
「雨の結婚式」の話⑨|原稿公開!新郎のスピーチの極意・新十箇条
BIGHIGHです。今回は、自身の結婚式でのさいごのスピーチ「新郎謝辞」です。まずは全文、載せさせていただきますね。
(以下、全文)
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みなさん、雨は好きですか?
僕は、正直雨があまり好きではありませんでした。
さきほどの父の挨拶でもエピソードがありましたが、アウトドアが大好きで雨で出かけられないことを悔しがる父のもとで育ったことや、イベントの仕事をしているせいもあって、雨にたいしてあまりよい印象がなかったからです。
新婦は、付き合ったばかりのころ、「雨が好き」といいました。
雨には憂鬱だったり、不安だったり、マイナスのイメージがあるので、その言葉に「変わってるな」と印象を持ったことを覚えています。
時が経ち、お腹に新しい命を授かったことが分かった時、すごくうれしかったです。ただ、二人で話していたこととはいえ、時期を狙ったわけではなかったので、時がきたことに少なからず動揺はありました。
通常とは少し違った順番でのプロポーズのあと、新婦のご両親にご報告をしました。「仕方がないだろう…」とお義父さんに言わせてしまったことは、今でも申し訳なく思っております。
そして、周りの皆様へご報告をし、入籍をし、引っ越しをし、新しい命の誕生に向けて、一度に押し寄せるいろいろなことや、新婦や両親、皆様へご迷惑をかけてしまっていることに、いつしか動揺が不安に変わっていきました。厚い雲に覆われてしとしと雨が降っているような。
でも、そんなときに、僕たちには、そっと傘をさしてくれる方々がいました。
報告を自分のことのように喜んでくれて、たくさんのサポートやバックアップ、時にはわがままを融通してくれたお仕事のパートナーのみなさま、口に出した不安を温かさで笑いに変えてくれた友人たち、力強いワタシと新婦のご両親・親族の応援、仕事の負担を支えてくれた若い力、新婦を優しく支えてくれたご友人のみなさん、そして「上昇気流が吹いているな」声がけとともにたくさんの後押しをいただいた主賓の社長。
たくさんの傘のおかげで、1年前、無事、我が子の誕生を迎えることができました。
その日はとても爽やかで、真っ青な空で、初夏を思わせるような日でした。たくさん悩んで決まらなかった名前が、二人で自然と「小夏」にしようと決まりました。
雨がふっていたような気持ちが、晴れ晴れしていました。
…と、いう表現こそが、
間違いなんだと、この結婚式までの時間を通して気づくことができました。
「雨が好き」
といった新婦は、雨そのものが好きなのではなく、その風景を見ながらノラジョーンズをかけて、おいしいコーヒーを入れて、雨の音と音楽を聴いて楽しむことができる、「雨の楽しみ方を知っている人」だったのです。ただ、嘆くだけではなく。
新婦から冒頭のご挨拶でご紹介した、コンセプトの Singing in the rain … 雨に唄えば です。
晴れも、雨も、曇りも、良い時も悪い時も、自分の心持ち次第で楽しむことができるということ。嘆き、待つだけでは、何も変わりません。ボクのステキなお嫁さんは、いつも冷静にボクを導いてくれました。このちょっと変わった雨の結婚式も、おかげさまで、自分が関わったイベントのなかで、一番自分が楽しめたものになったと思います。
今日は晴れておりません。さきほど、雨が降り出したようです。
でも、あえて言わせてください。
本日はお日柄もよく、みなさまご多用の中、ご出席いただきましてありがとうございました。まだまだ未熟な三人ですが、どんな時も楽しく前向きな心持ちで頑張っていきます。どうか温かい目で見守ってください。
最後に、
みなさん、雨は好きですか?
僕は大好きです!!!!
ありがとうございました!
