
【神戸】コベカツとは?部活動地域移行を先取りした陸上クラブの現場
これは、神戸という土地に関するインタビュー。
今回参加いただいたのは、神戸の鉄人☆松井一矢 さんです!
X:https://x.com/kazuyamatsui_ac
Instagram:https://www.instagram.com/kazuyamatsui_ac
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCtkXyyk4nlvKMtmtrX79PMA
神戸えーしー公式サイト:https://kobeac.jp/
松井一矢×Find-FCプロフィールサイト:https://find-fc.com/athletes/matsui-kazuya-triathlon
・神戸歴:かれこれ30年(神戸生まれ神戸育ち)
・神戸へのメッセージ:
『みんなで頑張ろう、みんなで未来を作ろう、みんなで神戸を作ろう』
・神戸いちおし店:
低酸素ジム『TetraFit White』神戸三宮店
https://tetraw.com/
いま、神戸でどんな活動をされていますか?ご自身が感じるこの街の魅力も教えてください。
さだまつ:では、自己紹介と神戸歴を教えていただいてよろしいですか?
松井:はい。松井一矢と申します。ニックネームは、神戸の鉄人で活動をしています。
21歳の時から長らく、ランニングチーム神戸えーしー、及び、神戸えーしー陸上競技部の運営を続けてきました。『えーしー』は、ひらがなのチームで、マラソンや陸上競技、トレイルラン、ステアクライミング、トライアスロンと、走る系全般にみんなで挑戦中。みんなの居場所コミュニティになります。そこで、私自身は代表を務めると共に、選手兼コーチとして日々奮闘を重ねています。
ニックネームである【神戸の鉄人】は、25歳の時に献血が累計100回を越えて同年にトライアスロン日本代表選手として世界選手権大会(スペイン/ポンテベドラ🇪🇸)に出場したことが由来です。2026年7月現在、献血は累計220回を越えました。また27歳の時には骨髄バンクを介して、造血幹細胞を提供した経験と想いが込められています。そういったことから、献血や骨髄バンクでの経験を基盤に、「生きるとは何か」「人生とは何か」「みんなで未来をつくるとはどういうことか」を伝える講演会や、「命の授業」の講師も務めています。大学や企業・団体などで、お話しをする機会を頂いています。

さだまつ:神戸歴で言うと?
松井:神戸市東灘区で生まれ育ちました。阪神淡路大震災の時には1歳児の赤ちゃんでしたね。記憶はないですが、タンスの下敷きになり、三途の川を渡りかけていたことを両親から聞きました。そこから、かれこれ30年、長らく神戸の人間です。震災後、父親の転勤により、約5年は東京に行きましたけども、幼稚園の時には、神戸に帰ってきました。
さだまつ:今は神戸で、その命の授業をしながら、走ること全般をされてるっていう感じですか?
松井:神戸では公立中学校における部活動が廃止となるため、メイン活動を、ランニングチーム運営と、部活動の運営にしました。神戸市では、部活動地域移行に伴う活動を『コベカツ』と呼んでいます。で、そこに、思いっ切り参入をして、子どもたちの未来、つまりは、神戸の未来に貢献すべく、全力で取り組んでいます。
※コベカツ(KOBE◆KATSU):神戸市が2026年8月末で市立中学校の部活動を終了し、同年9月から始める「神戸の地域クラブ活動」。地域のクラブ・団体が担い手となり、生徒は学校の枠を越えて自分のやりたい活動を選んで参加できる。平日・休日とも部活動を完全に地域移行するのは政令市初の取り組みで、登録クラブは約1,100団体。
さだまつ:区で言ったら、東の方っていう感じですか?
松井:そうです。私たちは、神戸市内でも、山の麓にある都市部。中央区、灘区を中心に活動をしています。
さだまつ:次の質問にいきます。ご自身が感じる神戸の魅力ってなんだと思いますか?
