
「作れそう」と思ってから、作るものを減らし続けた|おはようカノジョ #264
はじめに
「おはようカノジョ」は、AIイラストの彼女が毎朝7:30にいってらっしゃいを言ってくれるXアカウント。生成AIを使った個人開発の開発日記を毎日書いている。
今回は、noteのフォロー関係を見比べるツール「フォロミル」の話。
フォロミル自体は、だいぶ前に作っていた。
ミナトさんのメンバーシップDiscordでは、その頃からURLも共有していた。だから、完全に眠っていたわけじゃない。小さな範囲では、先に使ってもらっていた。
ただ、noteの記事としてちゃんと紹介したことはなかった。
以前、作ったものを「赤ちゃん」に例えた記事を書いた。今育てるもの、仕込むもの、寝かせるもの。全部を同じ速度で育てようとするから全部が中途半端になる、という話。フォロミルは、そのあとに生まれた赤ちゃん。
今回、あらためて外向けにも紹介することにした。
「これ、作れそう」と思った
きっかけは、ミナトさんのメンバーシップDiscordで出た何気ない話だった。
普段からAIイラストやnote、制作の話が飛び交っている場所で、フォロー/フォロワー管理の話になった。
noteのフォローやフォロワーが増えてくると、「この人とは今どういう状態だっけ?」を確認するだけでも、だんだん手間がかかる。相手を探して、プロフィールを開いて、関係を確認する。人数が少ないうちは気にならなくても、数百人になれば話は変わる。
その会話を見て、思った。
これ、一覧で見比べられたら楽なんじゃないか。
フォロー一覧を取る。フォロワー一覧を取る。二つを比較する。
ここだけ見れば、かなり単純だった。
だから最初は「作れそう」と思った。
でも、そこでそのまま実装には入らなかった。
同じ困りごとじゃなかった
同じ会話の中で、別の困りごとも出ていた。
どちらも一見すると「フォロー/フォロワーまわりが使いにくい」という同じ話に見える。でも、少し分けてみると違った。
一方は、今のフォロー関係を確認しやすくしたい。
もう一方は、以前つながりのあった人を、あとから探しやすくしたい。
似ているようで、必要なものが違う。今の関係を見るのか。過去のつながりを探すのか。
ここを一つにまとめると、最初から機能が増えていく。
だから今回は、前者だけを見ることにした。今のフォローとフォロワーを見比べて、関係を確認しやすくする。まず、そこだけ。
一度、作るものを減らした。
その結果、今こうなっている
できたのが「フォロミル」。サブコピーは「noteのフォロー関係を、見比べる。」

フォローとフォロワーを取得して、相互フォロー・フォロワーのみ・フォロー中のみ・前回から変化した人・判定不能を見られる。表示名やnote IDで検索して、そのまま相手のプロフィールを開くこともできる。
僕のアカウントで取得したときは、相互フォロー355人、フォロワーのみ255人、フォロー中のみ50人だった(2026年8月28日時点)。
アプリの中でフォロー操作まで完結させるのではなく、必要な相手のnoteプロフィールを開いて、自分で確認する形にしている。
まだ最初のバージョン。今回ようやく外向けに紹介するけれど、育てるのはここから。
ただし、1,000人を超えると全員は見えない
ここは、使う前に知っておいてほしい。
noteから取得できるフォロー/フォロワーの一覧は、実測では直近の1,000人までだった。たとえばフォロワーが1,128人いても、確認できるのはそのうちの1,000人。人数そのものは分かっても、全員分を一覧で見られるわけではない。
だからフォロミルでは、「見えない」を「フォローを外された」とは扱わない。
見えていないものを、見えたことにはしない。
フォロミルは誰でも使える
フォロミルは、メンバーシップ限定ツールではない。誰でも使える。
フォロー/フォロワーが1,000人以下なら、全件を見比べられる。1,000人を超えている場合は、取得できた範囲だけを見るツールとして使ってほしい。
ここまでが、フォロミルそのものの話。
せっかくなので、ここからは完成画面には出てこない、作る途中で考えが動いたところも残しておく。
「一覧を取れば終わり」ではなかった
最初はこう思っていた。
フォロー一覧を取る。フォロワー一覧を取る。同じnote IDが両方にいれば相互フォロー。片方にしかいなければ、その状態を出す。
それで終わると思っていた。
でも、調べ始めるとそう簡単ではなかった。
さっき書いた1,000人の上限。問題だったのは、上限そのものより、その先だった。
「前回いたのに今回いない」をどう扱うか
前回の取得結果と今回の結果を比べれば、変化は見える。これは便利。
でも、それが関係の変化とは限らない。
ただ今回の1,000人に入らなかっただけかもしれない。通信途中で取得に失敗した可能性もある。取得している最中に、フォロー数そのものが変わることだってある。
この時点で、「差分を出す」という単純な機能が、「どこまでなら断定していいか」という話に変わった。
だから、「フォロー解除された」ではなく「今回の一覧では確認できない」という状態を持たせることにした。
ここは機能追加ではなく、断定を減らすための設計。
待ち時間も仕様だった
もう一つ、実際に動かしてから気づいたことがある。
取得には、思ったより時間がかかる。フォロー/フォロワーが数百人いると、1回の通信では終わらない。何ページにも分けて取得する必要がある。僕の規模でも、取得完了まで数十秒かかる。
最初は「ボタンを押したら終わるまで待てばいい」くらいに考えていた。
でも、数十秒ずっと画面が変わらなかったら、普通に不安になる。止まっているのか。動いているのか。分からない。
だから、途中を見せることにした。

