手書きの日報はそのままで、Excelへの「転記」だけをやめる方法
町工場の社長さんや工場長の方に向けて書いています。中小企業最適化ラボの吉川です。
普段は大手メーカーで、DX推進と生産計画の最適化を担当しております。それとは別に個人で、中小企業の業務の自動化をお手伝いしています。
中小の製造業のお客様とお話ししていると、こんな流れをよく伺います。現場の方が日報や検査記録を紙に書いて、翌日に事務の方がExcelへ打ち直す。月末にまとめて集計して、そこでやっと先月の不良や停止時間が分かる。
現場の帳票を紙やExcelで管理している製造業は、今でも7割ほどあるそうです。
お困りなのは、転記の手間そのものより、転記が終わるまで数字が見えないことではないでしょうか。不良が増えていても、気づくのが月末になってしまいます。
今回は、紙の日報もExcelの様式も変えずに、転記だけをやめるやり方をご紹介します。
紙はやめなくて大丈夫です
DXというと、タブレットに置き換えましょうという話になりがちです。ただ、現場ではなかなか定着しないことも多いです。
手袋をしたまま、油のついた手で入力しにくい
年配の方が新しい画面に慣れるまで時間がかかる
入力のやり方を変えると、現場への説明や教育が必要になる
紙に書くこと自体は、現場にとって一番早くて確実なやり方です。なので変えるのは、その後ろにある「紙からExcelへの打ち直し」の部分だけにします。
流れはこうなります
作業者か班長が、書き終えた日報をスマホで撮る
写真が社内の共有フォルダに入る
生成AIが写真を読み取り、日付・品番・良品数・不良数・停止時間などを項目ごとに抜き出す
事務の方が一覧を見て、怪しいところだけ確認・修正する
確認済みの分が、今お使いのExcelの最後の行に自動で追記される
翌朝には、集計シートに前日分が反映されている
ポイントは、今お使いのExcelファイルにそのまま行を足すことです。新しいシステムに乗り換えるわけではないので、集計表やグラフ、社内で回している資料もそのまま使えます。
AIに任せきりにはしません
AIの読み取りはかなり正確です。ただ、数字の読み間違いが1件でも集計に混ざると、現場の方は数字を信用しなくなってしまいます。
そこで、AIには読めなかった項目や自信のない項目を申告してもらい、その行だけを事務の方に確認していただくようにします。自信のある行は最初から確認済みにしておくので、事務の方のお仕事は「全部打ち直す」から「怪しい行だけ見る」に変わります。
読み間違いが出やすいのは、品番の「0」と「O」や、ライン名の略し方など、人でも迷うところです。品番の一覧を渡しておく、品番の欄だけ少し広げる、といった運用の工夫でかなり減らせます。
費用と期間の目安
私がお受けする場合の目安です。
無料ヒアリング(30分・オンライン):今の日報とExcelの形を伺って、できそうかどうかをお伝えします
業務診断:10,000円(効果の試算とレポート)
試作:55,000円〜(実際の日報1か月分で動くところまで。診断料は差し引きます)
本実装:55,000円〜
1つの帳票を本実装まで進めた場合で、合計約12万円が目安です。動かすための費用は、読み取る枚数に応じた従量課金になります。
日報以外にも使えます
同じやり方は、ほかの紙の書類にも使えます。
検査記録や点検表
FAXで届く注文書
建設現場の作業日報
介護記録(音声メモから下書きを作る)
紙のまま転記だけやめるやり方は、現場の方に新しいことを覚えていただかなくても始められるので、最初の一歩としては取り組みやすいと思います。
最後に
うちの日報でもできるのか、何から手を付けたらいいのか、30分の無料ヒアリングでお答えしています。無理な営業はしておりませんので、お気軽にご相談ください。自動化に向かない場合は、その場で正直にお伝えします。
製造業向けの事例と料金はこちらにまとめております。
https://saitekika-lab-lp.vercel.app/
社内で技術を担当されている方向けに、作り方(プログラム)はZennで公開しています。
https://zenn.dev/saitekika_lab/articles/a35da46033d573
中小企業最適化ラボ 吉川