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文学部の3回生で小説を書き、塾の先生のアルバイトも

    ロシア亡命小説家ナボコフが描いた小説「ロリータ」に燦然と輝く主人公(?)ハンバート・ハンバートは、バーグハンバーグバーグという会社と関係があるのかないのか?
    知ってます?
    あなたさま、知ってます?
    知らないんですよね、私。
    知らないんです。
    「ハンバート・ハンバート」という名前は繰り返しですが、「バーグハンバーグバーグ」は、バーグが3回、ハンが1回じゃないですか。
    つまり、
    「ハンバート・ハンバート」は、トン・トン
    「バーグハンバーグバーグ」は、トン・ツートン・トン
    になるわけですね。
    じゃあ、必然的に、
    「トニートニー・チョッパー」は、トン・トン・ツー
    ですね。
    「チョニーチョニー・トッパー」は、私が間違って覚えてた名前です。
    じゃあ「ハンプティ・ダンプティ」は?
    トンツー・タンツー ですね。
    ちなみに「ハンバート・ハンバート」は「バーグハンバーグバーグ」と似ていますが、
    トン・トンと、トン・ツートン・トンとを比較するとよくわかりますね、かぶりが多いですが、「ハンバート・ハンバート」を由来にした「ハンバートハンバート」というミュージシャンは実在しますね。
    つまり何が言いたいのか? ナボコフの「ロリータ」はロリコンだけではなく、「ハンバート・ハンバート」という「ロ、リ、ー、タ、わが腰の炎」という名言を残したキャラクターも生み出したこと、忘れるなよ?! ンァアア! というわけですね。
    無名人インタビューゴッ!!!!!
    【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

    今回ご参加いただいたのは Meadow さんです!

    現在:表面的な情報じゃないレベルで人を見たいなって思いますね

    きさい:では最初の質問です。Meadowさんは今何をしている人ですか。

    Meadow:今は大学生をしてます。文学部の3回生なんですけど、アルバイトで塾の先生もしてます。あとは合唱団に入って歌を歌ってます。

    きさい:なるほど。比率は、生活の中で何対何ぐらいでやられてますか。

    Meadow:今言った三つは全部均等な気がします。もう今年はだいぶ大学が暇なので。

    きさい:どれが自分の一番力入れてることとかはあるんですか。

    Meadow:均等に3分割されてると思います。

    きさい:大学の文学部ではどんなことをやられてるんでしょうか?

    Meadow:ヨーロッパとかアメリカの文学なんですけど、おそらく卒論はアメリカ文学で書くかな。

    きさい:どんな気持ちで勉強していますか。

    Meadow:どんな気持ち、、、文学部って何の役に立つのって、よく言われるんですけど、潜在意識を勉強するのが文学部だと思うんですよね。

    きさい:潜在意識ですか。

    Meadow:そうです。言葉で嘘はつけないので、書いた人の潜在意識が絶対に文学作品に反映されるなと思います。だからその潜在意識の読み方みたいなものを先生も教えてくださいます。もうちょっと深読みすると、どうやって潜在意識を表現するかというヒントがわかるのかなって思ってます。

    きさい:表現する方にも興味があるんですか。

    Meadow:そうですね、小説をずっと書いていて。だから読むと書きたくなるし、書いてると読みたくなりますね。

    きさい:書くのはご趣味ですか。

    Meadow:そうです。でも、それで生活できたらいいなって思ってます。

    きさい:さっき潜在意識を表現するっていう言葉があったんですが、それはどんなことなんでしょうか?

    Meadow:例えば、自分をユダヤ系だと自認している作家が小説を書くと、完成した小説は人種差別を意識したものになるみたいな。わかりやすいところで言うとそういう感じですかね。

    きさい:ユダヤ系ってことはどっちかっていうと差別されてきた民族であるから?