松井:もうこれは一言でいつも言ってるんですけど、多様性に溢れてることが、神戸の一番の魅力ですね。
さだまつ:異文化だけじゃなくて、いろんな特性を持った人の多様性もあるっていう感じですか?
松井:人も異文化もそうですし、異文化交流はもちろん神戸の魅力の1つですけれども、神戸には、山があって海があって。で、神戸の中には、田舎があって、都会があって。電車に至っては、JRのみならず、阪神、阪急、神戸電鉄など、多くの種類が共存共栄しています。
それから、文化交流。異文化だけではなくて、ジャズがありますし、スポーツ業界のプロリーグもそうですね。サッカー、女子サッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボールをはじめ、神戸には多くのトップスポーツチームや選手が集まっています。
『多様でありながら1つ』っていうのが関西万博のテーマでもあったんですけれども、私自身は、「多様でありながら一つ」という世界を、日本国内でも特に強く具現している街が神戸だと感じています。それに気づいた時に、神戸の魅力って本当にそこだなと。本当に維持継続、そこを発展させていくことが、ほんとの神戸の次になる課題であり、未来だろうなというのをすごく思ってます。
これまで、神戸という街とどのように関わってこられましたか?
さだまつ:今現在の神戸の関わり方っていうのを聞いたんですけれども、次、今までどう関わってきたかっていう過去のお話をお伺いしてもいいですか?
松井:はい、私は、神戸で生まれ育ちました。そのなかでも、一番大きく神戸に貢献したい!と想ったきっかけとしては、第2回神戸マラソン、2012年の出来事ですね。その神戸マラソンにて、年代別10代の部で優勝することができました。
当時は、まだ大学生たちが、今みたいにマラソンに挑戦をしてない時代で、駅伝大会の方が優先度が高く、マラソンには出てないというような時代。10代でフルマラソンに出るのはタブーと言われてたような時代に、フルマラソンに挑戦をはじめました。そんな時代に、優勝できたことは、ほんとに大きな分岐点になりました。
それも、私自身、陸上競技、マラソンの業界で言えば、中学・高校時代は、全国大会出場するようなトップ選手ではなく、神戸市予選で敗退していた選手です。その選手が諦めず、泥臭く、コツコツと積み重ね、走り続けた結果、神戸マラソンという大舞台で優勝ができたっていうのは、やっぱり、1つのきっかけとして大きなこととして語りたいです。

そこから、色んな練習会やイベントに参加するようになり、市民ランナーの皆様との関わりが広がり、そして21歳の時ですね、2015年3月9日に、神戸アスリートの会(現:神戸えーしー)というランニングチーム、及び陸上競技部を立ち上げました。チームのコンセプトは、みんなで挑戦、みんなで成長っていうことを合言葉に、みんなで切磋琢磨する、みんなでがんばる、みんなの居場所っていうのを、神戸市を中心にずっと作り続けてきたことが、関わり方の一番大きな部分かなと思ってます。
さだまつ:神戸えーしーは、その時に設立されて、もうかれこれ?
松井:11年が経過し、12年目になります。
さだまつ:主にどの辺りで活動されてるんですか?
松井:主に、灘区、中央区を中心に、みなとのもり公園と、王子公園サブグランド。時々、しあわせの村にも足を運んでいます。部活動地域移行(コベカツ)が始まる2026年9月1日からは、神戸市教育委員会より、神戸市立渚中学校を活動場所として利用する許可をいただきましたので、渚中学校でも活動を始めます。
さだまつ:中学生から大人の方まで幅広く、走ることが好きな方だったら誰でも、という感じですか?
