ↑ Wong, Edward (24 July 2008). “China Presses Hush Money on Grieving Parents”. The New York Times. 2009年4月16日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2010年4月22日閲覧.