    Meadow:そうですね。それが多いですよね。

    きさい:無意識の考えが出ちゃうみたいな感じなんですか。

    Meadow:そうです。あとはジェンダーもそうだと思います。

    きさい:なるほど。男性だとか女性だとかっていうことが文章ににじむっていうことですか。

    Meadow:書き手のジェンダーが出ちゃうっていうのもあると思います。
    あとは例えば、本当は自分は同性愛者なんだけど、気づいてなくて。異性愛が当たり前とされる世界で生きていて、すごい違和感を感じていることがあるけど、それに自分で気づかないふりして生きている場合とか。そのちょっとずれた感じが文学に出ることもあるかなと思うんです。

    きさい:実際読んでいってそういうことに気づいたり、面白く感じた小説はありますか。

    Meadow:あんまり自分の力では気づかないんですけど。サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」について、大学の先生と一緒に話していたことがあるんです。
    主人公の男の子ホールデンが、アントリーニっていう男性教師の家に訪ねていくシーンがあるんですが、ホールデンはそのアントリーニ先生に触られて、すごい嫌悪感を示しておうちを飛び出しちゃう。これは多分ホールデンがゲイだけど、自分をゲイと思いたくない、ということの表れなのかなって。

    きさい:ということを読んでいくっていう考え方なんですね。

    Meadow:ホールデンが本当にゲイかどうかっていうのを論じるんじゃなくて、どういう意識が表れてるのかなっていう考え方をするのがすごい面白い。そういうことに、先生のおかげで気づきましたね。

    きさい:その先生にはいつ頃から習ってるんですか。

    Meadow:1回生ですかね。ずっと習ってるわけじゃないんですけど。

    きさい:でも、出会っては3年目なんですね。

    Meadow:そうですね。

    きさい:元々どんなことがしたいと思って大学に来られたんでしょうか?

    Meadow:翻訳学という学問があるんですけど、それをやりたいなと思ってました。だから卒論をアメリカ文学で書くことになるとは思ってなかったです。

    きさい:少しお話変わりますが、塾の先生や合唱団もされてるとおっしゃってました。それぞれどんな気持ちで取り組まれてるんでしょうか?

    Meadow:塾の先生の方は、受験勉強っていう、自分がよく知ってる方法を教える仕事を選んだんですけど。すごいいろんなことを考えますよね、塾の先生も。今日もインタビューが終わった直後からバイトに行くんですけど。笑
    自分の10個下の子とかに教えてると、もうその子の価値観はわからないんですね。自分が子供の頃どんなふうに考えてたかを想像しても、その子の気持ちに完全に寄り添うことはできない。塾の先生っていう職業は教える側だと最初は思ってたんですけど、生徒から教えられることの方が多いなと思います。

    きさい:最近何か教えられたなって思ったことありますか。

    Meadow:例えば、わかってないのにわかったふりをする子とかいるんですよ。授業の進行上あまり良くないことなんですけど。
    何でわかったふりするんだろうって考えたら、多分いろいろあるんですよね。わかったっていう反応をしないと、周りの大人に怒られてきたとか、わかってないことを悪いと思ってるとか。

    きさい:なるほど。それをMeadowさん側の工夫でちょっと寄り添えたらなって思ってるんですか。

    Meadow:そうですね。憶測でしかないわけですよね、生徒のリアクションの理由とか背景を考えるのって。当たってるかどうかとかはわからないし、多分本人もわかってない。
    ただ、何かあるんだろうなと思いながら授業したいと思ってます。

    きさい:なるほど。ありがとうございます。塾の先生にはやりがいを感じますか。

    Meadow:やりがい感じますね。周りの同期もすごいいい人たちばっかりで、良い職場だなと思ってます。

    きさい:どんなときに特にやりがいを感じますか。

    Meadow:単純によくわかる説明だったって言われたときですね。

    きさい:それは子どもからですかね。

    Meadow:そうですね。あとは生徒の意識が変わったとき。嫌いだった問題も難なく解けるようになったとか。テストの点が表面的に上がるだけじゃなくて、無意識で勉強に対する考えが変わったときは嬉しいですね。そうそうあることじゃないですけど。

    きさい:合唱団の方はいかがですか。どんな気持ちでやってますか。

    Meadow:小説を書いてるのとも似てる気がするんですけど、透明になって歌いたいと思ってます。

    きさい:透明?

    Meadow:10月にすっごいコンサートがあったんですね。合唱じゃなくて、ソロのピアノのコンサートでした。
    そのピアニストが、完全に自分に一致した演奏をしてた。観客受けとか、大衆に好かれる音楽とか、そういう意識が全く感じられない、自分がやりたい音楽をそのまま表現してました。
    でもそういうパフォーマンスって、ピアノを弾いてる人だけにしかできないことじゃなくて、音楽に限らず、小説を書くことにでも、何にでも応用できるだろうなって思ったんです。
    そのピアニストはノイズがないんですよね、オーラに。すごい透明感を感じて、私もそういう状態で歌いたいなと思ってます。

    きさい:合唱はいつ頃からやられてるんですか。

    Meadow:大学からですね。そんなに歴は長くないです。

    きさい:先ほどオーラっておっしゃってたのは、結構日頃から人に感じたり考えたりするんでしょうか?

