
「地球が回る」朝に、私が仕事を休むと決めた理由。しつこいメニエール病との付き合い方
繰り返す目眩 ー 目眩リターン。執拗いメニエール症
この記事でわかること
朝の廊下で、地球が回った
目眩は、前触れなく戻ってきます。
ある朝、目が覚めてリビングへ向かう廊下でのことでした。
真っ直ぐ歩けない。壁が近づいてくる。いや、私が蛇行しているのか。
「……あーー、またか。」
目が回る。体がふわりと浮く。
例のメニエールかなぁ。これは参ったなぁ。
椅子に座っても、地球は律儀に回り続けます。どうやら今日は仕事になりそうにありません。
自社、一次請け、現場へチャットで連絡。勤怠システムに「欠勤」と入力。有給は温存派です。未来の自分のためのささやかな防衛策。

こうして、目眩リターンの一日は始まりました。
メニエール症とは何者か(やさしく解説)
何年か前、同じようにぐるぐるして耳鼻科を受診しました。
診察室では耳の中をのぞき、目の動きを調べ、直線歩行をしてみたり。
「目が細かく揺れていますね」と言われました。自分では気づきませんが、体は正直です。
診断はメニエール病でした。
メニエール症をひと言でいうと
耳の奥にある「内耳」という場所がむくみ、
・激しい回転性のめまい
・耳鳴り
・耳が詰まった感じ
・聞こえにくさ

といった症状が繰り返し起こる病気です。
耳の中には、音を感じる部分と、体のバランスを取る部分があります。そこには液体が満たされていて、本来は一定の量に保たれています。
しかし、ストレスや睡眠不足などが重なると、この液体のバランスが崩れ、耳の中が“むくんだ”状態になります。すると、平衡感覚がうまく働かず、まるで酔ったような状態になるのです。
やっかいなのは、「良くなった!!」と思っても、しばらくしてまた繰り返すこと。
私の場合、どうやら“再発組”のようです。
苦い相棒「イソバイド」
処方された薬は「イソバイド」。

ジェル状で、とにかく苦い。
正直に言います。お世辞にも美味しくはありません。
薬局で渡されたのは1日3本×30日分。
箱を見て思わずつぶやきました。
「……本数、多くない?」
この薬は体内の水分バランスを整え、耳のむくみを改善するためのもの。いわば“耳の排水ポンプ”の応援団です。
日頃から利尿剤を飲んでいる身としては「さらに出すのか」と複雑な気持ちもありましたが、背に腹は代えられません。
回復までの、静かな時間

飲み始めて1週間:正直、あまり変わりません。ベッドに横になると、吸い付くように起きられない。重力2倍キャンペーン中。
2週間が経つ頃:少し軽くなった感覚がありました。廊下を真っ直ぐ歩ける。これだけで感動です。
3週間後:ぐるぐるはほぼ収まり。
4週間後:ほぼ元の生活へ。
回復は劇的というより、じわじわ。
春が近づくような感じでした。

メニエールは完治するのか?
よく聞かれます。
結論から言うと、半数ほどは落ち着くと言われています。ただし、ストレスが強くかかると再発することもあります。
メニエール症は、体質だけでなく「生き方」とも関係が深い病気です。
責任感が強い
頑張りすぎる
休むのが苦手
……耳は、案外見抜いているのかもしれません。
年に何度かの“壁タッチ歩行”
年に数回、朝起きてトイレに向かうとき、ふらつくことがあります。

廊下の両側の壁に肩をぶつけながら進む姿は、まるで酔っ払い。
でも、お酒は飲んでいません。朝ですから。
そんな日は「今日は無理しない日」と決めます。
めまいと付き合うコツは、
“勝とうとしないこと”。
無理に押さえ込もうとすると、余計に体がこわばります。
再発を減らすためにできること
医療的な治療に加え、日常生活も大切です。
目眩リターン。でも、人生もリターンする
目眩は、突然戻ってきます。
けれど、落ち着いた日常も、ちゃんと戻ってきます。
メニエール症は、確かにしつこい。
でも、付き合い方はあります。
大切なのは、
「また来たか」と言える余裕を持つこと。
もし今、ぐるぐるの最中にいる方がいたら。
焦らなくて大丈夫です。
廊下を真っ直ぐ歩けない日があっても、人生まで曲がる訳ではありません。
耳は、あなたにこう言っているのかもしれません。
「ちょっと、休もう。」

どうか、その声を無視しないでください。
そして、違和感があれば早めに耳鼻科へ。
未来の自分のために、今日できる一歩を。
目眩リターンの物語は続きます。
でもそれは、あなたが弱いからではありません。
少しだけ、頑張り屋なだけです!!