
ツアーナースが選ぶ、旅行中の救急バッグ[衛生用品・救命編]
最終更新 2026年1月6日
→3年ぶりに修正
この記事の目的
ツアーナース自身が、事前に救急バッグ定番の中身と用途を把握。参加者だけでなく、自分自身の身を守りながら従事できるよう、経験者視点での情報を羅列するので、足し引きして業務のお役に立てたら。
※学校を主とした団体サイドに、準備を強要する目的は一切なく、読者対象ともしておりません。あくまでツアーナース向け情報共有という主旨をご理解ください。
イントロダクション
中堅ツアーナース2人組で、
団体旅行で使う救急バッグの内容を検討してみました。
私たちのこと




物品内容を、旅行内容・目的から検討

そうなんです。
スキー教室・臨海学校・高齢者の1泊2日の年金ツアー・1週間の勉強合宿、それぞれで必要必要物品が変わるのは明白。

これを更に細かく見ていきます。

極論、幼児の日帰り遠足と、一般の10日間海外報奨旅行では起こりうる傷病や必要な物品も大幅に変わりますよね。
とはいえ、私達ツアーナースが同行する旅行は
中高生の林間学校・修学旅行の対応が大半ではあるんですけれどね。しかし、ツアーメインで年間通しで仕事をしていると、やはり上記表のように幅広く対応することになります。
ひとまず、ここでは全旅行に共通する物品を考えていきたいので、私たちの思う救急バッグの役割から、最低限欲しい物品を項目別にまとめていきたいと思います。

互いの身を守りつつ、悪化させず
必要時は、休養・受診などして安全安心な旅行ができるようサポートってところでしょうか。
カテゴリーを6つに分けてみました。


[一般的に多い]衛生・救命用品

使い捨て手袋


年齢層が低いほど、ゲロや鼻出血、転倒など突発的な処置が多いので
素早く装着できるような工夫は必要です。

使い捨て手袋
処置の基本ですよね。
嘔吐処理、鼻出血や怪我など血液・体液を伴う外科処置での使用がメイン。ほか、感染対応時。特に、コロナ禍の隔離対応時には多量に使用しました。
通常、準備されているのは1〜2双程度。
嘔吐処理が重なると一気に不足します。繁忙期など、10〜20双はスーツケースに常備して適宜補充して使用していました。
手袋を取り出しやすく
フェイスシールドのケースに、使用頻度の高いディスポグローブを入れるべし!というのは、もう10年以上前から横浜の某有名AHAイントラさんが広めたことでして。ご存じの方、実践している方は少なくないと思います。
じゃあ本来入っているフェイスシールドは?という疑問は、対応義務のあるプロならばポケットマスクを別途持参推進という流れになるのですが、後述。
私は、試行錯誤の上でフェイスシールドのケースがゴミ袋
別途、本来袋ケースとして使う💧型にグローブを入れています。圧倒的に取り出しやすいですよ。


と、いきなりいつもの脱線で盛り上がり過ぎたので
嘔吐処理の項で、乗り物酔いあるある&対策も織り交ぜ別個に話し合います。
使い捨てマスク
コロナ禍は、各自持参が徹底されていましたが今は…
手袋同様に、隔離対応時はその都度交換したいので出来れば予備も多めに(箱ごとでも良いくらい)欲しいとは思っていますが、なかなか予算的に厳しいですかね。
団体でインフル蔓延しても、各自持参が徹底しておらず、救急バッグの準備も数枚ほどってのはあるある。
団体・旅行会社に相談して、宿泊先近くのドラッグストアでマスクを多量に購入していただいた経験は何度もあります。
慣れている団体は、それを予測して
救急バッグとは別に保健室用段ボール箱を準備してくださり、発熱・感染対策セット(マスク・手袋・OS1パウダー・体温計予備などなど)を準備してくださっている場合もあります。
私、結構当たるなそういう団体。ラッキー。
ちょっとポイント
秋や冬などの、感染症蔓延が予測される時期
宿泊先などの、最寄りドラッグストアを調べておいて、購入依頼→いざ購入までスムーズにしておくと楽です。
実際、夕食後に感染蔓延→マスク足りない・購入依頼→相談しますと渋られた時に「最寄りのドラスト、あと30分で閉まります。明朝も出発早いしバス移動も3時間も!それでノーマスクで過ごさせます?怖いですよー!」とフンワリ口調で煽って、とっとと購入していただいたケースもありました。
ティッシュ
アルコール入りウェット・ノンアルウェット・ポケットティッシュの3種あると良いかと。
年少者対応時にはトイレットペーパー丸ごと
特に幼児〜小学生は、常時いろんなものを垂れ流したりこぼしたりで大活躍するティッシュ。小学生メインで同行していた時は、トイレットペーパーケースと共に常備していました。そのくらい使います。
もう4年くらい小学生の添乗から遠ざかっており、ポケットティッシュ何個か程度で澄んでいますが、また再び小学生の添乗に同行するのであれば、これ買おうかなと思っています。
トイレットペーパーじゃなくても、大きめサイズのティッシュ。もしくはティッシュ箱でも良さそうですが。携帯性を重視したらトイレットペーパーかしら。
多少値が張りますが
モンベルのトイレットペーパーセットは小ぶりで良さげです。現物見ました。防災用にも流用できるので買おうかな。
参考リンク
アルコール綿