    Meadow:そうなりたいんですけど、あんまりですね、私は。オーラが見える人ってたまにいらっしゃると思うんですけど、そういうタイプじゃなくて。
    コンサートやお芝居を見たり、その人とすごい何時間も喋ったりっていう場をセッティングしてもらわないと、あんまりオーラはわからないです。

    きさい:Meadowさんが人を深く見たりするときにわかってくるものなんですかね。

    Meadow:そうですね、今はそんな感じです。
    オーラが見えるというか、私は「言葉が降ってくる」という感じですね。「この人の言葉遣いは生きている」「この曲は、飲んだことがないお酒みたい」とか。

    きさい:へえ。もっとオーラを見たいってさっきおっしゃってたのは?

    Meadow:私は結構人に興味があるタイプだなって最近思ったので。
    バイト先の塾で、この生徒はこういう子だよね、っていう話を上司や同僚としたりするんですけど、それはきっと偏見が混じった表面的な情報でしかない。
    そうじゃないレベルで人を見たいなってすごい思いますね。

    きさい:そう思うようになったきっかけとかって心当たりありますか。

    Meadow:いろんな人に出会って、徐々に思うようになったかな。
    でも、オーラは単純に小説を書くときに役に立つと思っています。

    きさい:小説の登場人物を書く時?

    Meadow:そうです。登場人物はもちろん架空の人がほとんどなんですけど、日頃から人を見てるような目で小説の中の登場人物も動かすから、人を見る目があると小説に深みが増すんじゃないかなって思います。

    きさい:なるほど。どんな小説を書くんですか。

    Meadow:そんな筆が速いタイプではないんですけど、短編を何作か書きつつ、1個ものすごく重い長編を書いていて。長編の方は、ちょっとジャンル分けが難しいけど家族小説みたいな感じ。
    短編と長編で共通して言えるのは、人間関係を書いてるっていうところですね。あんまり名前がつけられないような人間関係を書きがちです。

    きさい:結構現実に即したようなリアルな感じのお話なんですか。

    Meadow:そうですね、SFとか冒険小説はあんまり書かないので。
    日常の延長にあるけど、ちょっと新しい、珍しそうな人間関係とかが好きですね。

    きさい:いつ頃から書かれてるんでしたっけ。

    Meadow:記憶がないぐらいから書いてますね。

    きさい:幼い頃からってことですかね。

    Meadow:そうです。ちゃんとワープロで書き始めたのは10歳とかなんですけど。それ以前にも書いていた形跡は物理的には残ってるので、何かしら書いてたと思います。

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    noteに初めて投稿した詩

    過去:手を動かしてる時間より空白の時間の方が大事だなって思います。

    きさい:子どもの頃はどんな子でしたか。

    Meadow:ひねくれた子どもでしたね(笑)
    3歳のとき幼稚園に入って、一番最初にみんなでやる活動が折り紙だったんですよ。三角形を2回折って山を作るっていう。それを先生が指示するときに、「今日は皆さんに折り紙を作ってもらいたいと思います」って言ったの覚えてるんです。「◯◯してほしいと思います」って、成長した今は普通に使うんですけど、「先生がそう思ってても、実際に折るのは私達だよ」みたいな。「折り紙を折る」と「作ってもらいたいと思う」の主語が違いますよね。
    もちろん主語なんて言葉知らなかったんですけど、言葉遣いにすごい引っかかって。
    そういうちょっとした引っ掛かりみたいなのをいつまでも握りしめている、自分が先生だったら絶対教えたくないようなタイプの子どもでした。

