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スキャットの女王


    スキャット(Scat)
     ジャズなどで、歌詞の代わりに意味のない音で即興的に歌うこと。

     考えてみると、最近、"スキャット" って、あんまり耳にしなくなった気がします。
     突然変異的にスキャットマン・ジョンが活躍した1995年は置いといて、基本、 "スキャット" を生かした楽曲がよく流れていたのは昭和の時代だったと思います。
     私が子ども時代だった頃も、自分たちが見ていた特撮ヒーローの劇伴等でもよく "スキャット" が使われていました。


    「MATのテーマ」1971

     作曲:冬木透

     例えば、「帰ってきたウルトラマン」の中で、主人公が所属する防衛隊が出動するシーンで流れていた「MATのテーマ」…    通称 ”ワンダバ” と言われるやつです。
     その後のシリーズでも意匠を継いだ数々の ”ワンダバ” が登場しました。


    「秘密戦隊ゴレンジャー」1975

     作詞:八手三郎/作・編曲:渡辺宙明/歌:ささきいさお

     スキャットは冒頭部分だけですなんですが、こちらも印象が強かった通称 "バンバラバンバンバン" です。("ナンバラバンバンバン" は派生形です。)

     スキャットの部分って、そもそも意味のない言葉のフレーズなんで、子どもにとっても印象的で、みんな口真似してたんですよね。


     日本では60年代後半から80年代にかけて、テレビ番組のオープニングやCMに、スキャットはよく使われてたみたいなんです。
     そんな時代、今回の記事タイトルでもある「スキャットの女王」と呼ばれたシンガーがいたのをご存知ですか?


    …. え、由紀さおりさん?

     いえ、違います。

    「夜明けのスキャット」

     作詞:山上路夫/作曲:いずみたく/編曲:渋谷毅


     まあ、由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」は、小学生だった自分にとっても、歌詞のないル~とかア~の部分が "スキャット" だということを教えてくれた曲ではあるんで、そう言いたくなる気持ちもわかりますが、「スキャットの女王」と呼ばれていたのは別の方です。

     代表作のひとつは、このCMで使われていた楽曲です。


    「ネスカフェ・ゴールドブレンドCM」

     数々の文化人が「違いのわかる男」として登場するこのCMの最後の方で流れるこの曲!(ちなみに貼ってるのは山本寛斎さんです。)
     ♪ダバダ~~ダ、ダバダ~ のフレーズでお馴染み、通称 "ダバダ" と呼ばれる曲ですね。

     この曲を歌っていたのが、伊集加代(旧芸名は伊集加代子)さんというシンガーさんなのです。


     伊集加代さんは、フォー・シンガーズやシンガーズ・スリーといったコーラスグループで活動するとともに、大滝詠一さんや山下達郎さん、松任谷由実さんといった名だたるアーティストの楽曲にコーラスとして参加していたり、スキャットによる数多くのCMソングをを手掛けていることから、件の「スキャットの女王」という異名が付けられたそうです。

     名前を知ってる人は少ないかもしれませんが、私と同世代の方でしたら、間違いなく、一度ぐらいは伊集加代さんの歌声を聴いてるはずです。

     たとえば、皆が知ってる名作アニメ…


    「おしえて」1974

     *「アルプスの少女ハイジ」オープニングテーマ
     作詞:岸田衿子/作曲:渡辺岳夫/編曲:松山祐士
     歌:伊集加代子&ネリー・シュワルツ(ヨーデル)

     数少ない伊集加代さん歌唱のアニメソングです。
     ほんと少女のような綺麗な歌声なんですよね。


    「ルパン三世のテーマ'78」1978

     作・編曲:大野雄二

     タイミングよく入る ♪ ルパン ザ サァ~ド の部分が伊集加代さんです!
     ワンポイントなんですが、ルパンのテーマには欠かせない部分なんですよね。

     余談ですが、先日、不二子ちゃん役の増山江威子さんの訃報が報じられてましたが、これで、メインキャストの5人(山田康雄、小林清志、井上真樹夫、増山江威子、納谷悟朗)は、皆さん鬼籍に入ってしまいました。
     寂しい限りなんですが、楽しませてもらったキャストの皆さんには、あらためて感謝しかないのです。


     さて、続けて、伊集加代さんのスキャットが入ってる楽曲について__


    「野生の王国のテーマ」1963~

     作・編曲:宇野正寛
     歌:シンガーズ・スリー(フォー・シンガーズ)

     「野生の王国」好きだったんですよね~
     このテーマも印象的だったのですが、この時はグループとしての参加です。


    「大岡越前のテーマ」1970~

     作・編曲:山下毅雄

     作曲家:山下毅雄さんの傑作とも言われる「大岡越前のテーマ」です。
     後半、寂しげな口笛に、伊集加代さんのコーラスによる旋律が絡んでいくとこなんか、ほんとすごいですよね!
     実はこの曲、シーズンごとにいくつかのバージョンがあるんですが、個人的に一番好きなのはこのバイオリンから始まるバージョンなんです!


     そして、あの深夜番組のテーマ

    「11PMのテーマ」1965~

     作・編曲:三保敬太郎

     こちらは通称 "シャバダバシャバダバ" と呼ばれるあれです。(←通称つけんとダメなん?)
     番組が番組なんであれなんですが、今でも忘れられない印象的な曲ですよね。(いつもいつも見てたわけじゃないんですよ!)
     実は、番組が終了する時には、伊集加代さんご本人も出演されて "シャバダバシャバダバ" してくれたのを憶えています。


     ということで、伊集加代さんが参加された楽曲のほんの一部を紹介しましたが、これだけでも「スキャットの女王」と呼ばれる所以がうかがえると思うのです。

     最後に「ネスカフェ・ゴールドブレンド」のCMソング「めざめ」のフルバージョンを紹介しようと思います。
     その後、小野リサさんや石川さゆりさん、ドリカム等、様々なアーティストのバージョンも流れましたが、やはりオリジナルは越えてないと思うんですよね…
     伊集加代さんのスキャットの美しさを感じていただければと思います!


    「めざめ」1970

     作曲:八木正生




    (昭和の音楽 関係 note)


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    読書や音楽や映画等について気ままに書いてます。( プロフィールに投稿記事一覧を掲載しています。) 80年代を10代で過ごした世代なので、その頃の関係記事が多めになってます。

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