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Photo bylucid_otter4004

【生家のこと|エピソード1】「私には家族なんていなかった」

    三姉妹の次女として生まれた私の実家には、
    「父」という絶対的な存在がいました。

    九州男児で、気性の荒い父。

    なぜか私は、
    幼い頃からその怒りの矛先になることが多くありました。

    理不尽に怒鳴られ、
    髪を掴まれ、
    殴られる。

    それが、
    私にとっての“日常”でした。



    母に助けを求めても、
    そこに救いはありませんでした。

    母は、
    殴られる私を止めるどころか、
    父の側に立っていました。

    私は、
    「どうして助けてくれないの?」
    と何度も思っていた。



    ある夜、
    体調を崩し高熱を出した私は、
    ただ、お母さんにそばにいてほしかった。

    「お願い、そばにいて」

    そう言って、
    母に必死にすがりました。

    けれど返ってきたのは、

    「私にはできない」

    という、
    冷たい言葉でした。



    暗い部屋の中で、
    私は一晩中ひとりきり。

    怖くて、
    苦しくて、
    寂しくて。

    あの時の、

    私は愛されていないのかもしれない

    そう思った孤独感を
    私は今でも忘れられることができません。



    母は、
    愛情の代わりに、
    お金で何とかしようとする人でした。

    欲しい物は買ってくれる。

    困ればお金を渡してくれる。

    でも、
    私が本当に欲しかったものは、
    最後まで手に入りませんでした。



    18歳の頃のある出来事をきっかけに、
    私はさらに追い詰められていきました。

    両親から愛されないこと。

    守ってくれない姉や妹への怒り。

    どうして私だけ、
    こんなにも苦しいんだろう。

    そんな思いを、
    ずっと胸の中に抱えていました。



    「私には家族なんていない」

    「愛されない私は、
    何のために生きているんだろう」

    そんな言葉を、
    心の中で何度も繰り返しながら。

    私は、
    出口の見えないトンネルの中を、
    ただ必死に歩き続けていました。

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