    きさい:へえ。それは人に言われてっていうのはこんなことあったねって言われて覚えてるんじゃなくて、もうずっと記憶に残ってるんですか。

    Meadow:そうですね。何か捏造してるかもしれないんですけど(笑)自分の記憶として残っています。

    きさい:そうなんですね。そのひねくれた子っていうのは何歳ごろまでの自認ですか、今までずっと繋がってますか。

    Meadow:今でも小説書いてると思うと本当にひねくれてるなって思うことはありますね。

    きさい:どんなところで感じますか。

    Meadow:例えば、夫婦を登場させたら高確率で離婚するとか。なかなか素直な登場人物は書かないし、そういうとこに投影されてる気がします。

    きさい:へえ。ありがとうございます。子どもの頃ってご家族何人で暮らしてましたか。

    Meadow:両親と妹と、父方の祖母がいました。

    きさい:皆さんで一緒に住んでたんですか。

    Meadow:うちちょっと特殊で、マンションに2部屋を持ってたんですよ、おうちを。全部で5人なんですけど、私が10歳ぐらいの頃には、その父方の祖母と父親と妹が1個に住んで、私と母親はもう1個に住んで、週末ご飯を一緒に食べるみたいな。

    きさい:それはやっぱりおばあさまがいたから1人にならないようにみたいな暮らし方だったんですかね。

    Meadow:なんなんでしょうね。両親は仲良くなかったので。多分、波長が合わないっていうことだと思います。でも大義名分はいっぱいありますよね。それこそ、祖母がいるからとか、あとは妹が1人部屋を得るために、私がいる方の家は私がもう部屋持ってるから、もう1個の家の方で自分の部屋を持つっていうこともあったり。

    きさい:当時のMeadowさんはどんな気持ちで、その家族2部屋の生活をしてたんですか。

    Meadow:でもそれは当たり前と思ってましたね。

    きさい:あんまり良いも悪いもなくですか。

    Meadow:そうですね。与えられた現実を、そんなもんかと思ってました。

    きさい:なるほど。Meadowさん自身のご家族仲はどうでしたか。

    Meadow:10代前半ぐらいまではもう何の変哲もない、そこそこ仲の良い家族で薄々両親の仲が良くないことを気づいてるみたいな感じでした。

    きさい:なるほど。10代前半ぐらいまでっていうのは何か変化があったんですか。

    Meadow:中学生ぐらいになって、父親が苦手だなと思っていましたね。

    きさい:苦手っていうのはどんなところだったんでしょうか?

    Meadow:なんかトンチンカンなんですよね、やってることが。これ自分以外の人に伝えるのがすごく難しいんですけど、多分父親の目的は、私の心に寄り添うとかではなくて、しっかり自分が活躍することなんですよ。ってなると、徐々にこちらの思ってることと、向こうの求めている自己承認みたいなことが食い違ってきますよね。

    きさい:やっぱりさっき家族小説書いてるっておっしゃってたのでご自分の家族について考えて書いたりするんですか。

    Meadow:そうですね、めちゃくちゃそうだと思います。でもそれを書いてる途中は気づかないんですよね。書いた後にこれはこういうことを思って書いたもので、今回のはやっぱり自分の生い立ちとか環境があるんだろうなって思いますね。

    きさい:自分で読み返したりするんですか。

    Meadow:しますします。

    きさい:自分で読み返すとどんな気持ちになりますか。

    Meadow:高校3年間は文芸部に入っていて、そのときは他人が読むということを意識して、面白い小説を書こうと思っていたので、自分が書いた小説を読み返しても、ここは面白い、ここはちょっとあんまりだみたいな、そういう一般的な読者みたいに読んでたんですけど。最近読み返すと、自分史を見てるみたいな。自分の歴史を読んでる気持ちになります。

    きさい:最近書いたものを読むってことですか?最近当時のを読む?

    Meadow:両方ですね。

    きさい:じゃあ同じものを書いてても少し読み方が変わったってことなんでしょうか?

    Meadow:うん、そうだと思います。

    きさい:ありがとうございます。中高でちょっと家族のこともあって高校ぐらいのときは結構精神的にしんどい状態だったと思うんですけど、差し支えない範囲でどんな状態どんな気持ちになってたのか教えていただいていいですか。

    Meadow:高校時代は3年間、頭が麻痺してるみたいな状態で過ごしました。当時はそれに全然気づかず。スクールカウンセラーに行って、お話聞いてもらったりして。
    途中コロナで学校に行けなくなったので、そのカウンセラーにメールしたりしてたんですけど、高校自体が忙しい学校だったので、適度に逃げ道を作って勉強に逃げてみたり、文化祭準備に逃げたり、今から思えば家にできるだけいないような日常を無意識で送ってたと思います。

