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【プチ自己紹介】料理とビジネスの境目は、プライベートと仕事時間のグラデーションだった件

    リモートワーカーのハシリと、自分で決めていく働き方が心地よくて、1999年から27年、この生活をしています。WEB制作をしている甲田和美です。

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    WEB制作への扉を開けたら
    自由が待っていた

    WEB制作の最初の一歩は、たった一枚のバナー作りからでした。「イラレが使えるなら、手伝ってくれない?」と声をかけてくれたのは、エンジニアの友人。その友人が所属していたのは、大手マッチングサイトのWEB集客代行をメインにしている小さな制作会社。プロデューサーとエンジニアとプログラマーの3人で運営していて、クライアントさんのサービスや案件をWEB上で形にしていく、そんな会社でした。

    当時の私は、小さな求人広告代理店でデザイナーをしていました。ルーティン作業が多く、時間も不規則で、夜は終電ギリギリ。帰宅すれば寝るだけの生活に、次第に疲れと飽きが重なっていくのを感じていました。これでいいのかな、この先もずっとこのペースなのかな。そんな思いを抱えながらも、日々の業務に追われ、考える余裕すらない日々。だからこそ、「イラレが使えるなら、バナーだけでもお願いしたい」と言われたとき、その言葉が新しい扉を開けてくれたように感じたのです。

    ***

    データで成果が見えた、
    はじめての喜び

    その会社で最初に手がけたバナーは、しっかりとABテストを行い、どのデザインがより成果につながるのか、データを取りながら改善を重ねました。自分が作ったバナーが数字で結果を出したときの嬉しさは、今でもよく覚えています。それまでの環境では、デザイナーとしての仕事は制作までで、成果の世界は営業の人たちのものでした。だから、成果が目に見える形で返ってくる感覚がとても新鮮で、WEBマーケティングの面白さを知った最初の瞬間だったと思います。

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    リモートワーカーの走り
    だったあの頃

    そのWEB制作会社の人たちは皆、自宅にも制作環境を持っていて、早めに会社を出て、夕飯を済ませたら家で作業を続ける。無理なく、効率よく、それぞれのペースで仕事を進めていました。その働き方がとても自然で、「なるほど、それはイイな」と素直に思ったのを覚えています。自分もそのスタイルを真似して、少しずつ家で仕事ができる環境を整えていきました。コロナ禍のずっとずっと前、あの頃はまだ「リモートワーク」なんて言葉も全く耳にしない時代。それでも、今振り返ると、あれが自分にとってのリモートワーカーの走りだったのだと思います。

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    息をするように働く暮らしが
    心地よかった

    家での作業環境を整えていくうちに、暮らし方そのものが変わっていきました。データのバックアップを取りながら洗濯物を干し、休憩時間に晩ごはんの下ごしらえをする。夕飯を終えてお風呂に入ったら、寝るまでの間にまた作業を進める。当たり前のように、息をするように、仕事が暮らしに溶け込んでいったのです。

    「自宅で作業をすると気が散る」「集中できない」「スケジュール管理が出来ない」と、いう話もよく聞きますが私には合っていました。

    仕事が早く終わったらご褒美もあります。平日の午前中、空いている映画館で映画を観ることができる。人混みが苦手だから、盆暮れ正月やゴールデンウィークは仕事をして、その分、静かな季節に余暇を楽しめる。誰かが決めたカレンダーに合わせるのではなく、自分のリズムで暮らせる。それが何より心地よかったのです。

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    仕事と料理、
    その間で生まれたもの

    仕事と暮らしの境界線が自然に溶け合うようになったこのスタイルが、もしかすると今の「仕事と料理をつなげて発想する」という自分の在り方の土台を作ったのかもしれません。暮らしの中に仕事があり、仕事の中に暮らしがある。料理もまた、そうした中で自然と生まれるもの。アイデアや視点が仕事と食の間を行き来するのは、きっとこの働き方があったからだと、今なら思えます。

    何が正しい働き方なのか、どんな暮らしが理想なのか、その答えはひとつではありません。ただ、自分にとって心地よく、続けられるリズムを探し、選び、整えていくこと。それが、あの頃の自分が試行錯誤の中で手に入れた大切な感覚でした。イラレが使えるだけで手伝ったあのバナー作りが、気づけば今の働き方の原点になっている。そんなことを、ふと思い出しています。

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