松井:走ることが大好きな方なら誰でも参加できるよう体制を整えています。今は、小学生も在籍して一緒に練習したり、試合に出場もしています。小学生、中学生、高校生、大学生、若手の社会人から、子育て世代もいますし、大人の皆様も、主婦の皆様も。神戸えーしーは、多様性に富んでいて、頑張る仲間たちが集い合っています。

さだまつ:大人も一緒に活動される大きな部活動みたいですね。
松井:みんなのおかげさまです。本当にそうなりました。大人の部活動って昔は呼んでいたんですけれども、次第に、若い選手たちの加入もあって、少しずつですが、クラブ活動だけでなく、部活動としても機能するようになってきました。その部活動としての機能を2026年からは強化しているところです。
さだまつ:この秋ぐらいからコベカツが始まるって言われてますけど、ちょうどいい転換期ですね。
松井:ほんとに。私たちの想いと行動と、行政の施策における合致がはじまった感覚です。コベカツは、部活動の移行期だからこそ、 民間も行政も一緒に頑張らないといけないと思っています。部活動が無くなれば、もしかすると、子どもたちの居場所がなくなるし、チャレンジする機会がなくなる、つまりは、成長のチャンスを逃す可能性が出てきます。子どもたちの今というは、神戸の未来に繋がります。その大切な時期だからこそ、地域全体で支え合う必要があります。ですので私たちは、コベカツに先行して、4月13日から部活動としての定期練習会及び試合出場、中体連の参加をはじめています。
さだまつ:先行で始めてたということですね。
松井:はい、もう先行して、すでに始めています。7月11日から12日に開催された神戸市総体(神戸市中学校総合体育大会)という、中体連の大きな大会に、コベカツが始まるよりも先に、クラブチームとして出場を果たすことも叶いました。うち1人は中学1年女子800m走という競技種目で、神戸市6位入賞を果たし、県大会(兵庫県中学校総合体育大会)に進出することが決まりました。

さだまつ:その神戸市総体は、総合運動公園ですか?
松井:はい、地下鉄に乗って、総合運動公園駅を降りてすぐ、神戸ユニバー記念競技場にて、チャレンジの機会を頂きました。県大会は加古川の陸上競技場で開催されます。
さだまつ:この前も試合に出場していたような?
松井:はい、公式戦には特に、積極的に出場しよう!という活動方針です。部活動に関わる小学生や中学生の時期は特にチャレンジすることが大事だと伝えていて、なるべく、たくさんの経験を積み重ねられるように動いています。先日は、神戸市長距離記録会とか、尼崎中長距離記録会っていう、平日の夜に企画されるナイター記録会にも出場をしてきました。企画には、なるべく便乗をして、出れる限り試合は出る。子どもたちの挑戦と成長を全力で応援します。
そして、その中でもやはり、科学とか理論とか理屈とか、いっぱいあるんですけれども、とにかく、まずは試合に出まくって、チャレンジして感覚を掴むこと。自分の身体を精一杯使ったり、全力を出し切ることに挑む機会を1回でも多く増やすっていうことは、本当に大事なことだと僕は思ってるので、とにかく試合に出るというチーム方針です。

これから先、この街でどんなふうに過ごしていきたいですか?今後の目標や、やってみたいことはありますか?
さだまつ:そうしたら次、未来のお話を伺おうと思うんですけれども。これから先、神戸でどんな風に過ごしていかれたいですか?
