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Photo bytakoyakiyuchan

今日見つけた本&読みたい本#9 本日は永井荷風と「編集の巨人」と哲学ミステリの話、そして短歌にまみれています。

    こんにちは! 生きづらい社会の中で、心がスッとラクになる「言葉のお守り」をお届けするつくだ@書籍編集×作家です。今日も積ん読人生を歩みつつ、パソコンに向かって短歌を書いてます。

    前回から2週間ほどあいてしまいましたが、それだけ空くと面白い本もかなり積み上がってくるもので、さんざん迷った結果、3冊をご紹介したいと思います。


    いま読みたい本

    まず一冊目はこちら!

    断腸亭日乗とは、作歌永井荷風が長年にわたってつけていた日記の名前です。読もう読もうと思っていたのですが、仲俣さんのこのポストを見て、読みたい気持ちがダム決壊しました。

    断腸亭日乗の二巻はすこぶる面白い。ちょうど円本(文学全集)や岩波文庫の創刊、芥川の死などが重なる昭和改元前後の話で、出版史にとっても大事な時期。荷風は版元の人間を「出版商人」と呼び、改造社の山本実彦のことなどはボロクソに言っている。このあたりの本とカネにまつわる話は、いまこそ生々… https://t.co/R13dcDyJ5N

    — 仲俣暁生【『ポスト・ムラカミの日本文学』発売中】 (@solar1964) October 16, 2024

    版元とは出版社のことです。仲俣さんのポストによれば、荷風は彼らを「出版商人」と呼び、円本を考え出した山本実彦に至っては、日記でボロクソに書いているそうです。何がそんなに荷風を怒らせたのでしょう。それが非常に興味深く読んでみたいと思いました。

    そしてもう一冊はこちら。

    名編集者であり編集の巨人である松岡正剛さんの特集号です。松岡さんは本年8月に肺炎で逝去されました。本号は松岡さんの偉業を振り返る特集号といえるでしょう。

    目次を引用(長くてすみません!)しますが、とにかく寄稿者が豪華です。これをもってしても松岡さんが学問と創作の世界において、多大なる影響を与えていたことがわかります。

    目次*
    ❖採録
    本の自叙伝――第一景より / 松岡正剛
    ❖詩
    虹――松岡正剛に / 高橋睦郎
    ❖松岡正剛という場所
    松岡正剛・編集の現場 / 田中優子
    単独者松岡正剛を反復すること / 大澤真幸
    来るべき松岡正剛学のために / 田母神顯二郎
    ❖対談
    雑に、密かに――編集工学のアルファとオメガ / 荒俣宏 高山宏
    ❖対談付録
    書物の食卓 / 松岡正剛
    ❖オマージュ
    言葉をコトバに引き上げよう / 田中泯
    セイゴオさん、つぎに会いに行くときは / 森村泰昌
    言葉にならないことを自覚するために言葉を尽くす、思考して「言語道断」――松岡正剛への拝復 / 川崎和男
    おもかげ 想い / 本條秀太郎
    Photosynthesis / 井上鑑
    ❖「別日本」に向かって
    「芸の人」松岡正剛 / 安田登
    「別」なる日本、「別」なる仏教――近江 ARS と松岡正剛の方法 / 末木文美士
    曼陀羅とプラネタリウム / 恩田侑布子
    ❖座談会
    工作舎の編集幼年期 / 十川治江 田辺澄江 米澤敬
    ❖対談再録
    ❖メモワール
    松岡セイゴオ先生の世界 / 高橋秀元
    「明るい幼稚園」 / 山崎春美
    松濤ハウスの思い出 / 山尾悠子
    松岡正剛が託した〝あやとり〟 / 能勢伊勢雄
    ❖エディティング/エンジニアリング
    松岡正剛とオブジェ、メディア、テクノロジー――マクルーハン、フルッサー、そして松岡正剛へ / 武邑光裕
    編集工学は複雑系に何をもたらすか? / 津田一
    編集工学と情報学 / 米山優
    松岡正剛の「工作」と報道技術研究会の編集工学 / 大塚英志
    ❖再録
    宇宙経由の人工美学 / 松岡正剛
    ❖エニグマとともに
    松岡正剛さんと稲垣足穂さん / あがた森魚
    未編集 / いとうせいこう
    続「謎床」 / ドミニク・チェン
    岩戸のむこうがわ / 海猫沢めろん
    ❖手紙
    一角の私/響きわたれ「ナムセーンス」 / 帷子耀.
    ❖世界の解法
    セカイは一つではない。 / 松田行正
    宝探しの地図――松岡正剛の物忌み / 田中純
    物質の将来について――タルホロジスト・セイゴオ / 寺村摩耶子
    読書、この捉えがたきもの / 山本貴光
    ❖クロニクル
    松岡正剛 方法と編集 / 松岡正剛事務所
    ❖忘れられぬ人々*37
    故旧哀傷・佐久間穆 / 中村稔
    ❖詩
    夏子屏風 / 建畠晢
    ❖今月の作品
    坂田雅史・楓の木・雪代明希・栫伸太郎・柳坪幸佳 / 選=井坂洋子
    ❖われ発見せり
    痕跡をたどって / 稲垣健太郎
    表紙・目次・扉=北岡誠吾
    表紙・特集扉写真=Table Ensemble

