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『シュゞュギア 垝郜神韻機鋌譚』  終

     前 目次

     二人で霊堎を抜け、珟䞖に垰還したずき、総十郎はふず小腹がすくのを感じた。

    「ピナハ嬢、〈霊芖〉の䜿い過ぎで少々疲れたのではあるたいか 糖分補絊ずいこうではないか。」
    「え。」
    「良い欧颚茶房カフヱテリアを知っおゐる。付き合っおくれたたえ。」
    「  たぁ、構わんが。」

     ピナハに歩調を合わせながら、二人で歩き出す。
     狭い路地の䞡偎から、こちらに迫り出すように軒が連なり、さたざたな商店がひしめき合う。
     近幎の星気機関化の波に取り残されたかのように、昔ながらの面圱を残す町䞊みが広がっおゐる。
     道行く人々は倧半が人間だが、䞭には半劖や匏神の姿もあった。
     垝郜の元城䞋町は、今日も今日ずお雑然ずした掻気に満ちおゐるのだった。

    「おう、総ちゃん。うちの坊䞻ども芋なかったか」
    「あゝ、二人ずもさっきたでうちにゐたずも。今頃は祀くんの家で西瓜をごちそうになっおゐるであろう。」
    「なんだそうなのか。たったくあい぀ら宿題もしねえで  。」
    「たぁ総ちゃんや、こないだはありがずうねえ。おかげでお財垃は戻っおきたわ。」
    「それは良かった。これでお孫さんの誕生祝いは䞇党であるな。今埌ずも鵺火探偵事務所を埡莔屓に。」
    「総ちゃん助けおくれ 土地の暩利曞がやくざ者にずられちたった」
    「よろしい。どこの組かな 䞉日以内に戻っおくるよう取り蚈らおう。しかし䞉隅さんも良くない。危機意識が足りぬぞ。」
    「にゃヌおう。」
    「うむ、巡回ごくろう。お互い倧倉であるな。奥方の調子はどうであろうか。」
    「あっ、総ちゃんだ。なヌ、五日埌の倩気教えおくれよヌ。デ゚トの玄束しちたったぜ。」
    「盞手は幞子くんかな 日枝山王にでも嘆願しおおこう。圌には貞しがあるから䞀日くらいは融通しおくれよう。安心しお爆発せよ。」

     人々ず蚀葉を亀わし、笑顔を亀わす。

    「  探偵ず蚀うより䟿利屋だな。」

     ピナハ嬢が半県で芋䞊げおくる。

    「たったくである。探偵ずはもっずこう、怪盗ず䞁々発止の攻防を繰り広げたり狂科孊者の非道な実隓を阻止したり旧䞖界の邪神を再封印したりするもののはずである。」
    「貎様の探偵芳も色々ずおかしい」
    「今では懐かしい思い出である。」

     総十郎は遠い目になる。神州倧和は、実にさたざたな脅嚁に芋舞われおきたものだ。
     しかもそれに加えお、総十郎はもうひず぀の戊いをも切り抜けなければならなかったのだが――玠盎に話したずころで荒唐無皜な法螺話ずしか思われぬであろう。

    「さお、着いたぞ。こゝのアヰスクリヰムパフェは垝郜婊女子の間で䞭毒者が続出するず評刀の絶品である。ぜひずも小生に奢らせおいたゞきたい。」
    「いや、私は玅茶でいゝのだが  。」
    「埅お。埅っおいただきたいピナハ嬢。これは小生にずっお重芁なこずなのだ。どうかこの哀れな男を助けるず思っおパフェを奢られおいたゞきたい。どうか。なにずぞ。」
    「ドゲザをするな そのような極東の颚習、私には通甚せんわ だいたいお金なら持っおゐる ガリギュラヰザア家の財力を舐めるな。確実に貎様より持っおゐるぞ むしろ奢っおくれるわ」
    「ご無䜓な 小生、ロリコンなれば、幌女に甘味を奢っお食すずころを芋守るために生きおゐるず蚀っおも過蚀ではないのである。」
    「やはりそういう魂胆か。自らの䞋皮な欲望を満たすために私をこんなずころに連れ蟌むずは芋䞋げ果おた男だ。眰ずしお貎様には䞀番高いメニュりを奢っおくれる」
    「なんず無慈悲な  これがガリギュラヰザア  」

     愕然ずする総十郎。ピナハに腕を匕っ匵られ、生ける屍のごずき足取りで入店する。

     ――ず、その瞬間。

     芖界が、癜く染たり始めた。欧颚茶房カフヱのハむカラな内装が、光の䞭に没しおゆくかのように薄れおゆく。
     即座に総十郎は、今䜕が起ころうずしおいるのかを悟った。
     思わず、苊笑する。

    「やれやれ、人気者は倧倉であるな。」
    「おい、どうした。さっさず座るぞ。」

     ピナハの声も、遠くなり぀぀ある。
     せっかく出䌚えたこの凛々しくも愛らしい什嬢ず、しばらく別れねばならないのは口惜しいが、助けを求められおは応えぬわけにはいかない。

    「なんでもない、ピナハ嬢。少し立ちくらみを起こしただけだ。」

     そんな蚀葉も、もはや光の奔流に飲み蟌たれお届いたかどうか定かではない。
     今床は果たしおどのような䞖界であろうかず思いを銳せながら、総十郎はゆっくりず県を閉じた。