今は「フォロワーを取得中 280 / 610」のように、どこまで進んでいるかを表示している。キャンセルもできる。
速くできないなら、少なくとも、待っている理由は見えるようにする。
ここも、最初の仕様にはなかった。実際に触ってから増えた判断だった。
途中で失敗した300人を「今回の結果」にしない
取得中に失敗した場合も考えた。
たとえば600人いるフォロワーを取得していて、300人まで取ったところで通信エラーになったとする。その300人を今回の結果として保存したらどうなるか。
残り300人は、前回はいたのに今回はいない、になる。実際には取得できなかっただけなのに。大量に関係が変わったように見えてしまう。
だから、最後まで正常に取得できた結果だけを、次回比較の基準にすることにした。途中で止まった結果は、前回の正常データを上書きしない。
利用者から見れば、たぶん地味な仕様。
でも、ここを雑にすると、一覧は簡単に嘘をつく。
AIに要件を書かせたら、勝手に増えた
設計を整理したあと、実装指示書を作ることにした。そこで僕は、AIに要件をまとめてもらった。
すると、「実装しないもの」として、頼んでもいない機能が大量に並んだ。実際に会話で出ていたのは4つだけだったのに、18項目に膨らんでいた。
いや、そこまで誰も言ってない。
スコープを守るための文章が、逆に存在しない要件を増やしていた。
これはそのまま使えなかった。だから削った。必要だったのは、今回やること、実装に必要な制約、完了条件だけ。
やらないことを、思いつく限り書けばいいわけじゃない。
要件を明確にすることと、可能性を片っ端から文章にすることは違う。今回、一番分かりやすく「それ違う」となったところだった。
「フォロー管理ツール」から「フォロミル」になった
仮の名前は、ずっと「フォロー管理ツール」だった。
でも、作っているものを見直すと、「管理」というより、二つの一覧を見比べる道具だった。
そこで名前を考えて、フォロミルにした。フォローを見る。そのまま。
サブコピーも「noteのフォロー関係を、見比べる。」にした。
名前を決めたあと、アイコンも作った。二つの丸が重なる形。フォローとフォロワー。その重なったところを見る。
機能、名前、アイコンが、ようやく同じことを言うようになった。
振り返って残ったこと
最初に思ったのは「これ、作れそう」だった。
でも、実際にやったことを振り返ると、作る前に止まった回数の方が多い。
同じ困りごとに見えたものを分けた。一度、作るものを減らした。取得できる人数の上限を見て、断定できる範囲を狭めた。待ち時間を見て、途中経過を見せるようにした。途中失敗を見て、正式データにする条件を決めた。AIが増やした要件を削った。
そのあとで、やっと名前がついた。
今回、増えたのは機能より判断のほう。
作ったあと、Discordの中では先に使ってもらっていた。でも、広く紹介するところまでは進めていなかった。
作ること。小さく使ってもらうこと。外へ出すこと。
その3つは、同じじゃなかった。
何ができるかより、どこまでなら正しく言えるか。
そして、作ることと、公開することは同じじゃない。
今回振り返って、残しておきたいのはこの二つ。
おわりに
フォロミルを紹介するなら、完成画面だけでもよかった。
でも、それだけを見たら、たぶんここまでは分からない。だから今回は、その手前も一緒に残しておいた。
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まひるの一言

……減らして、減らして、それで名前がついたんだねえ。
……最後に、庭だけ置いてく。
イラスト参考
▼スイちゃん:上品で清楚なメイド服記事
▼観測室 OBSERVATORY(Codex Sites を元に作ったサイト)はこちら👇

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