見出し画像

日々是分岐─セガサターン名作「街」の総監督が語るサウンドノベル回顧録・第三十回「サウンドノベルのスタッフロール」


セガサターンの名作「街」の総監督を務めた麻野一哉あさの かずや氏自らが、当時の開発の裏話を回顧録として綴つづっていく連載コラム「日々是分岐ひび これ ぶんき」。

▼過去の連載コラム(前回)はこちらから

第三十回目は当時のスタッフロールについて麻野氏が振り返ります。ぜひご覧ください。

▼「2026年間購読マガジン」だと、2026年に掲載された分の記事すべてをいつでも読み返すことができるようになります。ぜひこちらからお求めください!

※本記事はこちらからもお楽しみいただけます(※上記の「2026年間購読版」は購入後もずっと記事を保存できますのでおすすめです)。

31. スタッフロール

今回の話は本来は恥はずべきことなので、書かない方がいいのかもしれないが、当時の自分にとってはかなり大きなことだったので、書ないわけにもいかないと思い、書くことにした。

開発末期になって、ずっと迷っていたことがある。それは、スタッフロールに自分の名前を載のせるのをやめるよう社長に頼たのむかどうか、ということだった。

麻野が、ゲーム業界を目指したキッカケのひとつに、スタッフロールというものの存在がある。みなさんご存知かと思うが、映画の最後に、「監督:田中一郎」とか、「役名:役者名」とか、それぞれの役割と担当者の名前が流れる、あれだ。クレジットともいう。

昔のゲームはスタッフロールどころか、そもそも、「終わり」自体がなかった。高校時代、『スペースインベーダー』に熱中したが、あれは、ラストステージをクリアすると、また最初にもどった。その頃のアーケードゲームはたいていがそういう作りで、「終わり」はなかった。家庭用ゲームになってから、はじめて「終わり」のあるゲームが出てきた。ステージクリア型のゲームや、『ポートピア連続殺人事件』など、ストーリー系のゲームも、物語が終了するので、「終わり」があった。しかし、スタッフロールのあるゲームは、まだなかった。ゲームというのは、そういうものではなかったのだ。麻野が、はじめてスタッフロールをみたのは、『ドラゴンクエスト』だった。

ここから先は

3,344字

■サブスク版 毎週Beep21とは 伝説のゲーム誌が21世紀の2021年に奇跡の復活を遂げた『Bee…

サブスク版 毎週Beep21

¥500 / 月

「2026年間購読版」は2025年版に続き、お得な価格で好評販売中です! 一度買えば買い逃しなく2026年すべての記事が収録されていく、お得な2026年間購読マガジンをぜひお求めください!

伝説のゲーム誌『Beep』が2021年に21世紀仕様になって5年目に突入! 『Beep21』は他では読めない独自取材記事と当時の関係者によ…

Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?