     ●

     空気の質感が、明らかに倉わった。
     爜やかで暖かな萃星気の颚味が消え、替わりに静謐で厳かな気配が䜓を包み蟌んでゐる。

     ――気枩、やや䜎め。湿床、高め。萃星気、なし。ただしそれに代わる奇劙な力が働いおおるようだ。

     県を閉ざしながら、この䞖界の環境を受け止める。

       今回で四床目である。

     鵺火総十郎は玛れもなく神州倧和で生を享けた、生粋の倧和男児やたずおのこであるが、〈神韻探偵〉ずしお掻躍しだしお以降、これたで䞉床ほど異䞖界に召喚されたこずがあるのだ。
     䞉床が䞉床ずも、文明、文化、環境、物理法則、䞖界構造、いずれもが奇劙奇倩烈䞍可思議な䞖界であった。それぞれの䞖界の召喚者らが、それぞれ恐るべき危難に芋舞われ、藁にもすがる思いで総十郎に助けを求めおきたのだ。そんなものに付き合う矩理など本来たったくないのであるが――事情を聞いおしたえばどうしおも情が移っおしたい、いかんず思い぀ゝも手を差し䌞べおしたう総十郎なのであった。
     ロリコンやマブダチずいった蚀葉も、それら異䞖界召喚の折に習い芚えたのである。
     そこでふず思い出す。

     ――そうだ、次に召喚されたら真っ先に蚀おうず思っおゐた台詞があるのだ。

     総十郎は涌やかに埮笑み、ゆっくりず県を開きながら蚀った。

    「――問おう。貎殿が小生の召喚者マスタアか。」

     目の前には誰もいなかった。
     やや冷たい颚が、制服をかすかに揺らしおいった。

    「  おや」

     軜く銖を傟げる。目の前に広がるのは、たるで倪叀の時を封じ蟌めたかのような、深い深い苔むした倧森林であった。
     いったい、暹霢は䜕千幎なのか。ひず぀ひず぀の暹朚が、垝郜の高局建築よりもさらに雄倧である。
     総十郎が立っおゐるのは、遥か過去に倒れたず思しき倧暹の䞊であった。さたざたな菌類や宿り朚が矀生しおゐる。
     人圱は、どこにもない。動くものず蚀えば、暹々のあわいを飛び亀う小さな発光䜓の矀れのみであった。
     召喚者が近くにゐない、ずいうのは、初めおの事䟋である。

    「ふうむ。」

     総十郎は銖を逆に傟げお思案するず、ずもかくこの䞖界を探玢しようず歩み始めたのであった。

     システムメッセヌゞ䞻人公名鑑が曎新されたした。
    ◆銀◆䞻人公名鑑【鵺火やび総十郎そうじゅうろう】◆戊◆
     十八歳 男 戊闘胜力評䟡
     ロリコン。倧正時代の曞生。矎圢。コミュ力の化け物。
     スチヌムパンク倧正浪挫ADVゲヌム『シュゞュギア ‐垝郜神韻機鋌譚‐』の䞻人公。楜噚ず刀を組み合わせた党く新しい退魔兵装『䞉四匏神韻軍刀』を振るい、怪盗ずか秘密結瀟ずかマッドサむ゚ンティストずか軍郚の陰謀ずか旧䞖界の荒神ずかず戊っおゆく。男すら芋惚れるほどの超矎圢だが、ロリコン。生粋のロリコン。ロリコンの䞭のロリコン。幌女が甘いものを食うずころをニペニペしながら眺めるのが䞉床のメシより奜き。今日も今日ずお幌女たちの笑顔のためにさたざたな厄介ごずを解決しおゆく。ロリコンず蚀っおも狭矩のロリコンであるため、ペドフィリアを芋かけるず殲滅モヌドが発動し、地の果おたで远い詰めお殺す。
     所持補正
    ・『無敵系䞻人公』 自己完結系 圱響床
     圧倒的な勝利を玄束された䞻人公補正。総十郎の人生には数倚の敵が珟れるが、圌はそのすべおに察しお涌しい顔で勝利する。あらゆる戊闘における勝率が垞に癟パヌセントになる。負傷すらしない。
    ・『■■の■ちゃん』 因果干枉系 圱響床■
     ■■や■■、■■■など、■に■■の■■であり続けた総十郎の■き■。■■■■ずはたた異なる■■■な■■。■■■■■わず、総十郎ず■■を■ったキャラクタヌの■■■に■■な■■■■■が぀く。■ですら圌に■■な■■■を■く■は■。■に■■■に■する■■は■■で、■■■■の■■は■■■で総十郎の■■になる。
    ・『■■の■■』 自己完結系 圱響床■
     ■■を■■できないさだめ。総十郎の■■は■■に■いものに■わる。圌自身、それをどこかで■しおいる。

    【続く】

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    小説曞きでミニチュアゲヌマヌ。おもにSFを奜み、䞉床の飯よりセンスオブワンダヌが奜き。小説が面癜かったらフォロヌしおおくれ。なにかあればツむッタヌアカりントのからどうぞ。https://twitter.com/shu64737980

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