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Photo bysakura818uuu

『舞いあがれ』に見るキャリア形成⑨

    朝の連続ドラマ『舞いあがれ』が最終回をむかえた。

    朝ドラはドラマなので、ストーリーを楽しむ。
    それと同時に、誰かの台詞にハッとさせられることも多い。

    朝の慌ただしい時間。
    出かける支度をしながら、朝ごはんを食べながら、耳だけはドラマに向いている。
    そんな時、誰かの台詞に力を与えられて出勤することが、よくある。

    ⭐︎

    逆境にありながら、それを創作につなげていった貴司くん、よかった。
    もちろん脚本家が書かれているのだけれど、随筆の文章が貴司くんらしく、端正で美しかった。

    深海の星を知らない魚のため 
    かささぎがこぼした流れ星

    ⭐︎

    浪速バードマン時代の刈谷先輩
    「今日のために俺たちは生きてきた」
    「全てをかけられたことを誇りに思う」
    「スワン号をお前に任してよかった」

    夢みたいな話と思っていたけれど、アビキルのモデルになったスカイドライブの新聞記事を読んで、空飛ぶクルマが夢ではないんだと知った。

    先輩の名前が、刈谷さんってところも(豊田さんではちょっとね)隠しネタだったのかな。

    ⭐︎

    おにいちゃんの
    「おやじ、夢かなったな」にもグッときた。

    夢のかない方はいろんな形があって、思い描いたとおりでなくても、自分がいなくなってからでも、かなうことがあるんだ。

    ⭐︎

    大河内教官は、本当にカッコよかった。
    「プロになれば君たちはまた苦しむかもしれない。
    だが答えはひとつではない。
    大切なのはこれからどう生きるかだ」

    どんな世界で生きている人にも通じる言葉だ。
    新しいキャリアを描いていくのに、こんな素晴らしいはなむけはない。

    ⭐︎

    大瀬崎灯台が見えたとき、
    梅津母「舞ちゃんと久留美ちゃんが、貴司を見つけてくれた場所やな」
    久留美ちゃん「貴司くんが、自分を見つけたとこです」

    本当にそうだよね。

    時々、自分を見失うことってある。
    どうしたいんだ自分。
    でも、こたえは何気ないところにあったりもするのだ。
    朝ドラはそのひとつでもあると思う。

    ⭐︎

    ばんばが幼い舞ちゃんに言った
    「バラモン凧ごた、どがん向かい風に負けんと、たくましく生きるとぞ」
    孫に、こんなこと言えるおばあちゃんになれたらいいなぁ。

    そして、「舞、向かい風に負けんかったねぇ」。
    おばあちゃんはいつも強くて優しい。

    ⭐︎

    そしてラストは岩倉舞さん
    「こちらカササギ、まもなく、ひとつ目の目的地に到着します」

    ひとつ目の目的地というのが、このドラマの締めくくりにふさわしいと思った。

    人のキャリアは、一つのゴールだけを目指すのではない。
    あっちに行ったり、こっちに行ったりする。

    私など、何の考えもなく生きてきてしまったように思う。
    もっと何かできたんじゃないかと。

    でも、人生何が役立つかはわからない。

    それは舞ちゃんや周りの人たちが教えてくれた。

    ⭐︎

    若いころ、博物館で4年半ほど働いたことがある。
    収蔵庫の整理を手伝っていると、標本カードに「Makino」とついた学名をよく見かけた。

    最初はマキノさんって誰?と思うような私だったが、それが何かで読んだことのある牧野富太郎だと知った時は、日本の植物は全部牧野富太郎が分類したのか!?と驚いた。

    そんな経験も、今の仕事に生きることがある。
    そして、人生に無駄なことはないのかもしれないなと思う。

    舞ちゃんロスから次へのステップ、行けるかな。
    新しい世界に進む時、いつも小さな戸惑いがついてくると感じる春だ。


    PS  柏木くん、見に来てくれて、変わってなくて嬉しかった。
    少し丸くなった雰囲気も、順調にいってるのを感じられて。


     
     
    働きながら書いてきたエッセイをまとめ、初めての単著『深煎りのモカを片手に』2025年夏上梓。 交流分析でNP高めなお母さん体質。 相手の心を受けとめる産業カウンセラー。

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