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業務効率化を進めても、忙しさが変わらないのはなぜか、という話

    すずきです。
    ※本記事は2026年11月時点の内容です。

    「効率化はずっとやってるんです。でも、なんか忙しさが変わらなくて」

    ツールを入れた。ルールも整えた。作業は確かに速くなった。それなのに、残業は減らないし、現場も楽になった感じがしない。

    こうなる原因は、効率化には2種類あって、片方だけを続けているからだと思っています。作業を速くする効率化と、戦略に沿って仕事の組み方を変える効率化。前者だけだと、どこかで頭打ちになります。

    「作業を速くする」と「仕事の組み方を変える」

    2つの違いを並べます。

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    左は、現場がいちばん取り組みやすいです。成果も見えやすい。ただ、速くした作業は、その業務が必要かどうかを問わないまま残り続けます。ここが頭打ちの正体だと思っています。

    限界が来ているサイン

    次のうち、いくつ当てはまりますか。

    • 効率化したのに、残業が減らない

    • 空いた時間に、別の作業が入っている

    • 現場が「効率化疲れ」している

    • 改善案が、毎回小粒になっている

    • ツールは増えたのに、業務は減っていない

    3つ以上当てはまるなら、作業の速さではなく、仕事の組み方の側に手を入れる段階かもしれません。

    なぜ頭打ちになるのか

    理由は大きく2つあります。

    1つ目は、空いた時間に別の作業が入るから。 人は時間が空くと、だいたい次の作業を入れます。100時間空いたら、100時間分の別の仕事が入る。忙しさは変わらない。むしろ「効率化したんだから、もっとできるよね」と増えることすらある、、。
    (DeNA社の事例でも、AIを導入して効率化したら、「それまでやりたかったけど、やってなかった仕事をするようになった」として工数が全く減らなかったという話もありましたね・・。)

    2つ目は、その業務が戦略とつながっているかを、問わないまま速くしているから。 戦略と切れた業務は、いくら速くしても事業を動かしません。速くすること自体は悪くない。ただ、速くする前に、残す業務か・組み直す業務かを選ぶ必要があります。

    「導入した」と「効いた」は別の話

    AIの活用でも、同じことが起きているように見えます。PwC Japanが2026年6月に発表した調査では、日本企業の生成AIの活用・推進度は87%でしたが、期待を大きく上回る効果を出している企業は9%と、6カ国で最も低い結果でした。

    日本企業における生成AIの活用・推進度は、2026年春時点で87%に達しました。
    (中略)
    しかし、期待を大きく上回る効果を創出している企業の割合は、日本が9%と6カ国で最も低く、米国38%、英国32%とは大きな開きがあります。
    (中略)
    さらに、生成AI活用の効果を「まだ評価できていない」とする割合は、米国は0%、その他の国もおおむね数%にとどまるのに対し、日本は13%と相対的に高い水準です。日本では、効果を測定し、改善に繋げる仕組みづくりにも課題が残っていることがうかがえます

    出典:PwC Japan「生成AIに関する実態調査2026 春 6カ国比較」(2026年6月10日)
    https://www.pwc.com/jp/ja/knowledge/thoughtleadership/generative-ai-survey2026.html

    対象は売上高500億円以上の企業の課長職以上です。中堅・中小にそのまま当てはまるとは限りませんが、道具が入ることと、会社の数字が動くことは別、という点は、規模を問わず感じるところです。

    実際に見た「組み方」から変えた例

    実際にご支援をしてきた、大手人材企業のオペレーションセンターの話です。

    オペレーションに人が張り付き、件数に比例して人員を足す構造でした。個別の改善は進んでいる。でも、全体のコストにどう効いているかが見えにくい。いわゆる、小さいボールをたくさん蹴っている状態です。

    ここでやったのは、個別の作業をさらに速くすることではなく、

    • 業務の全体像を可視化する

    • コスト目標から逆算して、効く工程を特定する

    • 未来の戦略を見据えた上で、効果の高い業務を選別する

    • 業務の流れとルールを、AI前提で組み直す

    という順番でした。結果は年約5,000万円の効果で、この仕組みは約1ヶ月で作っています。個別の改善が進んでいたのに全体の数字が動かなかったのは、構造が残っていたからでした。

    (小さいボールを、いくつ投げても、、という話ですね。)

    自社がどちら側か、判定する問い

    最後に、自社を見るための問いを1つ置きます。

    「この業務は、戦略のどこに効いていますか」

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    答えられない業務が多いほど、速くしても意味が出にくい状態です。逆に、答えられる業務は、速くする効率化が素直に効きます。つまり、どちらも要るんです。順番と使い分けの問題だと思っています。

    そして、AIを前提に仕事の組み方を考えると、人がやる業務そのものが減ることがあります。でもそれは結果であって、目的ではありません。目的は、会社として目指す方向に沿った仕事の形にすること、です。

    まとめ

    • 効率化には2種類。作業を速くする/仕事の組み方を変える。片方だけだと頭打ちになる

    • サインは、残業が減らない/空いた時間に別の作業が入る/改善案が小粒、など

    • 頭打ちの理由は、空いた時間に別の作業が入ることと、戦略とのつながりを問わないまま速くしていること

    • 問いは1つ。この業務は、戦略のどこに効いていますか

    • 全部ではなく、効く一点から組み直す

    まずは、いま一番時間をかけている業務を1つ選んで、先の問いを聞いてみてください。答えが詰まったら、そこが次の手がかりです。

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    株式会社ジザイラボ すずき
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    「たのしいは最強」を共に探求するラボ=ジザイラボの代表。 世の中の人が、自分の"たのしい"にだけ集中できる社会にならないかなーと思いながら暮らしてる

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