メインコンテンツへスキップ
見出し画像
Photo bymu25

ネガティブ母の、切なる願い。

    長男タロウ(仮名)がまもなく3歳になろうというとき、次男ジロウ(仮名)が生まれた。

    大切な存在が1人から2人に増えた不思議さを噛みしめたとき、
    「この子たちがずっと仲良しの兄弟でいてくれたら」と願った。

    ジロウが産まれた日の午後、タロウは弟を抱っこしたがって、産院に集まっていた私の母や、夫の両親、そして夫まで、「危ない!」と言ってやめさせようとした。
    母親にのみ与えられた感情だったのか、
    タロウが「お兄ちゃん」をやろうとする姿が可愛くてたまらず、「抱っこしてあげてね」と、言った。
    絶対に寂しい思いをさせたくないな、と思ったのだ。

    そこで、とにかく意識したのは、
    「次男を可愛がるときには、長男も同時に可愛がる」
    というものだった。

    次男の顔を見ながら、思わず「あー可愛いなぁ」と言ったあと、とってつけたように、長男に向かって「タロウちゃんの弟だから、やっぱりジロウちゃんも可愛いよねぇ」とか、「ジロウちゃんはタロウちゃんのことが大好きなんだね、ずっと見てるねぇ」と言った具合に、とにかく兄弟仲にヒビが入らないよう意識して、そのような言葉がけをしていた。

    最初は「演出している感」があったかもしれないが、次第にその言葉に自分も馴染んでいった。

    気づけば「めんこい二人組」「かわいすぎるうちの子ちゃんたち」というように、可愛さのひとまとめ感をエスカレートさせていく。

    とはいえ途中、「上の子可愛くない症候群 どうすれば」と検索しまくる日々に悩んだし、タロウがジロウに意地悪するのを許せずに怒鳴り散らしたことも数えきれない。
    今日もケンカしてるのを恫喝した。

    全然理想通りの子育てなんてできていない。

    まもなく11歳と8歳になる兄弟は、今も互いに「ちゃん付け」で呼び合って、お互いを「かっこいい」「物知り」「優しい」とリスペクトしあっている。周りのシュッとした男の子兄弟たちを見ていたら、ちょっと我が家の兄弟はバブちゃんかも。

    この家を出たら、兄弟は一緒に暮らすらしい。
    アルバイトして、ゲームを好きなだけして、好きなものを好きなだけ買って食べまくるようだ。夢がある。楽しそう。

    そんな希望いっぱいの夢を語りながらも2人は口をそろえて言う。
    「毎週帰ってくるからね」と。

    いつまでも、そう言っていてほしい。

    画像


    神田ちあきさんの企画にのっかって、たまには母親っぽい記事を書いてみました🫶

    ちあきさん、ステキな企画をありがとうございます…!
    このあと、優しい気持ちで、兄弟と寝る支度ができそうです。

    この記事が参加している募集

     
     
    日常の痛みや人間の業を、文章に立ち昇らせる。 そんなエッセイや小説を書きたがっている43歳。 登校に苦戦する3人の子どもたちと、在宅ワークの合間のnote。(旧名:長橋知子) 電子書籍:https://x.gd/hRmNd

    あなたへのおすすめ