松井:僕は、この部活動から始まる未来っていうのを、ものすごく今、描いていまして。
というのも、これは正式な統計調査ではありませんが、私たちが関わりのある中学校や、周囲の中学1年生に話を聞いた範囲では、約8割が既存の部活動に所属していない状況でした。神戸市総体が終わった後、継続して挑戦できる活動先を見つけられていない子どもたちが居ると聞きます。子どもたちの健康と肉体を考えたとき、
これって、めちゃめちゃ怖い話だと思うんです。コベカツには約1,100団体が登録されていますが、活動の種類や地域によっては、まだ選択肢が十分とは言えません。地域社会みんなで共創しなければ、子どもたちが挑戦する場所、成長する機会、体力を育む機会、そして失敗から学ぶ経験が減ってしまいます。学校の教室以外にも居場所を必要とする子どもたちが、安心して過ごし、自分らしく挑戦できる場所を見つけられなくなる可能性もあります。
私は、この状況を地域社会全体の課題として捉え、今から備えなければならない事態であると、強い危機感を抱いています。私たちは、陸上競技部として、さまざまなトレーニング方法を混ぜ込み、ただ走るだけのチームではなく、想像力、探究力、それから利他の心を育みます。体育の成績向上を含めて、そういったところ、全力でチャレンジさせていただきながら、みんなの居場所を作るっていうのが1つの目標です。
そして、神戸えーしーで育った人たちは、日々の学習によって得られる力に加えて、体力があり、チャレンジした経験もあり、仲間と協働する力や、挑戦を続ける力、そして失敗から立ち上がる力などを身につけられます。社会へ出た時には、それらは、みんなの手助けができる大きな武器となり、パワフルな人材へと成長できる可能性が高まります。ここで成長した子どもたちや、関わりを持った人たちが、次なる神戸をまた作っていく、次世代になっていく。そうやって、チャレンジの循環を生み出すということが僕の1つのモットーであり、今の私自身が見えてる世界です。
そうなるには、まずは、大人が頑張らねばいけないと感じていて、私自身、コーチで在りながら、現役選手も継続し、2026年シーズンは400m走と3000m走で自己ベスト更新も果たすほどに挑戦を続けています。というのも、子どもたちは憧れを持っていれば、「あれしなさい、これしなさい」と言わなくても勝手に動くはずです。「ああなりたい、こうなりたい」だから頑張る!!という流れを生み出したいなって思っています。そうやって、チャレンジを続けている大人を地域社会全体で増やしていく。そうすれば、きっと、神戸の街全体は、より一層、活気に満ちた社会になると思うんです。

いろんな理屈もあると思うんですけども、もちろん、仕事や事業の中で挑戦することも、とても尊いことです。そのうえで私は、報酬や評価だけを目的とするのではなく、自分自身の弱さや限界と向き合う挑戦も、人生には必要だと思っています。陸上競技では、どれだけ経験を積んでも、必ず苦しい場面が訪れます。しんどい場面から完全に逃れることのできないスポーツなんですね。息が上がり苦しくなるのが嫌だから、やらない…という選択ではなく、だからやる!!だからこそ挑む!!という精神性も、陸上競技の醍醐味でもあります。この領域に、チャレンジできる令和の時代を作りたい。かなり昭和ですけど。そこから逃げちゃだめなんだっていうのが本当に大事なところで。その精神性、その心を育てるっていうのは、本当にこれからの未来、大切な部分かなあって思うものですね。
で、もう一つは。神戸なので、阪神淡路大震災を経験した私たちですので。神戸の人間特有の、というか、ランニング界隈、いろんなところ、僕も京都に行ったり、大阪に行ったりすることがあるんですけども、神戸のランニングチームの作り方というか、集まり方っていうのは、やっぱり根幹にそういった助け合いの心とか、みんなで頑張るっていう気持ちとか、支え合う感情とか、他の地域よりも、人一倍強いんですね。且つ、人々を応援するっていう気持ちが、神戸の人間には根強くあるんです。
これは私、松井一矢の表現だと、光の心と呼んでますけれども、そんな光の心が満たされていく神戸であり続けてほしいなというのが一つの願いでもあります。
これは陸上競技やマラソンを通じて果たせる部分だと確信しています。なぜなら、自分のためだけに走っていると記録が伸びにくいスポーツだと思うからです。私自身、自分のためだけに走っている時よりも、誰かの想いや応援を背負った時の方が、苦しい局面でも、もう一歩前へ進めると感じています。利他心を育てることは、内に秘めた粘り強さを引き出し、やがて社会に貢献する人間性につながっていきます。
私が20歳の時に出場をした北海道サロマ湖ウルトラマラソンのテーマ【自分のために走り出しても、誰かのためにゴールする】という言葉を大切にしています。その走りは、同級生のためなのか、コーチのためなのか、親のためなのか、応援してくれてるファンの皆様のためなのか、チームメイトのためなのか。誰かのために頑張った瞬間に、ラストスパート、限界と思った領域の向こう側に行くことができます。不思議とパワーが出るんです。これって、ほんとに人間そういうもので。
「あいつだけ活躍しやがって。あいつ怪我すればええねん」とかネガティブな心ではなく、真心を込めて、人を応援すること。いい成績が出たら「よっしゃぁ!よかったやん。頑張ったやん。」「私もがんばる!」「私も負けへんで。」って声掛けができるような子どもたちをしっかりと育てていく。チームメイトは常に仲間であり、ライバル。だからこそ切磋琢磨ができます。競争ではなく、共創していくことが鍵となります。光のエネルギーが循環されていくような神戸で在り続けるということが、これからの神戸で、とても重要なことだと思っています。

さだまつ:最後の質問をする前に、神戸でイチオシのお店ってあったら教えてもらえますか?