いつ作成したのか不明な手作りアル綿が揮発していては、ツアーあるあるなので、アルコール入りウェッティは常備しています。
そうでなくても、各種消毒で使いますし。
ゴミ袋


こちらも、前述の手袋と被りますかね。取り出しやすく云々。
ゲロまみれっ子で、バッグから服から何もかもビニールに入れることもあるので、45or90Lサイズ各2枚ずつくらいリュックに潜ませておくと捗りますが、もうここまで来ると持ち出しばかりでなんだかななので、任意で。
すごい量だけど↓長期的に見れば断然お得。
でもとりあえず100均でいいよね。
手指消毒ジェル
ちょっとだけポイント
他、石鹸がないor切れている施設があって困るので、小さなチューブ入りボディソープ類を常備しておくのも吉。
サバイバルシート(アルミシート)
レスキューシートなど、様々な呼び名があります。
震災直後あたりに、実際に100均一・モンベル・SO Lと各価格帯で試してみました。100均一だと、シャカシャカ音がうるさく、折り畳み直すのは困難。使い捨て。モンベルも悪くはないですが、シャカシャカ音の静けさや耐久性、暖かさはSOLに及ばず。
学校の救急バッグ程度だと、使用頻度も少ないと思うので100均でも良いのかなと思いつつ、私は自分の防災用としてツアー問わず常備しているので、有事は自分の使うと思います。タンカ代わりにもなるらしいので、これは入れておきたい必需品。
フェイスシールドマスク
感染予防の観点から、コロナ禍の人工呼吸云々は言われていますが
明らかな呼吸原性の心停止が添乗中に発生した場合、ツアーナースとしてそれでも胸骨圧迫のみで対応しますか?という問題。答えは強要できるものではありませんが、自分のスタンスは常に念頭に置いて勤務した方が良いと思っています。
参考:厚労省の指針をまとめたコロナ禍のBLS

「小学生の旅行で、心肺停止なんて大ごとが起きると思わなかったし、救急バッグにもなかったので人工呼吸していません。」なんて、まかり通りませんからね。
個々様々な考えがあると思いますが
私は業務上、個人持ちが必須と捉えて下記のようにしています。あくまで、一例としてご参照下さい。
※ポケットマスク持参しています


※折りたたみ式のバックバルブマスク
Twitterで“折りたたみ式のポケットバッグバルブマスク“検索で出てくる、練磨さんって私なんすけど、ついに手中に収めることができました。
多めに輸入した看護師さんからDMで連絡くださり、定価で譲ってもらいました。



折りたたみといえどもデカいし、気軽に入手はできないかなりマニアックな代物なので、こんなのもあるよーという軽い知識程度でお願いしいます。
ちなみに、2023年1月現在メルカリで出ていました。
こんなリンク貼ったら、救命系界隈からボコボコにされそうですが、流石にこんな無名の中年ナースnoteなんぞチェックされていないと思うので貼っちゃえ。

緊急時対応のフロー・記録フォーマット
アナフィラキシーショック時の対応
東京都の公式資料を基に、ツアー用の補足資料を作成してみました。
こちらは、別記事をご参照くださいね。
その他、救急搬送時の経過記録
各自治体などで無料公開されているものを参考に、ツアー用として作成しました。私は自作を使用していきたいと思います。
DLフリーですが、あくまで個人作成なので有事の責任は負いませんことをご了承ください。
病歴聴取のSAMPLEを抑えたことと、看護師が指示出しして他教員に書いてもらう前提のわかりやすい最小限内容のフォーマットとしました。
よって、GCSやJGSもあえて記載しておらず、BPやR程度でも略語も用いません(まぁプレホス業の基本ですけれど)。
[私たちが準備する]衛生・救命用品

以上です。
適宜修正・アップデートしていきます。