    きさい:どんなことがつらかったのかって今言えそうですか。

    Meadow:なんか、ずっと3年間怒ってたんですよ。一番わかりやすそうな具体例だと、妹が高校受験のタイミングが、私高2のときだったんですけど、父親の妹への干渉の仕方が尋常じゃなかったんですよね。干渉されるから妹は勉強しない、妹も精神を病んでいく、私も一緒になって病んでいく。妹と2人で、私のツテで信頼してる大学生の方に相談しに行ったりしてました。

    きさい:そのときって、お母さんやおばあさまはどんな関わり方だったんですか。

    Meadow:祖母と父親はもう結託してるというか。昔からべったりくっついてる感じ。祖母も過干渉です。
    母親は、何て言うんですかね、父親と関わると喧嘩になるから、できるだけ関わりたくないみたいな感じのスタンスだったので、問題を決定的に解決するポジションにはいつもいないです。

    きさい:その中でカウンセラーさんとか、大学生の方、外に頼る方がいたのはどうやって見つけたんでしょうか?

    Meadow:スクールカウンセラーは高校のスクールカウンセラーさんです。友達が行ってみて話聞いてもらったって言ってたので、私も行ってみたって感じ。大学生の方は私が高校受験のときにお世話になった塾の先生です。

    きさい:なるほど。今塾の先生やられてるのに繋がってたりしますか。

    Meadow:そうかもしれないですね。その大学生の人みたいになりたいと思って塾の先生をやったわけではないんですけど、アルバイト何しようと思った時に、身近な職業だったと思います。

    きさい:なるほど。そういった周りの方に頼って、今は家を出てっていうことで、今は楽になりましたか。

    Meadow:だいぶ楽になりました。

    きさい:その楽になったっていうのはどんな感じなんでしょうか?

    Meadow:いろんなことを俯瞰して見れるようになったっていうのと、音がしない。物理的に音がしない。ずっと誰の声も聞こえないところに行きたいと思ってたので。一人暮らしって物理的に静かですよね。

    きさい:そうですね。自宅だとやっぱり家族の声が聞こえてくるの自体が落ち着かなかったですかね。

    Meadow:そうですね。おそらく私は、情報を受け取る器官として聴覚に重きを置いてるんですよ。声音とか声のボリュームとか、笑い声とかで必要以上の情報をキャッチするような耳の使い方をしてるので。
    聞く音によって心理状態はだいぶ変わりますね。

    きさい:今の生活は、どんなことが楽しいですか。ちょっと漠然としてますけど。

    Meadow:時間を気にせずおうちに帰れたり、だから映画館でレイトショーとか見るのも自由なわけですよね。食べたいもの食べれるし、作りたい料理を作れるし。

    きさい:なるほど。中高のときって結構忙しくしてたとおっしゃってたと思うんですけど、そのときはどんなことに打ち込んでましたか。

    Meadow:学校が勉強以外のことをすごい頑張らせる学校だったので、例えば文化祭もそう。私はずっと脚本を書かせてもらって、脚本書いたらその後の演技指導みたいなものもある程度口を出すようになり、文化祭時期ずっと忙しかったりとか。小説書いたりもしてましたし、あとは競技かるたもしてました。

    きさい:そうなんですね。百人一首のですよね?

    Meadow:そうですそうです。

    きさい:いろいろな活動を忙しくしてたと。

    Meadow:詰め込めば詰め込むほど良い、みたいな価値観がありました。当時は。

    きさい:それも変わったんですか。

    Meadow:変わりましたね。空白の方が大事って思いますね。

    きさい:空白の方が大事?

    Meadow:クリエーションをして生きていこうと思うためには、クリエーションする時間、生産をしてるっていう時間も必要なんですけど、生産の一歩手前に空白がないと、何も私は生み出せない。自由にボーっとする時間で生まれるものの方が大きいなって気づいたので、手を動かしてる時間より空白の時間の方が大事だなって思います。

    きさい:ボーっとするっていうのは黙って考え事をしているような感じなんでしょうか?