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このスピーチには、大きく影響を受けた本があります。おすすめの本の記事には出さなかった秘蔵のおすすめです。笑
物語の冒頭で、結婚式のつまらないスピーチに続いてさっそうと登場する「言葉のプロフェッショナル久遠久美」の華麗なるスピーチ。相手の興味をひく言葉で始め、形式ばった言葉であえてしめるスタイル。
この本のタイトルになっている「本日は、お日柄もよく」という言葉は、雨を楽しむ僕たちの結婚式では、どんな天気だろうと挨拶の終盤に持ってこようと決めていました。
さて、この小説では、スピーチの極意十箇条というものがあるのですが、素人の僕がそれを一部アレンジして「結婚スピーチ素人の極意・新十箇条」をご紹介したいと思います。
上記を自分のスピーチに置き換えてみますね。
① スピーチの目指すところを明確にするべし
➾ みなさんへの感謝を、雨のテーマをより明確にしながら印象的に伝えること
② エピソード、具体例を盛り込んだ原稿を作るべし
➾ 感謝については具体的な対象に合わせたエピソードを添え、雨については妻とのエピソードを交えながら、自分が雨を大好きになった経緯を盛り込みました
③ なるべく暗記し、原稿をみないで話すべし
➾ これは普段の慣れもあるかもなのですが…、①②で伝えたいことを明確にして原稿化すれば、全文暗記せずとも、自然と暗記しちゃうものなんですよね。ポイントは全文暗記しようとしないことですね。書き言葉と違って、話し言葉は、多少接続詞や言い回しが違っても、①と④があればちゃんと伝わるものなんですよね。
④ 自分の想いと意思をのせるべし
➾ 誰かの原稿やスピーチをパクったりアレンジしたりは全然いいと思います。ただそこに自分の想いや意思がのっていないものは、力が宿りません。ボクの場合は、ギリギリまでの想いをスピーチにのせたかったのことあり、原稿化したのは前夜で、練習は式場へ向かう車を運転しながらでした。
⑤ 一番信頼する誰か(嫁がベスト)のみのアドバイスを受けるべし
➾ 練習としてスピーチをたくさんの人に聞いてもらうのはよいと思います。話す練習にもなります。ただ内容については、自分のことを1番知っている妻のアドバイスをしっかり受けること。スピーチは2人に関わることなので。内容を多くの人に確認すると、想いや意思がブレてしまいます。
⑥ 力を抜き、心静かに平常心で臨むべし
➾ 結婚式のスピーチは、ホームです。そこにはお祝いの気持ちがある人しかいません。言葉につまっても、上手に話せなくても、想いさえあれば、みんな笑って拍手をくれます。だから、ホーム、うちで話すと思って平常心で。
⑦ 力を抜き、心静かに平常心で臨むべし
➾ マイクの前に立ち、ほんの少しだけ待てば、会場は静かになります。ゲストのみなさんがしっかりと耳を傾ける時間をつくってあげることをおもてなしのひとつだと思って、ゆっくり深呼吸をしながら待ちましょう!
⑧ しっかりお客さんと会場を見渡しながら語りかけるべし
➾ ただ原稿を聞かせるのであれば、録音でもよいはずです。人が人に想いを伝えるための手段がスピーチだとするならば、伝えたいゲストをしっかり見て話す。僕は、スピーチのなかでありがとうを伝えるとき、その方々のテーブルをしっかり見ることを心掛けました。
⑨ 言葉はゆっくり、丁寧に落ち着いて話すべし
➾ 緊張をすると、どうしても早口になりがちです。自分の恥ずかしさはおいておいて、ゲストへ想いを伝えることが目的だとしっかり考えて、ゆっくり丁寧に時間を気にせずに落ち着いて話しましょう。
⑩ えー、あー、まー、などの間投詞(フィラー)は絶対に使うべからず
➾ これは、何かを思い出したりする時間稼ぎのためにでてきてしまう言葉だそうです。実は暗記よりも、原稿を棒読みにならないように読もうとすると、これを連発なんてことも多く目撃しますね。なので、解決法は練習あるのみ。若ければ自信のなさ、立場がある人なら偉そうに見えてしまい、どちらにせよ本意とは関係のないことば、スピーチの趣旨ではないのでないほうがよいです。
ちなみに、僕は、「うますぎて仕事で話しているようだった」と言われてしまいました。笑 でも、感謝と雨のことは伝わったようです。
うまくても言われるんだから、うまくなくていいんです。笑
あなたの想いをしっかり伝えるため、あなたらしいスピーチができれば。
(BIGHIGH)