松井:紹介したいお店は無限にあるんですけど、その中でも、ここで紹介したいのは、TetraFit White(テトラフィットホワイト)という名前の低酸素フィットネスジムですね。三宮駅から南へ徒歩6分程の距離にあります。
店舗では、短時間でも効率的なトレーニング効果を狙える環境として紹介されています。私自身としては、低酸素空間というのは、無理にスピードを上げなくても、心肺機能に刺激が入りながらも、脚への衝撃を抑えて運動ができるため、競技力向上だけでなく、コンディショニング・リカバリーという両面で活用しています。それが、三宮のど真ん中、三宮フラワーロードの東側にあるんです。本当におすすめです。
低酸素フィットネスジム
TetraFit White神戸三宮店
公式ホームページ:
さだまつ:最後の質問になるんですけれども、神戸へのメッセージを教えてもらっていいですか?
松井:私は長らく、神戸の鉄人として、ほんとに神戸人だからこそ、繋がり合いとか、助け合いとか応援し合う気持ち。ここを忘れずに。みんなで頑張ろうと、みんなで未来を作ろうと、みんなで神戸を作ろうっていう感覚を忘れずに。そして、みんなで挑戦していく。是非とも、このインタビューを見てる人たちに、問いかけと言いますか、これらを伝えていきたいなと思います。
というのも、本当に、現代社会は、お金主義だったりとか、なんか、心と心を通わす機会っていうのがものすごく減ってたり。数字や科学によって確認できるものが重視される時代になりつつあります。でも、気力だったり、根性だったり、誰かを応援する想いといった、数値では測りにくい人間らしさが見過ごされることもあります。だからこそ、相手を尊重しながら、本気で応援することや、目に見えない心の力を伝えることまで、諦めてはいけないと思っています。
本当に大切だと想うことは、その目に見えない所。人と人との繋がり合いもそうですし、人を信じる心であったりだとか、その中で、やっぱり、一生懸命頑張るっていう体験。それを分かち合う仲間がいること。助け合い、支え合い、関わり合い。ここは、神戸人だからこそ、特に大切にできることだと思います。
誰か一人だけが奮闘するのではなく、地域社会みんなで手を取り合うこと。子どもたちの未来のために、まず大人が全力で頑張り続ける神戸であってほしいなと思いますし、自分で言うからには、自分自身も一生懸命頑張らせていただきたいなと。ほんとに大好きな神戸なので、その素敵な神戸であってほしいなと、願わせていただいてます。
ほんとに神戸って、スーパーアスリートと言いますか、フィギュアスケート坂本花織選手であったり、柔道では、阿部詩選手、阿部一二三選手、陸上競技では朝原宣治さんもそうですけれども、神戸で生まれ育ったオリンピアンって山ほどいます。
特に今年のシーズンでは、神戸を本拠地とする主要4チームがそろって優勝する、素晴らしい一年となりました。しかしながら、トップアスリートだけに光を当てれば、地域スポーツが発展するわけではありません。神戸には、まだ名前は知られていなくても、地域のため、子どもたちのために地道な活動を続けている人が数多くいます。行政、企業、市民が、そうした地域の担い手にも目を向け、共に神戸をつくることができれば、もっと魅力的な街になると思っています。地域社会側の人間として、みんなで未来をつくっていきたい想いを抱きます。
さだまつ:私も同じことを思ってます。