    Meadow:バスとかに乗ってるときって無心じゃないですか。音楽とか聞いてなければ、もう何もすることがないからボーっとしてる。そういうときにこういうシーンを書きたいとか、目の前にいるカップルみたいな二人を書きたいとか。ふっと湧いてくるインスピレーションみたいなものって、大体無意識で、天空と繋がってる、宇宙と繋がってるみたいなタイミングに下りてくるので、意識的に何かをする時間は減らしたいなって思ってます。

    きさい:なるほど。

    Meadow:減らしたいというか、適度にやりたいって感じですね。

    きさい:バランスですかね。

    Meadow:そうですね。

    きさい:ありがとうございます。今、結構私が現在と過去を掘り下げて伺ってきて、Meadowさんが意識とか無意識っていう言葉をキーワード的に大切にされてるのかなって感じたんですけど、それはご自身では何か感じますか。

    Meadow:感じますね。私が今取り組むべきキーワードなんだなって思ってます。意識と無意識を使い分けるとか、潜在意識を意識してみるとか。

    きさい:ご自身の中ではうまく使い分けられてますか。

    Meadow:まだ全然ですね。気づいたときには、これってこういうことかなって、頭の中で整理してみるようにはしてます。例えば、パリに行きたいって思ってるんですけど、それを無意識にずっと覚えてたら、昨日お風呂入ったとき自分でかけたバスタオルにパリって書いてあったんですよ(笑)。そういうのって偶然っちゃ偶然なんですけど、多分潜在意識的に起こったじゃないですか。あとは、魂っていう言葉にたくさん触れてると、友達がこれ一緒に歌いたいって言った歌が、魂のスケジュールっていうタイトルだったりしました。あんまり無意識意識の話になってるかわかんないんですけど、でも無意識レベルで何か起こしてるんだろうなっていう気はします。

    きさい:引き寄せたなっていう感じ?

    Meadow:そうですね。

    きさい:もっと意識的にもしうまく使えるようになったらどんなことが変わると思いますか。

    Meadow:経済状況とかですかね。経済状況と無価値観が減るのかな。
    周りの人間関係も、別に今周りの人間に不満があるわけじゃないですけど、変わっていくのかなって思います。

    きさい:経済とか無価値感っていうのは悩んでるテーマなんですか。

    Meadow:そうですね。私旅行好きなんですけど、旅行に行きながら普通に生活費を自分で出しながらってなると、別にお金足りてないわけじゃないですけどカツカツになりますよね。(笑)

    きさい:そうですね。無価値感っておっしゃってたのはどんなですか。

    Meadow:これ自分で全然わかってなかったんですけど、私の中に絶対に無価値観があるんですよね。昨日も自分で教えた生徒にうまく教えられなかったなって、あんまり言語化できないレベルで、気付けば40分ぐらい引きずってたので。
    できたことよりできないことにフォーカスする20年間を送ってたから、小説とか詩を書いてても、これつまらなくない?っていう声は自分の中で消えないです。

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    ノートから突如現れた、いつ作ったか不明の詩

    未来:書ける幅を増やしたいし、書いてる世界の中で、もっと自由になりたい。

    きさい:なるほど、ありがとうございます。最後に、これから先のMeadowさんの未来についても聞いていきたいと思います。今、Meadowさんは5年後10年後、あるいは死ぬまでを想像して、未来についてどういったイメージを持っていますか。

    Meadow:書くことはやめないと思いますし、現実的にこの賞とこの賞に応募したいみたいなのはあります。エッセイとか小説とかの賞で。
    今noteが一番活動してるプラットフォームというか、一応は継続して投稿してるんですけど、それも、詩だけじゃなくてもっといろんな分野で書きたいなと思ってるし、それが豊かさになればいいですよね。精神的にも経済的にも。あと、これはあんまりまだ深くは考えてないですけど、書くことを教えたいなって思います。

    きさい:教えたい?

    Meadow:文芸創作で自分軸に戻るメソッドじゃないけど、そういう方法。書いてたらなんか自分軸を見つけました、みたいなものを人に広められたらいいなって思ってます。

    きさい:書くことそのものというより書くっていうことによって自分を掘り下げることですか。

    Meadow:はい。書くことって、それこそ潜在意識とか、自分の気づいてないことに気づける道具になり得るかなと。

    きさい:その想いっていつ頃からあるんですか。

    Meadow:ここ数ヶ月です。

    きさい:何かあって思いついたんですか。

    Meadow:私が思ってもみなかった方法でお金を稼ぐ方がいらっしゃることに気づいたからですかね。コーチングとか、あとは、音楽療法とかもそうかな。そういうのって目に見えないサービスですよね。自分でも何かできたらなって思います。

