
『この国に、遅い春を』ちゃんと文芸部|第3回「会話だけ」
ちゃんと文芸部|第3回「会話だけ」
【お題への感謝】 hell_homeさん、今回も熱くなれる素敵なお題をありがとうございます! 「会話だけ」という限られたルールだからこそ描ける空気感や感情の動きを噛み締めながら作成させていただきました。今回も楽しく参加させていただきます。
『この国に、遅い春を』
「皆さん、聞こえますか。 ……もう、誰かの顔色を窺い、諦めの中で下を向くのは終わりにしましょう」
「長い間、この国は冷たい冬の中にありました。 上がらない給料、増え続ける生活負担、挑戦することすら躊躇わせる将来不安。 実質賃金が十年以上ほとんど伸びず、子育てや教育の費用が重くのしかかり、 『仕方がない』の一言で切り捨てられてきた現場の悲鳴が、この国を凍りつかせてきたのです。 未来を諦めかけた夜が、私たちにどれほどあったでしょうか」
「ですが、私はここに誓います。 人々の『声』や『想い』が踏みにじられる時代は、今日ここで終わりにします」
「私に言葉を託してくれた人たちがいます。 どれほど傷ついても、絶望の淵でこの国の希望を信じ、声を上げ続けてくれた人たちがいます。 彼らの想いが、私の背中を押してくれました」
「厳しい冬の時代を耐え抜いてきた冬薔薇が、 今、ついに暖かな春の訪れを告げています」
「働く皆さん── 毎日を必死に支えてくれているあなたの努力が、報われる春を迎えましょう」
「若者の皆さん── 未来を諦めかけたその声が、必ずこの国に春を呼びます」
「子育て世代の皆さん── 子どもを守りながら必死に生きるあなたの背中を、軽くする春を一緒に作りましょう」
「現場で踏ん張る皆さん── あなたの声こそが、この国の春を呼び戻します」
「そして── この国を長い年月支えてきてくれた皆さん。 あなたの歩みがあったからこそ、私たちは春を迎えられるのです」
「この国に必要なのは、過去をただ懐かしむことではありません。 かつての輝きを取り戻すだけでなく、 新しい時代の輝きを創り出すことです。
子どもたちが未来を怖がらずに笑える春、 挑戦が罰ではなく応援される春、 働く人が胸を張って暮らせる春── その春を、私たち自身の手で咲かせるのです」
「世界の厳しい荒波が押し寄せようとも、私は絶対に逃げません。 皆さんの声を胸に抱き、 私はどんな嵐の中でも凛と咲き誇る薔薇となり、この国の未来を切り拓きます」
「どうか、今日この瞬間から、あなたの声を託してください。 あなたの想いを、あなたの願いを、あなたの春を、私に預けてください」
「立ち上がりましょう。 この国を変えるのは、一部の権力者でも他人任せの政治でもない。 この国を愛する、私たち自身の強く気高き『誇り』と『意志』です」
「共に、この日本に暖かな春を咲かせましょう。 冬薔薇が耐え抜いた季節の先に── 今度は、私たち自身の手で春薔薇を咲かせるのです」
「……泣いてる。あの人、本気なのかな?」
「今見せてる涙が作りものなら、それはそれで能力あるって事だし、本気ならそれはそれでいいんじゃない?」
「どっちに転んでも私たちは良い訳か……」
「そうそう、だから俺は応援してもいいかなって思ってる」
「私も、応援しよっと……」