松井:共感くださり感謝です。このたびは、「無名人インタビュー」という貴重な機会の中で、神戸の鉄人こと松井一矢を取り上げてくださり、本当にありがとうございました。いつかこの記事が、「無名人インタビュー」から「有名人インタビュー」へと進化するくらい、私自身も努力を積み重ねていきます。とはいえ、まずは目の前の一歩から。部活動地域移行(コベカツ)に全力で挑み、3年後、5年後の神戸の街を見据えて、今できる行動を積み重ねます。これからも応援、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
(おわり)
【おまけ】神戸のスポーツについてのデータ
プロスポーツ
・2025-26シーズン、神戸を本拠地とする主要4チームがそろってリーグ優勝という快挙
ヴィッセル神戸(サッカー・明治安田J1百年構想リーグ)
コベルコ神戸スティーラーズ(ラグビー・リーグワン2025-26。リーグワン発足後初優勝、前身トップリーグ以来7季ぶりの日本一)
神戸ストークス(バスケットボール・B.LEAGUE B2年間優勝。2026-27シーズンから新トップリーグ「Bプレミア」へ)
INAC神戸レオネッサ(女子サッカー・WEリーグ)
・三宮中央通りと神戸三宮センター街には、4チームの優勝を祝う記念フラッグと大型バナーが掲出(2026年6月〜)
・2025年4月、ウォーターフロントに約1万人収容の新アリーナ「GLION ARENA KOBE」が開業(神戸ストークスの本拠地)
・ほかにアメリカンフットボール、フットサル、アイスホッケーなどのチームも。オリックス・バファローズは、ほっともっとフィールド神戸でも主催試合を開催
神戸出身のオリンピアン・アスリート
・坂本花織(フィギュアスケート)
・阿部詩、阿部一二三(柔道)
・朝原宣治(陸上短距離・北京五輪4×100mリレー銅メダル)ほか多数
神戸マラソン
・2011年に第1回開催。テーマは「感謝と友情」
・松井一矢さんが年代別(10代の部)で優勝したのは2012年の第2回大会
あとがき
「多様でありながら一つ」。 そして「誰かのために頑張った瞬間に、パワーが出る」。 松井さんの言葉には、自らの足で走り続けてきた人だけが持つ、圧倒的な熱量がありました。
お話の中で特に印象に残ったのは、「まずは大人が頑張らねばいけない」という言葉です。 部活動の地域移行という市の過渡期において、子どもたちの挑戦の機会が失われる危機があります。 だからこそ自ら先陣を切って環境を作る姿は、まさに「神戸の鉄人」です。 背中で語る大人が地域にいることは、子どもたちにとってどれほど心強いことでしょうか。
震災を経験した神戸には、「助け合い、応援し合う光の心」が根付いています。 松井さんの活動は、その精神を次世代へとリレーしていく営みです。 そして陸上競技やコミュニティを通じた、壮大なバトンパスのようにも感じました。
目に見える結果だけでなく、人との繋がりや挑戦するプロセスを愛して分かち合う。 そのような人々が交差する、神戸という街の底力を改めて見せつけられた気がします。
私たち大人も少し泥臭く、何かに全力で挑戦してみたくなります。 そして、周りの誰かを心から応援したくなるはずです。 そんな前向きなエネルギーをいただける時間でした。 松井さん、熱いお話を本当にありがとうございました!
【企画・インタビュー:さだまつまみ】
【企画・制作:栗林康弘】