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参考文献

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(文献から転送)
フランス語版ウィキペディアの記事「Sac de Dinant」における出典の明記
ツールチップを使用して、参照した情報源を表示している。

参考文献(さんこうぶんけん、英: reference, works cited, bibliography,source,authority など)とは、記事や書籍・学術論文執筆など、著述を行う際に参考にした図書や文献、新聞記事、またはその書誌事項を記したもの。

本文中で言及されているものを「引用文献」、単に参考までに記述したものを「参考文献」と使い分ける場合もあるが[1]、本記事では両者を区別せずに参考文献と呼ぶことにする[注 1]。なお、参考や引用を行った出所を出典(しゅってん、英: source, citation)という[4]。

概要

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学術論文に記載された参考文献のリスト

巻末(尾注)や本文中(脚注)に書き記される。一般図書などでは書名、出版年月日、引用・参考ページなどがある。雑誌論文の引用時には雑誌名も記される。最近はインターネットの普及により参考サイトのURLが記されることが増えている。日本の科学技術関連の書誌情報の記述の指針として科学技術振興機構 (JST) の科学技術情報流通技術基準 (SIST) がある[5]。

「参考」や「引用」(著作権法32条)を使用する場合は出典を明示しなければならない[6]。

国立情報学研究所の学術情報データベース「CiNii(サイニィ)」では、参考文献となりうる学術論文や図書・雑誌、所蔵している図書館などが検索できる[7]。

表記法

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参考文献の表記方法は様々である。投稿雑誌によってはガイドラインで指示されていることがあり、それに従うことが重要である。例えばアメリカ物理学会ではスタイルガイドで指定されている[8]。

表記法に指示がない場合、よく使われるものは例えば下記である。

  • ハーバード方式(著者名・発行年方式)- 著者の姓と発行年に基づいて示す方式[9]。
  • バンクーバー方式(引用順方式)- 参考文献と本文を引用順の文献番号で関連付け、参考文献の列挙を引用順に行う方式[10]。

重要性

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参考文献に関するヴィネット。左側の大人の男性は、"I can't believe you got all those books and STILL insist on researching Wikipedia articles written by UNKNOWNS."【あれだけの本を入手しておいて、なお、どこの誰だか分からない人たち(UNKNOWNS)の書いたウィキペディアで調べ物をするだなんて信じられない】と呆れた顔で発言している。これに対し、右側の男児は"Because these are the books those "UNKNOWNS" cited in the bibliography."【だって、そのどこの誰だか分からない人たち(UNKNOWNS)が執筆の参考にしていたのが、まさにこれらの本なんだもの】、と反論する 。「ネット上の不確かな情報(ウィキペディア)より、紙の書籍(本)で調べるべき」と叱る大人に対し、男児はウィキペディア記事を鵜呑みにせず、執筆者たちがソース(根拠)として使った書籍をも集めてより深く調べており、結果、大人より適格な情報収集を行っている状況を風刺している。

学術論文や書籍の執筆などにおいて、他者の意見や研究成果、周知の事実の確認等のために参考文献は重要である[1]。研究の場合、過去の誰かの先行研究と、自身の研究内容が重複しないようにする確認や、過去にいかなる研究がいかなる論証・プロセスを経て行われ、現在の学説や理論が構築されてきたかを概観する「研究史の整理」、またその後の分析、解釈の段階にいたるまで、参考文献は極めて重大な役割をもっている[11][12][13]。

それはウィキペディアの編集上においても当てはまる。あらゆる記事に書かれている内容には、「事実確認や正確性に定評のある情報源による意見=参考文献の引用」が正しく明示されること、つまり「検証可能か否か」に基づいた「出典の明記」が方針として求められており、例外なく「根拠のない強弁」は禁止事項とされている[14]。ウィキペディアは百科事典であるため、読者にとって必要なのは「その語の意味を知ろうとする者にとっての必要最低限の情報」であって、記述されるべきは「整理された基礎的な事柄」が望ましいとされるからである[15]。

出典の研究

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参考または引用した文章の情報源(出典)について考察する学問分野を出典論(しゅってんろん)という[16]。例えば辞書について研究する上で、基づいた資料をどのように摂取しているのか、参照した資料と比べてどのような違いがあるのか、といったことを調査することにより、その辞書の編纂過程や編纂者の態度などを考えることができる[17]。

脚注

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注釈

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  1. ↑ 参考文献と引用文献の違いは必ずしも明確ではない[2][3]。

出典

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  1. 1 2 科学技術振興機構 (2011), p. 4.
  2. ↑ 図書館情報学用語辞典(第5版)『引用文献』 - コトバンク
  3. ↑ 図書館情報学用語辞典(第5版)『参考文献』 - コトバンク
  4. ↑ 精選版日本国語大辞典『出典』 - コトバンク
  5. ↑ 科学技術振興機構 (2011), pp. 19–23.
  6. ↑ 科学技術振興機構 (2011), p. 5.
  7. ↑ CiNii. “論文詳細表示画面の使い方”. CiNii マニュアル. 2022年7月13日閲覧。
  8. ↑ “Style Basics”. APS journals. 2026年9月6日閲覧。
  9. ↑ 科学技術振興機構 (2011), p. 18.
  10. ↑ 科学技術振興機構 (2011), p. 17.
  11. ↑ Howard (2012), pp. 199–220「文献に怯える」
  12. ↑ 村上紀夫 (2019), pp. 31–79(第3章「論文の集め方と読み方」)
  13. ↑ 村上紀夫 (2019), pp. 167–182(第10章「「はじめに」を書く」)
  14. ↑ 日下九八 (2012), p. 6.
  15. ↑ 日下九八 (2012), p. 4.
  16. ↑ 吉田一彦 (2016), p. 55.
  17. ↑ 小林雄一 (2023), p. 70.

参考文献

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図書

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  • 科学技術振興機構『参考文献の役割と書き方:科学技術情報流通技術基準(SIST)の活用』(PDF)科学技術振興機構、2011年3月。http://jipsti.jst.go.jp/sist/pdf/SIST_booklet2011.pdf。 
  • Becker, Howard『ベッカー先生の論文教室』小川芳範(訳)、慶應義塾大学出版会、2012年4月。ISBN 978-4-7664-1937-5。 
  • 村上紀夫『歴史学で卒業論文を書くために』創元社、2019年9月。ISBN 978-4-422-80041-7。 
  • 吉田一彦『〈シリーズ「本と日本史」1〉『日本書紀』の呪縛』集英社〈集英社新書〉、2016年11月。ISBN 978-4-08-720859-7。 

論文

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関連項目

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外部リンク

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