    きさい:そこで自分がやってきたことが結びついてきたんですね。

    Meadow:そうですね。

    きさい:なるほど。それはどんな人に教えたいとかってありますか。

    Meadow:あんまり年齢層とかは考えてないかな。でも、若い子ってもうちょっと自分のことを知っていいと思うんですよね。自分の意識をもっと掘り下げていい。
    思春期の子って混乱して当たり前みたいなのが一般的な見解だと思いますし、私自身も自分のことがわからない10代でしたけど。
    っていう感じでいくと10代の子かなと思います。

    きさい:結構自分の周りを見てても、課題感を感じたりしたことがあるんですか。

    Meadow:そうですね。生徒を教えていて、リストカットした跡が見えたりする子は結構いますね。

    きさい:生徒さんなんですね。お友達を見てとかいうよりも。

    Meadow:そうですね、友達はどっちかっていうと私をサポートしてくれる子が多いですね。ありがたいことに。

    きさい:ありがとうございます。今言ってたのってきっとまだ漠然とはしてると思うんですけど、そのイメージだと何年後ぐらいにこうなりたいっていう感じなんですか。

    Meadow:早ければ早いほどいいと思っている自分と、もうちょっと練りたいと思ってる自分がいるので、5年後ぐらいまでに何かできてたらいいなって思ってます。

    きさい:5年後だったら社会出て何年かって感じですね。

    Meadow:そうですね。

    きさい:一方長く未来を見て死ぬまでってなると、死ぬまでにはこんなことしたいとか、こんな気持ちでいたいみたいなイメージをお持ちですか。

    Meadow:でもこれから多分、さっき言った無価値感とか、経済的な葛藤みたいなのも外れていくと思うんですよ、何となく。だから、もっと自由になってると思います。
    ひとつだけ、小さいときからの夢があって。自分の小説を原作にして、海外で映画化して欲しいんですよね。そのまま原作とか脚本とかも書けたら楽しそうだなって思います。

    きさい:海外でっていうのがちょっと珍しいなと思ったんですが、何かポイントがあるんですか。

    Meadow:別に日本でもいいですけど、子どもの頃YouTubeで洋画の予告編を集めるのがすごい好きで、映画といえば洋画みたいなところがあるので。

    きさい:日本だけじゃなくて海外でも、この価値がわかってもらえるようなものを書きたいっていうようなイメージなんですかね。

    Meadow:そうですね。今自分で海外で映画化とか言いましたけど(笑)、国境ってわざわざ引くようなもんなのか、同じ人類だろうみたいな意識があるので、人間に普遍的に響くものが書けたら理想ですね。

    きさい:今何か自分に足りてないもの、もっとこうしたいって思うことってありますか。

    Meadow:語学をもうちょっと、ドイツ語とかフランス語とか頑張りたいのと、物語論っていうのをちゃんとやりたい。小説の技法みたいなところを、これはもう意識的に詰めるとこな気がするので、やってみたいなと思ってますね。

    きさい:書く方のってことですかね。

    Meadow:そうですそうです。論じる方じゃなくて書く方の目線での技術です。

    きさい:それでレベルアップしたいって感じですか。

    Meadow:レベルアップっていうか、書ける幅を増やしたいしもっと自由になりたいですね、書いてる世界の中で。

    きさい:自由になるとやっぱり小説世界も変わってくると思いますか。

    Meadow:あると思います。それこそさっき言ったコンサートのピアニストみたいに、ノイズのない小説、媚びない小説、自分を否定しない小説が書けたらいいなって思います。

    きさい:小説読んでてこれは媚びない小説だってMeadowさんにはわかるんですか。

    Meadow:媚びないっていう観点は、私は音楽から入ったので、あんまり小説で実証はしてないですけど、意識するようにはなりました。単純な話ですけど何年も何年も小説を書いて、ご飯を食べてきた作家さんとかは、自分の軸が確立してる。あんまり読者を意識してないんだろうなと。
    自分の世界で実験してるというか、遊び回ってるんだろうなみたいな感じはしますね。

    きさい:単純なイメージだと、プロになると読者とのコミュニケーションもあったり、技術も積んで、読者向けになるような気もするんですけど、またそれとは違うところでそうなんですかね。