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    松岡さんは「編集」という仕事の概念を広げた方でした。いま編集という言葉は、紙や映像の世界を飛び出して「場の編集」であるとかさまざまな方向に広がりつつあります。「編集力こそビジネスパーソンが持つべきポータブルスキルである」という方までいらっしゃいます。

    そうした近年の編集の根本には松岡さんの磁場が働いているように私は感じます。過去の編集を振り返るために、そして未来の編集を模索していくために読んでみたい特集です。

    そして3冊目は、こちら。

    「俺は名探偵ではない。哲学の学徒だ」
    新人の警察官僚が命じられたのは、捜査顧問の肩書きを持ち、本を愛する変人哲学者のサポート!
    あの本もこの本も読みたくなる哲学ミステリ!

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    作者は尼野ゆたかさん。本作は『お直し処猫庵(ルビ:にゃあん)』、『期間限定皇后』、『戦国昼寝姫、いざ参らぬ』『お邪魔してます、こたつ犬』など、数々の作品を手がけてこられた尼野さんによる哲学ミステリです。

    哲学者が事件を解決するというのが、なんとも面白いです。

    尼野さんの作品は『お邪魔してます、こたつ犬』を拝読したことがあるのですが、実に温かい話を書かれるんですよね。最後にちょっと泣いてしまいました。

    その尼野さんが、どんなミステリを書かれるのか。
    もう期待しかありません。


    いま読んでいる本



    さて、続いてはいま私が読んでいる本です。

    まずは今回ノーベル文学賞を獲得されたハン・ガンさんの『すべての、白いものたちの』です。もう皆さんは読まれましたか?

    電子書籍で少しずつ読んでいます。短篇小説のような、詩のような文章は、心を透明にしていきます。早く読みたかったので、私は電子書籍を買いました。でも、紙の手触りを感じながら読むのもおすすめです。いまなら紙の文庫本も手に入りやすいので、ぜひ書店で手に取ってみてください。

    そして、小島なおさんのデビュー歌集『乱反射』を再読しています。

    本書には、小島さんが17歳から20歳までに詠んだ274首の歌が収められています。2007年刊行ということもあって、

    『ノルウェイの森』読み終えていま家にいるのがわたしだけでよかった

    なんて、時代を感じさせる歌もありますが、若き日の青春を思い出す瑞々しい歌があふれる歌集です。


    そして、これも少しずつ読んでいるのが、

    俳人の坪内 稔典さんが、正岡子規の言葉や作品を引用しながら、その人生について語っていく評伝です。正岡子規全集の歌論と短歌を買ったものの、旧かな旧字でなかなか読み進められないので、副読本にと読んでいます。

    ということでいま読みたい本、読んでいる本7冊をご紹介しました。
    あなたのお勧めの本も教えていただけると嬉しいです。

    最後まで読んでいただきありがとうございます。


    皆さんのスキやフォローにいつも励まされています。
    本当にありがとうございます!

    皆様にとって、「誰もが心の疲れを癒やし、そして再出発に向けて力を蓄えるための場所」と、このnoteがなりますようにこれからも尽力していきます。どうぞよろしくお願いします🙇


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    食のエッセイも大好きです

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    第69回「短歌研究新人賞」予選通過。 こころの深海にもぐっては、あかりになる「言葉の毛布」を届けています。 編集者・歌人。猫と生きながら、短歌・古典・読書の力で、こころに安全基地を。 ※Amazonのアソシエイトとして、つくだとしおは適格販売により収入を得ています。

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