
型枠大工のビジネスモデルは、どういうものなのか?
型枠大工はどうやって稼いでいるのか
新品のベニヤだけで仕事をしていたら、型枠大工は儲かりません
いきなり何の話かと思いますよね
でもこれ、型枠工事というビジネスの、ど真ん中の話なんです
型枠は、コンクリートを流し込むための型
ベニヤという板と、桟木という細い木材で組みます
コンクリートが固まったら、ばらす
ばらしたベニヤは、捨てません
次の現場で、また使う
その次の現場でも、また使う
2回、3回、4回
多いときは、10回以上
これを転用と言います
1枚のベニヤが、何棟もの建物をつくっていく
ちょっと面白くないですか
じゃあ、なんで転用が大事なのか
お金の流れから話します
仕事は、お付き合いのある元請さんからの見積もり依頼で始まります
見積もりを出して、値段が決まって、注文書が来て、契約
見積書には、いろんな費用が並びます
職人の手間である人工
ベニヤや桟木の木材費
セパの鋼材費
面木や目地棒、釘といった消耗品費
損料、運搬費、安全管理費、一般管理費、法定福利費
ここで面白いのが、使い捨てのものと、使い回すものがあること
釘や面木、目地棒は、一回使ったら終わり
消耗品です
でもベニヤと桟木は、使い回せる
新品のベニヤを買って、一回で捨てたら
材料代は、そのまま出ていくだけ
でも10回使えたら
同じ1枚が、10現場ぶん働いてくれる
使えば使うほど、材料代が浮いていく
ここに、型枠工事の利益の芯があります
だから、同じ値段で請けた現場でも
儲かる現場と、儲からない現場が生まれるんです
分かれ目のひとつは、倉庫に何があるか
あとで仕上げが入って、表面が隠れる壁
ここは、使い古しのベニヤで十分
わたしたちはフルベニヤと呼んでいます
しかも、こういう場所ではパネルが使える
パネルというのは、ベニヤと桟木を組んで、幅600で作った型枠のこと
600で作ったものは、ほとんどの型枠業者が全部ストックしています
幅900の大判もあるんですが、こっちはあまり出番がない
なので、小バラシしてしまいます
たとえば壁なら
600、600、600、600、そして端に補助
こんなふうに、パネルを並べて、足りない端だけ補助で埋めていく
このとき全部フルの材料で組めたら
材料費は、ほぼほぼかからない
これが、一番おいしい形です
でも、たまたまそのとき倉庫に新品しかなかったら
新品を使うしかない
同じ壁なのに、儲けが減る
これが、地味に効いてくるんです
もうひとつの分かれ目は、建物の形
角が多い現場
出隅、入隅がたくさんあって、カクカクしている建物
角がひとつ増えるたびに、そこに補助がひとつできる
補助は、その場に合わせて作るしかない
角が多ければ多いほど、補助を作る手間が増える
手間が増えれば、人工がかさむ
儲けは削られていきます
逆に、一番儲かるのは
まっすぐな壁が、ずっと続いている現場
パネルを並べるだけで済む
しかもそれを、次でも転用できるなら
もう言うことなし
ちなみに、ここは意外と知られていないんですけど
型枠をばらすのは、わたしたち型枠大工じゃないんです
型枠解体屋さんという、ばらし専門の会社があります
ばらしは、その解体屋さんにお願いしている
で、この解体屋さんにも、いろいろあって
ベニヤをバキバキに割りながらばらす会社もあれば
ものすごく丁寧に、きれいにばらしてくれる会社もある
当然、重宝するのは後者です
きれいに返ってくれば、次の現場でもまた使えるので
ただ、丁寧な分だけ手間がかかるので、お願いする金額は上がります
それでも、きれいに返してくれる会社がありがたい
組むわたしたちと、ばらす解体屋さん
その間を、ベニヤが行ったり来たりしている
じゃあ、そのベニヤは最後どうなるのか
何度も使って、表面のコート面がボロボロになって
「もう使えないな」となったら
バイオマス燃料の工場に持っていきます
木だけを詰めて、産廃の形にして運ぶ
1回で、4トン車いっぱい