    Meadow:そうだと思います。プロになってそういう状況を求められたとしても、そこはうまく舵取りをして、自分も納得できるレベルでほどほどに読者に寄ったり、逆にほどほどに自分の軸に沿った、媚びない小説を書いたりしてきた人なんだろうなみたいな人はいますね。

    きさい:へえ。もし、ぱっと個人名があればこの作家さんとかって聞いてみたいんですけど。

    Meadow:アイルランドのウィリアム・トレヴァーっていう作家は2016年に亡くなってるんですけど、彼はおじいちゃんになるまでずっと書いてたけど、読んだらもうかなわないなって思うぐらい透明です。あとは、イギリスのロバート・ウェストールっていう作家も、大人になってからティーンエイジャーを書いてるみたいな作家なんですけど、面白いんですよ。エンタメとしてめちゃくちゃ面白いのに、別に誰かに媚びてるわけでもなく書きたいこと書いてるんだろうな、不思議だなみたいな。

    きさい:そういう、これ自分が好きだって思えるような本にはどうやって出会うんですか。

    Meadow:どうやって出会ったんでしょうね。ちっちゃい時に出会った作家が多い。トレヴァーは最近知った作家ですけど、図書館の背表紙がおしゃれだったから手に取りました(笑)
    本当に単純ですね、別に本のオーラがわかるとかそういうわけじゃないです。

    きさい:ありがとうございます。もしもの未来の質問で、Meadowさんはもし自分が小説を書くっていう手段を知らなかったらどんな人生を送ってたと思いますか。

    Meadow:小説を書かなければ音楽をやってたか、語学を極めて、翻訳通訳をやってたか、医者になってたと思います。

    きさい:医者もあるんですね。

    Meadow:小さい頃、お医者さんが夢でした。一瞬だけ。

    きさい:結構今興味があることからは距離がありそうに思うんですけど、自分の中では繋がりますか。

    Meadow:繋がると思います。でもあんまり言語化できないですね、まだ。

    きさい:今の興味はどうなんですか。

    Meadow:今の興味...でも、ずっと人に興味がありますね、医者にしても何にしても。
    具体的な話になるんですけど、カフェでドイツ語勉強してて、疲れてきて小説を書いたときがあるんですよ。書いててふと、近くのママ友3人を見たら、そのうちの1人が自分の体重について喋り出して。私高校時代の体重は何キロで、旦那に出会って何キロになって結婚して何キロになって出産して何キロになった、みたいな話をしてるのを聞いて、人間って体重で人生語れるんだと思いました。
    そういうレベルで私は人に興味があるんですよね。だからそれをいろんな角度で書くことが、今の興味です。

    きさい:なるほど。それは、もしさっき小説がなかったらっていう聞き方をしましたけど、それでも結構いろいろな選択肢がMeadowさんから出てきたのは自分の中では、劣る選択肢ではない、全部、興味があることなんですか。

    Meadow:そうですね。最近すごい思うんですけど、私には小説しかないみたいな生き方は絶対しんどいですよね。
    明日起きて文字が自分の中から消えてるかもしれないじゃないですか。いきなり喋れなくなったり書けなくなったり、手が動かなくなったりする可能性はゼロじゃないから、小説にだけすがりつくわけじゃない人生がいいなって思ってます。

    きさい:ありがとうございます。今までのお話で、これ言い残したなってことあれば伺いたいんですが、いかがですか。

    Meadow:誰か一緒に映画を作ってくれる人がいたら嬉しいなって思います。笑

    きさい:note経由とかで、やっぱり発信されてるのってそういう一緒にやる人を見つけたいみたいな気持ちもあるんですか。

    Meadow:noteはありがたくコソコソ使ってるだけって感じですけど、将来的に見つかったら嬉しいですね。

    きさい:今の一番のプランとしては、賞に応募する経由で考えてるんですね。

    Meadow:そうですね。応募するにあたって自分の納得できるような作品を書きたいなと思ってます。

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    あとがき

    日々楽しいことも苦しいこともありますが、それらを落ち着いて眺めて、「透明に」向き合うというのは、結構難しいかもしれません。Meadowさんが話していたのは音楽や小説のことでしたが、そのまま生きる姿勢も現れる気がしました。
    人に興味がある、これからもっと自由になると思う、というMeadowさんからは、前向きなオーラが出ていました。ありがとうございました!

    【インタビュー・あとがき:きさい】

    【編集:komima】

    #無名人インタビュー #インタビュー #大学生 #小説

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