
過激な淑女【アマノ文筆クラブ】
アマノ文筆クラブさんのお題に参加させてもらいます!
1,370文字と長めなので、お時間ある時に読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします☆彡
お互いを「ハニー」「ダーリン」と呼び合うカップルがいました。
ある日、ハニーは「少し太ってきたから、ダイエットするわ!ダーリン楽しみにしててね!」と言い、1か月ほど不在になりました。
ハニーのいない夜を過ごすのはとても寂しかったけれど、ダーリンはハニーが帰ってくる1か月を待ちました。
そして、1か月がたち、帰ってきたハニー。
喜んで迎え入れたダーリンだが、バキバキに仕上がったハニーを見てちょっと怯んでしまいました。
「ダーリン、見て!!
見事なシックスパックやろ??
これで、どんな猛獣がダーリンを襲ってきても、ハニーが仕留めてあげれるからな!」
キラキラの笑顔でダーリンを見るハニー。
ダーリンはその変わらない笑顔と、ここまで仕上げた努力を考えると愛おしさが爆発して、おもわず1か月ぶりにハニーを優しく抱きしめます。
「……うん、ちょっと硬いね、ハニー。
前のモチモチハニーも大好きやったけど、俺のために(?)ここまでストイックに鍛え抜いたハニーも、愛おしいで……」
「……ダーリン……嬉しい!!」
ハニーはダーリンをギュッと抱きしめました。
それはまるで、アナコンダが人間に巻き付いたかのような強さだったので、ダーリンは思わず
「タ、タイム!! タイムやハニー!!
ギブ!
ギブアップーーー!!!」
と、口をパクパクさせながらハニーの筋肉質な上腕二頭筋を必死でパシパシ叩きました。
「きゃー!
ごめんなさい、ダーリン……。
仕留めるつもりはなかってんよ……?」
ヒューヒューと息を吐き出しながら、膝に手をついて床にへたり込むダーリン。
でも、その顔は涙目になりながらも、心底嬉しそうな大デレデレの笑顔です。
「はぁ……はぁ……、あかん、肋骨が2、3本持っていかれそうになったわ! でもな……ほんまに、ほんまに会いたかったで、ハニー。
1ヶ月、よう頑張ったなぁ。
きっと厳しいレッスンやってんやろ?
よう耐えて、こんなに引き締まって……めちゃくちゃカッコええし、キラキラした笑顔、相変わらず世界一綺麗やで!」
すると、ハニーは頬を赤らめて
「もう!!
ダーリンったら、ほめすぎやで!!」
とダーリンの背中を軽くポンポン(のつもり)で叩きました。
「ギャーッ!! 痛ったぁぁぁぁーーーーっ!!!」
ダーリンは前屈みになって背中を押さえます。
「ハニー!!
今の『軽いポンポン』の威力、完全にプロレスラーのバチバチの張り手やで!!
背中にハニーの手形がくっきり真っ赤に浮き出てるんちゃうか!?
めちゃくちゃ痛い&熱い!!!」
「キャー!!
ほんまにごめんやで……ダーリン……
わぁ、ほんまや。
ダーリン、背中、真っ赤やで!」
背中をさすりながら、おずおずと立ち上がってハニーの顔を覗き込むダーリン。
痛みで顔を引きつらせつつも、デレデレの笑顔は隠しきれません。
「そのバキバキの背筋と上腕二頭筋から繰り出される手加減、俺の脆弱な身体には刺激が強すぎるで!!
ほんまに筋トレの成果がすごすぎて、愛の表現がいちいち物理攻撃になってるけど……これも愛の印ってやつやな……」
頬を赤らめて、嬉しそうにハニーを見つめるダーリンの姿を見て
「ダーリン……愛している!!」
ハニーは、またもやダーリンをギュッと抱きしめます。
「ガハッ……!」
2回目のハグで、ダーリンの意識は遠くへ飛んでしまうのでした。
おしまい。