普通、産廃はお金を払って引き取ってもらうものです
でも、これは処分費がかからない
それどころか、ちょびっとお金が返ってくる
せいぜい数百円ですけどね
将来はこの金額がもっと増えていくんじゃないか、とも言われていますが
ここ数年は、まったく変わっていません
新品で届いて
何棟もの建物の型になって
最後は燃料になる
これが、ベニヤ1枚の一生です
型枠大工の稼ぎ方を一言で言うなら
木材を、大切に使うこと
技術で組んで
上手に使い分けて
ていねいにばらしてもらって
また使う
その繰り返しが、そのまま会社の利益になっていくんです
かたやん:今週の記事、読んだか。型枠大工がどうやって稼いでるかって話だ。
べに子:読んだとよ。最後、ベニヤが燃料になるところでびっくりしたばい。
あみ:わたし、転用は知ってました。同じ型枠の材料を、何回も回して使うことですよね。
かたやん:そこは合ってる。
あみ:でも、ちょっと意外でした。儲かる現場って、フルベニヤを使える現場なんですよね。やっぱり新品の、一番いいベニヤをフルで使うから、仕上がりもよくて単価も上がるんだなって。フルコースのフルで。
かたやん:……フルの使い方が違う(笑)
あみ:え、違うんですか。
べに子:あみちゃん、フルベニヤは逆たい。何回も使って古くなったベニヤのことやけん。新品は材料代がかかるけど、使い古しなら材料代がほとんどかからんと。あとで仕上げが入って隠れる壁なら、フルで十分なんよ。
あみ:古いほうだったんですね……。フルコースじゃなかった。
べに子:しかもフルで組んだパネルを並べるだけの壁なら、材料費はほぼほぼかからんとよ。パネルは、ベニヤと桟木を組んで幅600で作った型枠のことたい。
かたやん:逆に角の多い建物は、角ごとに補助を作らないといけない。パネルで埋まらないところを、その場に合わせて作る部分だな。手間が増える分、人工がかさむ。
あみ:じゃあ、まっすぐな壁がずっと続く現場が一番うれしいんですね。
べに子:そういうこと。ちなみに幅900の大判は出番が少ないけん、小バラシしてしまうと。組んであるのをばらして、また使える材料に戻すことたい。
あみ:ばらすのは解体屋さんっていう別の会社なのも、知らなかったです。
かたやん:丁寧にばらしてくれる会社ほど、お願いする金額は上がる。それでも、次も使えるベニヤが返ってくるほうがありがたい、という話だ。
べに子:実際の現場の様子は、YouTubeで見られるとよ。
https://www.youtube.com/@kensetu
あみ:パネルが並んでる現場、インスタでも見てみたいです。
https://www.instagram.com/mamitsuka_const/
かたやん:名古屋を中心に型枠工事をやってる会社だ。会社のことは公式サイトで。
https://www.mamituka.co.jp/
べに子:型枠のこと、もっと知りたい人はまみナビに聞いてみて。
https://notebooklm.google.com/notebook/dae0f71d-e472-431f-9cd2-a28f0d9b8251
あみ:型枠大工のお仕事が気になった方は、LINEから気軽にどうぞ。
https://lin.ee/PHgidlL
かたやん:産廃は普通、金を払って引き取ってもらうものだ。それが逆に少し戻ってくる。地味だが、悪くない。
あみ:新品で届いて、何棟もの建物の型になって、最後は燃料になる。……以上、ベニヤ1枚の一生を追いかけてきました。株式会社馬見塚建設です。
べに子:ここNOTEですけん!
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https://studio.youtube.com/video/q2JHoIea2Gk/edit
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