
板前割烹「たけし家」で常連気分。呑んで食べたら、江戸まで辿り着いた件 ー 旅の栞 みなかみ紀行編 ー
群馬旅 最終夜
高崎を拠点に、なぐツー版「みなかみ紀行」を数回に分けて、お届けしてきました。フィナーレを飾るのは、常連が集う人気店「たけし家」です。

じつは
奇跡が起きたんです。
やはりオイラは、もってます。
へへへ
◇◇
旅先で、美味しい料理に巡り合うと、旅がピリッと締まる。旅が良きものになるのだ。だがしかし、地元相手の人気店は、平日営業が中心。長期連休ともなれば、お休み必至なのだ。この「たけし家」のホームページを見ても、「日曜祝日 休み」と記載されていた。
ダメもとで、電話をしてみる。
(チャレンジするのが、なぐツー)
すると
なんと、営業していた!

聞けば
「連休明けに、旅行を計画しているんです。」
と、ご主人
「長期間お店を休むのって、罪悪感があって、
本日営業することにしたんです。」
予約必須の人気店を、まさかの貸切状態。
奇跡は、起きるんです。
▼ 手始め
うぇーい!
手始めのビール。

見よ、このきめ細かい泡と、グラスからの盛り上がり。これが職人技、美味いに決まっている。
みんな用意はいいか、飯テロ行くよ!
▼ そら豆
他の客がいないカウンター席。妻と私でふたり占め。
店主と会話しながら食を進める。常連気分だ。
料理をする店主の、流れるような所作を見ながら、ぐびぐび。

そら豆ひとつにも、ひと手間。皮の先端が、ちょんちょんと剥かれている。このひと手間が、一流の証。ホクホクそら豆の旨味と、優しい塩味が、口に広がる。
ビールが進む。
▼ なめろう
続いてトントントンと、リズミカルな音が聞こえだした。
「はい、どうぞ」
カウンター越しに料理が届く。

少し粗目に刻んだ一品。生姜が効いていて、さっぱり上品な味。
今回、利用している「ホテルグランビュー高崎」は、たけし家のすぐ横にある。宿の近くに、美味しい店があるってありがたいよね。
「隣に泊まっているんです。」
と、お話すると、
「お隣は、もともと有名な料亭だったんです。」
「その料亭のオーナーの自宅が、ココだったんです。」
と、プチ情報を教えていただいた。
▼ ぽんしゅ
ここで、ビールから日本酒へチェンジ。
地元を味わうのが、なぐツー。3種とも群馬のお酒。

インプレッション行くよ。
まずは、右端の「流輝」
果実感のあるジューシーな甘味を感じる。上品な銘柄。
真ん中の大盃は、旨みのあるお米の味わい。
そして、左の浅間山は、ドライな辛口。
銘柄ごとに特徴があり、合わせる料理が違う。この3種類を揃えている意味がよくわかった。
まずは、流輝に、あわせる料理は、
▼ アスパラ肉巻き
妻は、アスパラに目がない。
ふわりと山椒が香る。少し濃いめの甘辛味で、お酒が進むやつです。ぐびぐびいっちゃいます。笑
上品な流輝さん、濃い味のパンチに負けるかと思いきや、しっかりと受け止め、さらに受け流します。例えるなら、可愛い顔して、実は合気道やってます。みたいな、酒。

そういえば、後日調べてみると、
ホテルの場所にあった料亭は「宇喜代」といって、高崎の花柳界を代表する店。政財界の方々も利用する名料亭であった。
そのオーナーの住居だった場所で営まれるこの店。店の品の良さは、そんな歴史も影響しているのかもしれない。
▼ こしあぶら
群馬は、山菜王国でもあった。
訪れる前は、群馬はパスタなどの粉もん、若者ガッツリ系イメージがあった。ところが、訪れてみると、山菜遭遇率が非常に高く、我々のような中年夫婦にとってうれしい誤算であった。

こしあぶらは、
山菜の女王と呼ばれている
華奢な見た目、爽やかで苦味のある味わいが特徴。
上品な見た目が女性らしい、そして意外な苦味も女性らしい。笑
(イタ! 妻につねられる)
そうそう、さらに調べてみると「宇喜代」には、「竹久夢二」も出入りしていたらしい。宇喜代で浮名を流したようですね。笑
▼ ヤブレガサ
「他の土地では、なんて呼ぶんだろうね。
我々は、ヤブレガサって呼んでるけど
シドケ?モミジガサ?かな?」
と、ご主人とおかみの会話も楽しい。

おかみが採ってきた一品
特に茎の部分が美味い。苦味は独特だがクセになる逸品でした。
しかもサービス
明日からお休みするからかな?
一見の我々に対して、常連のように接していただき、嬉しい限りです。リラックスすると、料理もさらに美味しく感じるよね。
▼ えびしんじょ
「店の看板商品なんです。
ぜひ食べてください。」

もちろんです。
薄皮サクっ、ふわふわ
アツっ!
やさしい塩加減で、エビの旨さをずどんと味わえる
うまーーい
ハフハフ
実は、料亭宇喜代の歴史を遡ると、近くの高崎宿の旅籠に辿り着く。江戸時代から綿々と続く流れがある。旅籠から料亭へ、かつて主人が暮らした場所。今は、板前割烹「たけし家」がある。
歴史のミルフィーユ状態が
たけし家の味わいに、深みを与えているのかもしれない。
◇◇
群馬旅、副題にした「みなかみ紀行」
ご存知、若山牧水の名著ですよね。
若山牧水は、「みなかみオタク」
水源に辿り着くと、踊りたくなる。と本著にもあった。
自分もこの気持ちすごくわかる。
何かの源に辿り着くって面白いよね。
ということで、群馬旅どうでしたか?
関東圏に近く、地味な存在(コラ!)ですが、掘ればたくさん出てきます。行ってみたい場所だらけの群馬でした。
それでは、また次回からは
別の旅先でお会いしましょう。
なぐツーは、どこに現れるんでしょうね。
それでは、次回作も、おったのしみにー!
(おしまい)