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詩)薪能(たきぎのう ルビ付き)


    吹く風のふくかぜの先さきにあるものは
    揺れる炎ゆれるほのおの息遣いいきづかい
    見えない吐息の息遣いみえないといきのいきづかい
    血に透く青の息遣いちにうくあおのいきづかい


        血に透く青の細い指ちにうくあおのほそいゆび
        女の 最期の死顔のおなごのさいごのしにかおを
        炎に映える 青白さほのおにばえるあおじろさ
        紅のべにの ひとつも書き加えひとつもかきくわえ


            紅のべにの ひとつの それさえも
            黒髪くろがみの色いろも 失せてゆくうせてゆく
            赤々と浮かぶうかぶ 月の下つきのした 
            いつか骸いつかむくろとなり果ててはてて


     いつか骸いつかむくろとなり果ててはてて
     吹く風の先にあるものはふくかぜのさきにあるものは
     揺れる炎の息遣いゆれるほのおのいきづかい
     情念の舞じょうねんのまい 薪能たきぎのう




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    第1詩集「声をあげずに泣く人よ」2022年6月第2「もぎ取られた言葉」2023年10月コールサック社より刊行 2025年4月「87歳のかわいい探偵は88歳になりました」をしろねこ社より刊行 https://x.gd/ft8m9 「詩集の店」店主

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